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「いつもより2番手飛ぶ」のにその場で止まる!? 器用さはないがとにかくやさしい『ELYTE X アイアン』

「いつもより2番手飛ぶ」のにその場で止まる!? 器用さはないがとにかくやさしい『ELYTE X アイアン』

ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る、貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2025年2月13日 10時45分

ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。

【動画】飛び系なのにその場で止まる!? 試打ラウンドの様子を動画でお届け

キャロウェイは『ELYTE X アイアン』を2025年2月7日に発売。『ELYTE X アイアン』のコピーは“守備範囲の広さを重視した設計で、いつでも気持ち良くフルスイング”です。

7番アイアンのロフトは28度。ロフト的には飛び系アイアンとぶっ飛び系アイアンの中間になります。やさしく飛ばすアイアンだと推測できます。

『ELYTE X アイアン』の注目すべき最初のテクノロジーは、「Ai 10x FACE」です。前モデルの『PARADYM AI SMOKE アイアン』と比較して、大幅に有効打点を増加したそうです。『ELYTE』には3つのアイアンがありますが、その中でも最もやさしさを求めたとのこと。ミスヒットしても、飛距離も方向もブレないように設計されたフェースなのです。

開発する際に定めたターゲットは、ヘッドスピードが標準か、それ以下で、打点のブレが大きいゴルファーということです。

ヘッドの構造にも注目です。「ニュースピードフレーム」は、衝撃やたわみを受け止めるためにヘッド内部に柱のような支えをする役割を担っています。前モデルでも好評だった構造をより進化させたということです。結果として、ヘッドの余計な振動を軽減して、食いつくような心地良い打感を生み出すそうです。

最後になりますが、内部の振動を低減して、打感を良くする「ウレタン・マイクロスフィア」は、従来以上に注入したそうです。ヘッド内部にはタングステンウェイトをトゥ側に配置し、慣性モーメント高めることでミスヒットに強くなっています。

『ELYTE X アイアン』は、インバッグビュー(バッグの中に入った外観)も良いです。適度なソール幅は安心感を生み、きれいなバックフェースは最先端のアイアンである証を感じさせるのです。期待で胸いっぱいにしながら試打に突入しました。

試打した日は、快晴で、気温は-6℃℃~7℃、微風でした。打ち慣れていて、クラブ影響だけに集中できる『TOUR B X』を使用しました。

【打感・打ち応え】
『ELYTE X アイアン』の打音ですが、ちょうど良い大きさです。濡れた鞭系が強い硬質系のミックスという音質になっています。打ち応えは、軽く、乗り感があり、手応えは鈍感ですが、芯感は意外にクリアです。

【弾道・球筋・スピン】
『ELYTE X アイアン』の弾道は、高弾道で、浮力がある強いボールが出ます。曲がりには鈍感。ミスヒットしたのにブレない機能は過去に経験がない強力なものでビックリ。ややとらえる挙動があります。スピン性能は、この手のアイアンとしてはかなりの効きで、その場に止まろうとします。

【距離性能】
『ELYTE X アイアン』は、クラシックなアイアンよりちょうど2番手飛びます。見事にぶっ飛び系アイアンです。ミスしても1番手は飛びます。驚異的でした。

【ロマン派ゴルフ作家語る】
『ELYTE X アイアン』は、新しいぶっ飛び系アイアンだと感じさせます。例えば、深く入って、トゥ側に当たった大きなミスをしたホールでは、ボールは少し左に行きましたが、グリーンの手前左のエッジで止まったのです。普通なら10ヤードか、20ヤードはショートし、かつ、左ラフという感じのショットでしたから、ビックリしました。

それでいて、芯をとらえれば快感もあり、狙い通りに飛んでいき、スコアが出せるアイアンとして機能してくれるのです。やさしいアイアンは、それが鈍さやズブさになって、研ぎ澄まして使用することができないアイアンが多いのですが、『ELYTE X アイアン』は、オートマチックではありますが、シビアなゴルフにも耐えるのです。

実際に『ELYTE X アイアン』の試打ラウンドで、スコアは自分のクラブを使っているときの平均スコアと同じでした。アイアンの試打では平均するとラウンドで5.5打ぐらいスコアが悪くなることを考えると、アイアンとして優秀で、スコアが出やすいことがわかります。

『ELYTE X アイアン』は、色々なボールを打ったりする器用さはありませんが、ブレない意味でのやさしさに溢れています。ヘッドスピード40m/s以下のゴルファー用にチューニングされていると感じました。また、芯を食えばボールのスピン量が増して、狙い通りに止まるようになるので、シビアな使用にも耐えます。

都合良く出来ているという完成度で『ELYTE X アイアン』は、唯一無二だと思います。興味を持ったゴルファーは触れてみるべきです。

【試打ギアスペック】
『ELYTE X アイアン』

ヘッド素材 14-4 ステンレススチール+ウレタン・マイクロスフィア
※ #5~7のみ MIMタングステン・ウェイト
フェース素材 17-4 ステンレススチール/Ai 10x フェース/フェースカップ
ロフト #5/21度、#6/24度、#7/28度、#8/32度、#9/36度、PW/41度
シャフト N.S.PRO 950GH neo(S)

【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」

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