森田理香子さん、なぜスプリットハンドで約600gの超重いパターを打つんですか?
今季ツアー復帰を果たして圧倒的な飛距離で話題となった森田理香子。彼女のパットを見ていると、一風変わったグリップとピンクカラーのヘッドで打っている姿を発見。一体どういうことなのか気になって取材してみた。
配信日時:2024年9月4日 04時00分
今季ツアー復帰を果たして圧倒的な飛距離で話題となった森田理香子。彼女のパットを見ていると、一風変わったグリップとピンクカラーのヘッドで打っている姿を発見。一体どういうことなのか気になって取材してみた。
彼女が使用しているのは『AR GOLF(アールゴルフ)』が手掛けた『ペンドラゴン』パター。パットに悩む森田が、『AR GOLF』のスタジオに7月訪れていろいろ測定を行い、同社のパター採用に至ったという。どういう経緯があったのか、『AR GOLF』ツアーレップに話を聞いてみた。
「森田プロが来訪されたときに使用しているパターでいろいろ測定をしました。距離感を含めてタッチが合わないことが悩みで、ストロークのスピードと方向性が不安定という傾向がありました。それで、総重量約600gの相当重い『ペンドラゴン』のパターを試してもらい気に入っていただいて使用するようになりました。ヘッドの重さを生かしてストロークできるため、タッチが合わせやすくなったと言っていましたね」
『ペンドラゴン』は、同社では最も重い重量を持つパターとして開発。重量約400gのマレット型ヘッドを採用しているため、安定したストロークで振りやすい。ヘッド素材は『7175航空機⽤アルミ合金』のブロックから精密に削り出したもので、深重心で設計することで高MOIを実現している。
本社はフランスにあり、航空産業を手掛けているという『AR GOLF』。同社が一風変わっているのが、メーカーでありながら、パターのグリップの握り方をアマチュアに提案している点だろう。
「順手で握って打つと、手先の余計な動作を行いストロークが安定しません。森田プロにも提案しましたが、両手を離して握るスタイルが正確なストロークには効果的なんです。クローグリップのように握り、右ワキを絞って右手のヒラを目標に見せるように握ると、ヘッドの重さを生かして振り子運動で打てるので、方向性もタッチも安定します。森田プロには長尺グリップを付けて長い34インチのモデルを提供しました」
また、長い距離になると両手の間隔を狭める握り方に変更して、ロングパットのタッチを合わせるのも同社が提案するスタイル。実際に森田も、この変則な握り方をストロークに採用したというから驚きだ。
ショートパットが入らないという方は、元々持っているモデルでこのスプリットハンドで打つ握り方を取り入れるだけでも、パット向上のヒントになるかもしれない。右手はシャフト部分を握って打っても問題ないというから是非お試しあれ。
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