シン貧打爆裂レポート『PARADYM ◆◆◆ ドライバー & PARADYM ドライバー』
貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2023年2月8日 08時00分
■ロマン派ゴルフ作家語る
『PARADYM ◆◆◆ ドライバー』も、『PARADYM ドライバー』も、試打クラブのロフトが9.0度でした。ちゃんと打てるか? 実は心配でした。過去の『◆◆◆』ドライバーの中には、かなりハードなセッティングのものがあって、僕にはオーバースペックだったで、その機能を引き出せないものもあったからです。
一発目で、ハッキリとわかったのは、僕でも打てるというやさしさです。ヘッドスピードが40m/s後半の友人に同伴してもらって、彼らにも打ってもらって、ボールもしっかりと観察しましたが、彼らのほうがより機能を引き出していることは間違いありませんが、僕でも十分に機能を堪能できたのです。
ただし、その理由の一つは、ソールの2箇所のウェイトだと推測されます。フェース寄りと後方のウェイトは、デフォルトだと前方に2グラム、後方に14グラムが入っています。このウェイトは入れ替えが可能です。前方に14グラムに変更すると、低スピンドライバーになって、かつ、操作性などもガラッと変わります。まさに、軽い気持ちで触れると怪我をするツアードライバーになるのです。
共通しているのは、フェースのバジルが目立たずに、とても構えやすいところです。特に、僕のようにフォルムは無視して、フェースのみしか気にならないゴルファーには最高です。
『PARADYM ◆◆◆ ドライバー』は、ヘッドが小さくてシャープです。何一つ我慢しなくて使える雰囲気がビンビンです。
『PARADYM ドライバー』も、フェースを目標に合わせやすい美しいヘッドです。後方のボリューム感はありますが、それが気にならなければ、癖がなく良い感じです。
『PARADYM ◆◆◆ ドライバー』を試打してビックリしたのは、敏感な操作性です。インパクトの瞬間に、手元で小細工して、ボールコントロールすることは、科学的に、人間の反射神経などの限界値を超えていることから否定されていますが、パーシモンのドライバーを使い熟していたオールドゴルファーの中には、体験として、そのようなボールコントロールをしていたという記憶があることは珍しくありません。『PARADYM ◆◆◆ ドライバー』は、まさに、そういう使い方が出来ちゃうのです。
そういう敏感さは、球筋をコントロールできないゴルファーにとっては、どこに飛んでいくかがわからない暴れ馬のようなドライバーになりますので、良いと評価しないという考え方も21世紀ならばアリです。
ただ、個人的には、ツアードライバーの系統一つとして、敏感反応系のドライバーは生き残っていて欲しいと願ってしまうのです。市場には、ここまでの特別感があるドライバーは、『PARADYM ◆◆◆ ドライバー』だけだといえますので、興味がある人は打ってみるべきです。
『PARADYM ドライバー』は、ある意味で、スタンダードモデルですが、一般的な意味での標準ではありません。新しい次元のスタンダードとして、個性的なドライバーです。
打感が特別です。すぐ慣れてしまいますが、ぐにゃ、という感覚です。誤解を恐れずに書くと、ポワン、という感じなのです。これは、少し前から、他のメーカーでも同じ系統の打感のドライバーが出てきていて、どれもヘッドの剛性と構造が違うものです。しかし、『PARADYM ドライバー』が一番強烈です。
そして、打ち方のコツがわかれば、ストレートボールしか出ません。問題は、フェースの向きに敏感なことです。少しでも開いて当たれば、右に飛びますし、逆に閉じて当たれば、左に飛びます。単純ですが、フェースの向きに自信がないゴルファーは、『PARADYM X ドライバー』か、『PARADYM MAX FAST ドライバー』を選ぶのがオススメとなります。
『PARADYM ドライバー』は、スタンダードモデルとしては、本当に特別なドライバーです。飛距離の安定性とかは、素晴らしいのひと言で、飛ぶところもお見事です。やさしいという意味では、今までとは優先順位が違うかもしれませんが、高いレベルのスコアアップや、スコアの維持には、このような安定性を発揮してくれるドライバーが有効なのです。
『PARADYM ◆◆◆ ドライバー』も、『PARADYM ドライバー』も、新しい次元のドライバーだと感心しました。気持ちが悪いとか、むずかしいとか、ネガティブな評価が出やすいかもしれませんが、間違いなくツアーなどのトップレベルのゴルフの世界では、好評かを得て、名器として崇められる可能性も感じました。
色々な意味で、挑戦をしたいと考えるゴルファーには、自信を持って打ってみて欲しいドライバーです。
■試打クラブスペック
『PARADYM ◆◆◆ ドライバー』
ヘッド素材 :8-1-1チタン+トライアアクシャル・カーボンクラウン+フォージド・カーボンコンポジットソール+スクリューウェイト×2
フェース素材:FS2S チタン/NEW FLASHフェース
ヘッド体積 :450cc
ロフト :9.0度(ほかに、8.0度、10.5度)
ライ角 :57.0度
シャフト :SPEEDER NX GREEN 60(S)
長さ :45.5インチ
総重量 :約321グラム
『PARADYM ドライバー』
ヘッド素材 :8-1-1チタン+トライアアクシャル・カーボンクラウン+フォージド・カーボンコンポジットソール+ペリメーター・ウェイト
フェース素材:FS2S チタン/NEW FLASHフェース
ヘッド体積 :460cc
ロフト :9.0度(ほかに、10.5度、12.0度)
ライ角 :57.0度
シャフト :SPEEDER NX GREEN 60(S)
長さ :45.5インチ
総重量 :約307グラム
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典の『貧打のアマでも打てる?人気クラブ・噂の検証』