ショットメーカー尾関彩美悠の選択! ウェッジのカーボンシャフトの利点とは?【女子プロセットのどこマネる!?】
今季ツアー2勝目を狙っているショットメーカー・尾関彩美悠のクラブセッティングを分析。アマチュアの参考になる点を、フィッター兼クラフトマンの吉田智氏に聞いた。
配信日時:2024年6月13日 00時30分
今季ツアー2勝目を狙っているショットメーカー・尾関彩美悠のクラブセッティングを分析。アマチュアの参考になる点を、フィッター兼クラフトマンの吉田智氏に聞いた。
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尾関プロのセッティングは非常に興味深いです。ドライバーからウェッジまでカーボンシャフトを採用している点が特に面白い。
注目したいのは、ウェッジにアイアンと同じ『リコイル ダート 90 F3』シャフトを使用している点です。アイアンと同じシャフトを使用することで、中途半端な距離でもアイアンと同じ振り心地で打てるメリットがあります。ただし、近い距離ではしなり戻りで飛びすぎてしまう可能性もあります。しかし、尾関プロが「ミスヒットしても球が安定して飛んでくれる」と語っており、それで距離感が取れるのならば問題ないでしょう。
ユーティリティの『リコイル ダート 75 F3』シャフトの採用は、飛距離を伸ばす意図が見えます。このシャフトはかなりしなるため、楽に球が上がり弾道の高さも確保できるでしょう。一方で、アイアンで使用する『リコイル ダート 90 F3』は、アイアンとしては重めの重量帯。これにより、しなり戻りを抑える意図があるのかもしれません。
ドライバーには手元と先端が硬い中調子の『テンセイプロ ブルー 1K 50 S』を使用しています。これは癖がなくタイミングが取りやすく振りやすいため、人気のあるモデルです。バランスがD2とかなり重いので、ヘッドを感じて振りたい。または、ヘッドを利かせて振りたい意図があるのでしょう。先端もかなり硬いモデルなので、ドローを打ちたいが左のミスを消したかったのだと思います。
3番ウッドと5番ウッドには『テンセイプロ ブルー 1K 60 S』というやや重めのモデルを使用しており、厚めにヘッドを入れてスピン量を増やせます。これにより、弾道の高さを確保しているのです。
すべてカーボンシャフトというセッティングは面白いですね。アマチュアが真似するならば、アプローチでよく使う58度だけ同じ振り感のスチールシャフトを入れることをオススメします。その方が、短い距離で距離感が安定すると思いますよ。
【尾関彩美悠のクラブセッティング】
1W:ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II(8.5度/テンセイプロ ブルー 1K 50 S、45.5インチ・D2)
3,5W:ダンロップ スリクソン ZX Mk II(15,18度/テンセイプロ ブルー 1K 60 S、 43インチ・D2【#3】)
3,4,5U:ダンロップ スリクソン ZX Mk II(19,22,25度/リコイル ダート 75 F3、40インチ・D1【#3】)
6I~PW:ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II(リコイル ダート 90 F3、36.75インチ・D2【#7】)
50度:クリーブランド RTX6 ZIPCORE(リコイル ダート 90 F3)
58度:クリーブランド RTX6 ZIPCORE(リコイル ダート 90 F3、35インチ・D2)
PT:オデッセイ ELEVEN TOUR LINED
BALL:ダンロップ スリクソン Z-STAR XV
■尾関彩美悠
おぜき・あみゆ/2003年生まれ、岡山県出身。2021年にプロテスト合格。22年「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」でツアー初優勝を飾った。ショットメーカーであり、パットも得意。JFEスチール所属。
■吉田智
よしだ・さとし/クラブメーカーを経て「プレミアム ゴルフスタジオ」(渋谷区)でフィッターを務める。アマチュアだけでなく多くのプロからも信頼され、これまでに女子ツアー5勝、ステップ・アップ・ツアー1勝、シニアツアー1勝をサポートしている。
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