フジクラの新作『24ベンタスブルー』を『Qi10』シリーズで【打ってみた】
フジクラの2024年の新作を【打ってみた】!
配信日時:2024年2月21日 09時48分
21日、都内のインドア練習場で、フジクラの新商品発表&試打会が行われた。用意されていたのは、鮮やかなライトブルーになって4月9日に発売予定の『24ベンタスブルー』(税込55,000円)だ。『ベンタス』と言えば、2018年からPGAツアーに供給され、ここ数年で世界中のツアーで使用率No.1を牽引してきたことであまりに有名。
登場から6年以上を経てもツアーでいまだに愛用者の多い初代『ブルー』はスタンダードな中元調子だが、新しい『24ベンタスブルー』は何がどう変わったのか?
■ベロコア+で高MOIヘッドに対応
国内女子ツアー担当の飯村俊哉氏は「ベンタスの代名詞である、先端補強の『ベロコア』テクノロジーをアップデートした『ベロコア+』テクノロジーで、トウやヒールに外した際のネジレにより強くなり、その分、初速も上げられます」と説明。新作はより先端剛性が強くなったとか。
今年に入ってPING『G430 MAX 10K』や、テーラーメイド『Qi10 MAX』など、極限まで上下左右MOIが増したヘッドも増えているため、同社マーケティングの飯田浩治氏も「ヘッドの高MOI化が加速してきた中で、シャフトもそういったモデルに対応する必要があります」と言う。
ツアー状況はというと、PGAツアーに「供給開始したばかり」とのことで、主だった使用選手はまだ現れておらず「国内のテストも一部は始まっていますが、本格化はこれから」とのこと。飯田氏も飯村氏も「海外も国内男女ツアーも初代『ベンタスブルー』を使用してきた選手を中心にテストしていただく予定です」とのこと。
■初代よりも「硬く感じる」
エースが『Tour AD UB-6S』で、切り返しで“間”の取れる中元系が好みの記者(HS47m/s・ローフェーダー)も、『6X』に『Qi10 LS』を入れて打ち始めた。が、明らかにオーバースペックで右へのミスが頻発。初代のいい意味での“マイルドさ”が感じられず、硬く感じてウォーミングアップ無しでは歯が立たなかった。
飯村氏は「ベロコア+で先端剛性が上がっているため、その辺を硬く感じてもおかしくはないです」と慰めてくれる。『6S』に落としてやや球を持ち上げることが出来たが、自分の『UB-6S』より先端だけでなく、手元側も硬く感じて、切り返しで間が取りづらい。ゴルフゾン表示で2000回転を下回る低スピン球が連発した。
そこでヘッドを『Qi10 LS』➡『Qi10』に、フレックスも『5X』➡『5S』と落とすと、切り返しで間が取れ、ようやく2000回転台の中弾道ドローが打てた。記者は初代『ブルー』の6Sで、2年半前の『SIM2 MAX』使用時に先端0.5インチカットして一時期使っていたが、『24ベンタスブルー』の6Sはそのフィールに近く感じた。
■打ち方・ヘッド変更でフィール一変!
見かねた飯村氏は「Qi10 MAXも試してみませんか?永峰咲希プロも愛用している10Kです」との勧めで『5S』を打つと、苦手なはずの高MOIヘッドで高弾道ストレート~ドローが連発して驚く。記者は高MOIヘッドのスイング中の“遅れ”が大の苦手だが、その“遅れ”をほぼ感じず追従性良く軽やかに振り切れた。
最大出力から落として改めて『5X』も打つと、手元のリキミのせいで変な硬さを感じて反応していたことに改めて気づく。そのスイングイメージで再度『Qi10』や『Qi10 LS』を打つと、初代ほど「ハッキリ中元」と感じないものの、『24ベンタスブルー』はどんなヘッドも軽く感じてスピーディに一気に振り抜くことが出来た。(編集部M・K)