2日目に7アンダーで首位に立った川崎春花さん、高1から使う『SIM グローレ』でドローを打っているんですか?【女子プロセットのどこマネる!?】
今季初優勝を狙う川崎春花のセッティングを分析。アマチュアの参考になる点を、フィッター兼クラフトマンの吉田智氏に聞いた。
配信日時:2024年7月6日 02時00分
今季初優勝を狙う川崎春花のセッティングを分析。アマチュアの参考になる点を、フィッター兼クラフトマンの吉田智氏に聞いた。
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なかなか特徴的なセッティングですね。1W、3W、7Wと、一時ツアープロにも人気を博した2020年モデルの『SIM グローレ』をヘッドに採用していますね。高校1年から愛用しているのはすごいですね。ヒール側とソール後方にウェイトを装着させて重心角が大きく設計された『SIM グローレ』を使用することで、クラブヘッドで球をつかまえていますね。それで自然にストレートドローを打ち出しているのでしょう。
『SIM グローレ』は打感がソフトなのも特徴。球を押し込む感覚が持てるので、つかまえてラインを出しやすいのだと思います。アイアンヘッドの『ミズノプロ 719』は、軟鉄鍛造で反発力の高いモデルですが、打感もソフトなので、ドライバー同様に球を押し込んでラインを出しやすいのだと思います。
フェアウェイウッドで5Wを抜いて7Wを使用している点は面白いですね。これは5Wと7Wでキャリーが変わらなかったのだと推察されます。より短くてロフトのある7Wの方が再現性が高まりますからね。他にも、3Wを抜いて5Wを使用するなどのセッティングも女子プロで見られますが、参考にするといいと思います。5Wも7Wもキャリーの差がなければ、どちらか1本で十分。フェアウェイウッドの性能が上がっているので、1本抜いてより小さい番手を使うのが賢明ですね。
ドライバーシャフトに『イミドアンドサンズ』のプロトタイプを入れていますが、こちらもジュニア時代から使うモデル。アイアンも『シンカグラファイト』と、工房でしか手に入らないようなシャフトを組み合わせているのも独特ですね。
【川崎春花のクラブセッティング】
1W:テーラーメイド SIMグローレ(10.5度/イミドアンドサンズ)
3W:テーラーメイド SIMグローレ(15度/アッタス MB-FW 55S)
7W:テーラーメイド SIMグローレ(21度/イミドアンドサンズ)
5,6U:スリクソン ZX Mk II HB(25,28度/スピーダーTR ハイブリッド 75-S)
6I~PW:ミズノ ミズノプロ 719(LEXIA IL7.LT)
48,52,58度:キャロウェイ JAWS RAW(N.S.プロ 850GH neo)
PT:オデッセイ Ai-ONEミルド 6TCH
BALL:ブリヂストン ツアーB X
※2024年開幕時のセッティング
■川崎春花
かわさき・はるか/2003年生まれ、京都府出身。2021年にプロテスト合格。22年のメジャー「日本女子プロゴルフ選手権」でツアー初優勝を果たした。同年にはツアー2勝目を飾った。村田製作所所属。
■吉田智
よしだ・さとし/クラブメーカーを経て「プレミアム ゴルフスタジオ」(渋谷区)でフィッターを務める。アマチュアだけでなく多くのプロからも信頼され、これまでに女子ツアー5勝、ステップ・アップ・ツアー1勝、シニアツアー1勝をサポートしている。
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