「もっと大きなアーチを!」阪神OBのドラコンプロ・桜井広大が激推しするシャフト、ARCHの魅力
プロ野球選手には、昔からゴルフ好きが多いもの。中でも、元・阪神タイガースOBの間で話題の「ARCH SHAFT」について、ドラコンプロの肩書きも持つ、桜井広大さんも“ぞっこん”というため、現場に急行した!
配信日時: 2024年9月19日 06時19分
坪井智哉さん、桜井広大さんも「ARCH」ユーザー
ドジャースの大谷翔平が、大きなアーチと盗塁を量産する歴史的な活躍で、日本中が話題。そんな秋を迎え、気になる別の“アーチ”情報をキャッチした。元・阪神タイガースOBで、パワーヒッターだった桜井広大さんが「ドラコンプロの肩書きを取得、Archシャフトの最新作でぶっ飛ばしている」と聞き、早速、東京・品川区の「ARCH TOKYO(ARCH SHAFT)」へ急行した。
桜井さんは2013年にケガで引退したが、現役時代はパワーヒッターとして知られていた。41才の今は、関西の独立リーグでバッティングコーチを務めるが、現役時代から親しむゴルフにハマり「飛ばし」に目覚めて“ドラコンプロ”として頂点を目指してもいるのだとか。聞けば、PL学園時代の親友のプロゴルファー2人から「シャフトは大事だぞ」と何度も教わっており、運命的な出会いをしたと言う。
【アーチをかけろ!】が運命的
「ボクも現役時代にホームランバッターと言われて来たので【アーチをかけろ!】という言葉が、SNSでバチッと目に飛び込んできまして。よく見ると、タイガースの先輩・坪井智哉さんが『ARCH SHAFT』を使ってるんだと。そこで初めて知ったんですが、勝手に運命的なモノや縁を感じました。すると、本当に叶って『使ってみない?』と紹介される形で出会い、実際に使ってみた2本目のシャフトが現在のエース『ROSSO』でめちゃ飛距離が伸びてますね」(桜井さん)
「出会い」や「想い」大事にする桜井さんは、仕事道具でも「コレだ!」と閃く自身の直感を信じてきた。地元の大阪・富田林で最も広い練習場で「ネットを越したい、越せる!」と直感を信じて一閃すると、本当にネットを越えそうになり「ネットを高くする工事まで入ってしまい、地元のゴルファーの間で、変に有名になってしまいました」と頭をかく。
自分が信じる“感覚”を貫き通す
「最初に組んでもらった『NERO』というシャフトは、もっと硬かったんですよ。いま使う『ROSSO』(硬さ25=250cpm)よりしっかりしてたんですけど、それより先が動いてくれる感覚のある『ROSSO』の方がリスト系のボクのスイングには合うというか、根っからの感覚派なので。自分の感覚第一なので、例えばトラックマンで『これより飛びますよ!』という良いデータが出たとしても、ボクは自分の感覚の方を信じます。
野球のグローブも、内側が二重になったり、毎年デザインが変わりますけど、最初にこだわって作った自分仕様を現役最後まで使いました。メーカーの方から『革が良くなった』とか『握力が少し増す』とか『滑りにくい』と言われても、【旧型が良い】と自分の感覚を信じて決めたら【いく】。バットも同じで、望めば出会いが開かれまして。現役時代のバットと出会ったのも、同じように感覚的にバチッと来ましたね」(桜井さん)
バットやグローブも“感覚”が大事
高校から使い続けたものではなく、阪神で違うメーカーのバットに変えた桜井さん。「グローブと同じですごく繊細で、感覚を大事にしてましたが、憧れていた会社のバットを初めて試して『コレならいいけるな』と。聞けば、OEMでボクが昔から使ったメーカーの職人さんが手がけたモノと後から分かり『お前の感覚、凄いな』と言われて…」。打撃はトップから振り出す時「芯がどこにあるか」の感覚が大事で、目に見えないため【ミリ単位で感じ取ること】が欠かせなかったとか。
「トップの重さの感覚がちょっとでもズレたら、インパクトも数ミリずれますよね。たった数ミリでも、ホームランやヒットがアウトになる世界なので、全てがうまくいくわけではないし、自分の感覚を信じるしかない。打撃は構えた時も当たる瞬間も、ヘッドが見えませんしね。見えない中で、芯がどこにあるか?を常に重さを感じながら、信じて振り切る。そのために、トップからのバットのしなりを特に大事にしていました。なぜだか、ゴルフのシャフトも感覚が似てますよね」(桜井さん)
HS60m/s超で、振動数250cpm?
