【段差】のあるFWも、ウッド型UTも激ツヨ!キャロウェイ『ELYTE』シリーズ
キャロウェイ『ELYTE』の強さは、ドライバーだけじゃない!
配信日時:2025年1月14日 10時45分
1月7日に正式発表された、キャロウェイ『ELYTE』シリーズの目玉は、何といっても弾道補正をするフェース上のコントロールポイントが『Ai Smoke』より10倍になった【Ai 10xフェース】だろう。このフェースの進化で、最大8ヤードも伸び、着弾範囲が最大19%も狭まるという。
『Ai 10xフェース』で前作より10倍緻密!
また、同社は新たにチタンを扱える3Dプリンターを導入したことで、従来よりプロトタイプ製作を90分の1の時間に圧縮。そして約75回も試作したことで、空気抵抗も大幅に減少させてヘッドスピードアップに貢献するとか。
加えて、『GBBエピック』から使用を重ねてきたカーボンクラウンも素材を変更し、航空宇宙分野で使われる『サーモフォージドカーボン』を採用。軽く強度が高く、従来のトライアクシャル・カーボンより成型がしやすく、より高い精度で設計どおりに製造でき、心地良い打球音にも貢献する。
これらは、すべてメンズドライバー4機種(ELYTE/ELYTE X/ELYTE MAX FAST/ELYTE◆◆◆)に共通で、ウィメンズのドライバー(MAX FAST/ELYTE X)にももちろん共通している。そして、今作はドライバーに限らず、他のクラブにも特に注目してほしい。
【段差】のFWも秀逸の出来!
記者も打って驚いたのが、ソールに【段差】がついたFWだ。ドライバー同様コントロールポイントを増やした『Ai 10xフェース』が搭載されているが、キャロウェイ本社のフィッティングルームにあるシビアな『GCクワッド』で『ELYTE◆◆◆』の3Wを打った際、地べたから260ヤード以上のショットが打てて「ドライバー級じゃないか」とびっくり。
薄い人工芝だと地面の跳ね返りも気になるが、この『ステップ・ソール』デザインは接地面積を減らすため大丈夫。フェース下部のミスヒットも抑制するのに加えて、フェース下部ヒットでもたわみを阻害しない、ソール前方内部には『タングステン・スピードウェーブ』と呼ぶインナーウェイトを設けて低・浅重心になったこともドライバー級に飛んだ理由かもしれない。
この基本構造は、メンズFWの5機種(ELYTE/ELYTE X/ELYTE MAX FAST/ELYTE◆◆◆/限定ELYTE TITANIUM)に共通で、ウィメンズのELYTE MAX FAST FWにも共通している。
UTは2024年モデルを撃破!?
また、記者とは別のギアライターが本誌の取材をして驚いたのがUTだ。2024年モデルのUT複数を集めて男子プロが試打したところ、曲がらなさも飛距離でも突き抜けた性能をマークしたとか。それが、『ELYTE』と『ELYTE X』のUTだと言う。
キャロウェイのグローバルモデルには、アイアンライクなトウ側の高い形状のUTも歴代で多いが、今作は3機種ともFWのような形状で日本人には親しみがある。ドライバーやFWと同様に『Ai 10xフェース』が搭載されている他、同社にも他社にも珍しく、トウとヒール後方に2つのウェイト(13gと3g)が搭載された。
このウェイトは入れ替え可能で、左右12ヤード幅で調整できるうえ、3機種すべてアジャスタブルホーゼルも付くのだが、本誌の取材ではノーマルポジションの入れ替えナシでも強烈なパフォーマンスを発揮。このウェイトはメンズUTの3機種(ELYTE/ELYTE X/ELYTE MAX FAST)、ウィメンズのELYTE MAX FAST UTにも共通している。
アイアンはシンプルなバックフェースで打感も◎
最後にアイアンにも、『Ai 10xフェース』と謳われているのにも注目だ。今作は前作と違って、バックフェースもシンプルになったメンズ3機種(ELYTE/ELYTE X/ELYTE MAX FAST)で、同社が「ある程度の範囲内に打点が集まるプレーヤー向け」と開発対象を絞っているのもポイントだろう。
そのため、特に『ELYTE』アイアンを中心に、構えた顔もスッキリして歴の長い目の肥えた人にも長く愛されそうな美観が特徴だ。それでいて、リーディングとトレーリングが落とされており、大ヒットした『X FORGED』の影響も感じさせるうえ、大量のウレタンマイクロスフィア内蔵で打感や音もソフト化。隙のない仕上がりが印象的だった。
『ELYTE X』アイアンと、『ELYTE MAX FAST』アイアンは、従来のキャロウェイのグローバルモデルらしい、オフセットの大きなセミラージサイズ。UTとメンズ3機種のアイアンは2月14日発売で、ウィメンズの『ELYTE MAX FAST』アイアンを含む女性用の発売は2月下旬を予定している。(編集部M・K)