世界のツアーを席巻するフジクラの最新作『24 VENTUS BLUE 』は何が変わった?
2020年から国内でも販売されて大人気となったフジクラの『VENTUS BLUE』が、ついにモデルチェンジ! 『24 VENTUS BLUE』となって登場する新作は、従来モデルからどこが進化しているのか。有識者による試打レポートに加えて、フジクラのツアー担当者にもじっくり話を聞いた。 取材協力/THE REAL SWING GOLF STUDIO 撮影/田中宏幸 構成/鶴原弘高
配信日時:2024年4月9日 09時00分
引っ掛けない安心感は絶大! ボールを強く叩いていける(鶴原)
新旧モデルともに中元調子のシャフトに分類されていますが、切り返し時に感じる手元側のしなり方が少し異なります。前作『VENTUS BLUE』は、局所的に手元側が「グニッ」としなるように感じるのに対して、新しい『24 VENTUS BLUE』は手元のしなり感が穏やかで、なだらかです。
新作は手元側の広い範囲で静かにしなりますが、決して前作よりも軟らかくなっているわけではありません。むしろ体感的には新作の方がしっかりしていて、スッキリとしたフィーリング。一度『24 VENTUS BLUE』を打ってしまうと、前作はある種のクセがあるシャフトのようにも思えてしまうほどで、ゆえに新作の方がオーソドックスで万人受けするようにも思います。
切り返し時のタイミングの取りやすさは前作から踏襲しつつ、そのうえで『24 VENTUS BLUE』は強い負荷を掛けても手元がしなりすぎません。さらに先端側が前作以上に強化されていて、めちゃ硬い。まったくと言っていいぐらいに先端が動かないので、どんなに叩いても打ち負けないし、引っ掛けのミスが出づらいのも特徴です。(鶴原)
先端が硬くて暴れないから、オーバードローを防げる(奥嶋)
『24 VENTUS BLUE』は、前作に比べてかなりチップ(先端)側が硬くなっているのが特徴です。打っていても先端がほとんど動いていないのが伝わってきますし、打点がズレてオフセンターヒットしたときにはチップの強さがヘッドのねじれを抑えてくれていることを体感できました。
トラックマンを使って実際に打点位置を確認しながら弾道計測してみると、ミスヒット時には『24 VENTUS BLUE』の方が曲がりづらく、とくにフェースのトゥ上でヒットしたときにギア効果が抑えられ、オーバードローを防いでくれるのが印象的でした。どちらかいうと左へのミスを嫌うプレーヤー向きのシャフトだと思います。
新旧のモデルでは、手元のしなり感も少し違います。前作はグリップの下あたりが「グッ」としなりますが、『24 VENTUS BLUE』はグリップエンドからグリップ下までの広い範囲でしなっているように感じます。テークバック時点から手元にしなりが感じられるので、『24 VENTUS BLUE』の方がマイルドな挙動をするシャフトのようにも思わせてくれます。(奥嶋)