尾関彩美悠の14本を分析! オーバースイングは元調子がいい? ウェッジのカーボン『リコイル ダート』は距離感が合う? スチールよりカーボンが安定!?
昨年トータルドライビング5位を記録して、メルセデス・ランキング16位となった尾関彩美悠。ショットメーカーである彼女のセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その詳細をレポートしたい。
配信日時:2025年1月28日 02時00分
昨年トータルドライビング5位を記録して、メルセデス・ランキング16位となった尾関彩美悠。ショットメーカーである彼女のセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その詳細をレポートしたい。
ドライバーは『スリクソン ZXi TR』ヘッドに『Miyazaki CODEX KORI 5S』シャフトを採用。そんな彼女のクラブについて、クラブフィッターの吉川仁氏に詳しく分析してもらった。
「ドローヒッターの彼女はオーバースイングなので、先が動くシャフトだとヘッドが暴れるのだと思います。手元側が硬いと、手元が目標側に出て振り遅れ、下から入ってプッシュが出る。『Miyazaki CODEX KORI』は元調子なので、タイミングよく振れます。アマチュアでもオーバースイングやシャフトクロスになると手元がしなるモデルじゃないと、振り遅れるので元調子シャフトがいいでしょう」
アイアンは『スリクソン ZX5 MkII』ヘッドに『リコイル ダート 90 F3』シャフトを採用。アイアンもウェッジもカーボンシャフトを使用している変わり種だ。
「『リコイル ダート』は手元がしなるモデルで、『F3』はけっこうしっかりしているので、しなり過ぎなく軌道が安定しやすいと思います。ウッドの流れから考えても、手元調子のモデルで統一しているのは素晴らしいと思います。例えば、『DG』などにすると、振動数が低いので、意外としなります。カーボンの方がつぶれずに復元力がある。程良い手元のしなりがありつつ、挙動の安定感があるので、打ちやすいのだと思います」
ウェッジは『クリーブランド RTX6 ZIPCORE』ヘッドに『リコイル ダート 90 F3』シャフトを採用。カーボンシャフトはショートゲームでも生きるという。
「カーボンはつぶれにくく復元力があるので、ミスヒットしてもタテ距離が合いやすい。また、ヘッド挙動も安定しているので、ゆっくり振っても打ちやすいと思います。また、手元調子系なので、短い距離でもトップで間が取れる。入射角が安定するのでしょう」
曲がらないドローボールを武器に、スコアメイクする尾関。愛用ギアを駆使して、ツアー通算2勝目を挙げられるか注目したい。
【尾関彩美悠のクラブセッティング】
1W:ダンロップ スリクソン ZXi TR(9度/Miyazaki CODEX KORI 5S)
3・5W:ダンロップ スリクソン ZXi(15・18度/テンセイプロ ブルー 1K 60 S)
3・4・5・6U:ダンロップ スリクソン ZX Mk II(19・22・25・28度/TR HYBRID 75S)
6I~PW:ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II(リコイル ダート 90 F3)
50・56度:クリーブランド RTX6 ZIPCORE(リコイル ダート 90 F3)
PT:スコッティキャメロン PHANTOM X T9
BALL:ダンロップ スリクソン Z-STAR XV
※2024年「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で撮影
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