<アクサレディス 事前情報◇26日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6538ヤード・パー72>
今週の練習グリーンで“オデッセイでは”見たことのない『Ai-ONE スクエア2スクエア』の新形状をキャッチ。かなりの人数の女子プロがテストして「イカみたい」「タコみたい」とその形状を例えていたが「L.A.B. GOLF『DF3』のそっくりさんでしょ!」と、突っ込みたくなるギア好きも多いはずだ。
オデッセイのヘッドの中で【1】最も高MOIで、【2】トルクレスなため、とにかく直進安定性が高いと試した選手が口々に言う新形状の『MAX 1』と『MAX STRIPE』。加えて【3】Aiフェースでミスヒットしても転がりが変わりづらい利点もあり、【4】初速が出やすくロングパットでも届くため、試した青木瀬令奈は困惑し「パターの進化が逆に困る」とボヤいていた。
「なんかてんこ盛り。こんなに易しくしちゃっていいの?って言うくらい、ありとあらゆる易しい技術がてんこ盛りです。海鮮丼みたいな感じですね。そんなに詰め込んでいいの?って(笑)でも大丈夫かな、逆にこの先、簡単に感じるようになって……。AIフェースの最優先事項はミスヒットでもタッチが合うことだと聞いたので【打点が変わっても球に現れにくい】とこが心配ですね。それに逆にプレッシャーかな、あれ使って入らなかったらって。
私はヒールヒットで回転かけて、初速変えて、と自分で色々やっているので、それをやっても(AIフェースだと)変わらないというラグみたいなのは……(困る)。そこを計算して打っているので、初速が遅くならないとか、逆に考えながら打たなきゃいけないなっていう……。一般的には、何も考えなくてもいつも同じように、打点がズレての球が転がってくれるのは良いところではありますけど……」(青木)
青木はコースによって異なる芝質や起伏、グリーンスピードに最適なパターを使い分けるタイプ。加えて、打点や開閉を都度コントロールし、その場の状況に合う細かな技術を使い分け「自分で色々とやりたいタイプ」なため、簡単過ぎる新作は「当面使うことはなさそう」。トルクレスの威力は認めつつも、シャフトの挿さり方も気になるそうだ。
「私自身ゼロトルクパターを使ったことがなく、その振り子の感覚や、ヘッドの重心の管理とか、自分でしていたものが若干変わるので。あとは見え方ですね。シャフトが挿さっている位置とかも今までと目線の感じと違う。向きが取りにくくて、どこを向いているのかが分かりにくく、私にはヘッドも丸いし、大きくて……。
そこも含めて、ハマる人はハマりそうですよね。私が初めてゼロトルクパターを見たのは、森井あやめちゃんがL.A.B.を使っていて。一昨年だったかな、レギュラーですごいパターが入ってて『コレじゃないと予選通らないんです』って。こういうパターもあるんだなって思っていたんですけど、段々すごく色んなメーカーさんが出してきて……時代ですね」(青木)
オデッセイは過去にも『バックストライク』や『トウアップ』など、奇抜な意欲作を複数出してきたが、名手・青木が今後出てくるパターの中身すら心配になってしまうほど「L.A.B.のそっくりさんは簡単過ぎる」ということのよう。今週、使用者が現れるのか、引き続き動向をチェックしたい。