この瞬間的な動作“感覚”は「10年筋トレも何もしていない」と言いつつも、ゴルフにも活かされている。時折、格闘家に間違えられることもあるガタイの良さに見えて「70%くらい筋力は落ちた」と言うが、トラックマンで最速HS61~2m/s。ただし「ゴルフの方が野球より難しい」と言う理由は「芯で捉えた!」と思っても、スピン量や打ち出しが揃わないと「すごくロスする」から。
最速を求め、スイング時間が常人より短いためそれも当然だが、「バチッと来ている」という『ROSSO』なら、バッティングで磨いてきた直感的な操作ができるのだとか。当日はその飛距離を披露する際「キャリー350ydで、370ydオーバーを目指す」と話したが、ここ一番で数字を出したい時にひと呼吸置き、全身のセンサーを鋭敏にして集中力を高める桜井さん。
この間合いに入ると必ず芯で捉え、強烈な炸裂音と共に、真っすぐな球が表示される。ところが、トラックマンでさえ球が速すぎて追い切れないのか、芯を食った時だけ肝心のボール初速が計測エラーに…。完璧でない当たりでも「350yd超」とドラコンプロの肩書きは本物だが、もっと衝撃なのは『ROSSO』のスペックを聞くと「振動数250cpm」とHS40~43m/s相当の柔らかさなこと。
高弾性でピュアリング済み!
しかも、元々『ROSSO』は軽量の先中しなりが特徴で、桜井さんが使う硬さ『25』は重量49g、トルク4.9という一般的なゴルファーにど真ん中のシャフト。これほどのパワーヒッターが本気で振っても間に合うなど、通常では考えづらい。同社社長の浅井氏は『ROSSO』に限らず「当社は高弾性素材をふんだんに使用し、ピュアリング(360°全方向の剛性管理)にもこだわるから」と、理由を教えてくれた。
「カーボン素材はトン数が高い高弾性になるほど、加工しづらく高価になりますが、弊社は高弾性素材を活かす技術を長年磨いてきました。例えば、他社で高弾性を売りにするモノでも全長ではなく一部のみに使用されるモノがほとんどですが、ARCHでは全長(フルレングス)に使います。『ROSSO』も全長はもちろん、更に別の高弾性素材を手元から中間部まで重ねるため復元力が極めて高くなります。
また、PGAツアー選手の多くが『ピュアリング』と呼ぶ、シャフトの硬さや、ストレートに振幅する向きを探して使いますが、弊社も1本1本異なるこの向きを全てチェックした後に塗装します。硬さを使う向きは、スイングでは物理的に「縦方向」が理想なため、推奨向きをわかりやすく印を付け、多くの方に復元力を活かして頂けます」(浅井氏)
桜井さんも「標準の上向き」
桜井さんの『ROSSO』(硬さ25)は、高弾性なだけでなく「スタンダード」なピュアリング方向も特徴。硬さを上向きで組み、トウダウンに最も強く、高出力を逃さない秘密も隠されていたというわけだ。もちろん、このピュアリング向きは、ARCH SHAFT取扱店で、フィッターが個々の症状で自在に変更したりもするという。この裏話を聞き、直感が確信に変わる桜井さん。
「打撃理論でも【大谷翔平さんは縦振りだ!】などと、ゴルフも同様にYouTubeでいろんな理論が出てきますよね。選手も惑わされがちですが、個々で体が違うんだから、感覚が違ってくるのは当然。ボクも後ろの筋肉が弱かったため、そのトレーニングや合わない指導で苦労した経験がある。身体能力や可動域、感覚も同じならハマっても、現実は一致するわけないですよね。
だからこそ、バットやグローブ、ゴルフシャフトと「自分の得意な感覚を活かせるモノに出会う努力」が大切だなと。何が本当に合うか?は、出会わなければ一生気づけない。ボクは出会ってしまったので言えますけど、多くの方が【もっと大きなアーチを描ける】道具に、気づけていないのではないかと」(桜井さん)
野球“選手”の現役生活は短くて残酷な世界だが、そこで培った能力は、一生楽しめるゴルフにも存分に活かされている。桜井さんは、野球のホームランの3倍以上のどでかい球で、意のままに大空にアーチを描くことで、いまゴルフを心底楽しんでる。(編集部M・K)
✦取材協力/ARCH TOKYO
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