PXGのフラッグシップ『0311 GEN6』シリーズ4月7日デビュー【打ってみた】
PXGのフラッグシップモデルが4月7日に生まれ変わる。
配信日時:2023年3月24日 05時50分
PXG Japanから新商品発売の連絡が届いた。
「PXG(Parsons Xtreme Golf)は、起業家で熱狂的なゴルフ愛好家の創業者のボブ・パーソンズが『これまでにない最高のゴルフクラブを作りたい』との想いで、開発コストや時間に糸目をつけずに製品開発し、2013年に設立された米国発のメーカーです。そしてPXG Japan合同会社は『PXG 0311GEN6』を4月7日に公式サイトと全国PXG正規販売店にて発売いたします。直営フィッティング場所では、本日3月24日からフィッティングと先行発売も開始します。
『PXG 0311 GEN6』ドライバー、フェアウェイ、ハイブリッド、アイアンは、ゴルフ業界で最もインパクトのある精密ウェイトシステムを採用した先進技術を搭載しており、また、最高品質の素材を使用しています。ゴルフの研究開発会社であるPXGの使命は、あらゆるレベルのゴルファーのパフォーマンスを向上し、ゲームを変えるような新しい技術を提供すること。最新作では、ミスヒットでの性能に磨きをかけました」(同社広報)
フラッグシップモデルの最新シリーズとのことで、まずはドライバー2機種からその中身を見ていこう。
■大手の新作を上回る最新ドライバー
「『PXG 0311 GEN6』ドライバーは、伝統的なティアドロップ型のヘッド形状で、特に湾曲したクラウン構造とフロントからバックにかけて短いボディが特徴。トール/ディープなクラブフェースは、特に高いフェースインパクトで優れたミスヒット性能をサポートするように設計されています。また、『0311 XF GEN6』ドライバーは、よりヘッドが大きく、左右対称の形状で、インパクト時にフェースをスクエアにしやすく飛距離と寛容さの理想的な融合を実現します。
フェースは高強度で独自のTi412チタンを採用し、たわみが大きく高初速を出せます。フェース内側も厚みを変化させたトポグラフィー形状で、軽量化・初速・耐久性の向上に貢献。両作とも2.5gと7.5gのソールウェイトで好みのスピンとバイアス設定のため交換可能です。ゴルフラボラトリーズ実施の第三者ロボットテストでも『PXG GEN6』ドライバーは、上位4社の新作との比較でクラス最高の分散性と優れた飛距離性能を発揮しています」(同)
記者(HS50m/s・ローフェ-ダー)も『GEN6』ドライバーを試したが、『XF』の方がつかまりが良くフィットする結果になった。上記の第三者ロボットテスト結果も中々のインパクトだが、「ボール分散は数値が低いほど正確性が高いことを表す」とのこと。この部分は、フィッティングすることでさらに強力な武器になるはずで、期待が膨らむ。
価格は両機種とも77,000円で、『0311 XF』のロフトは9、10.5、12°を用意しており、『0311』のロフトラインナップは7.5、9、10.5°となる。また、上のフェアウェイ(49,500円)、ハイブリッド(46,200円)もドライバー同様のキーテクノロジーを共有しており、モデルも同様に2機種ずつの展開となる。
実際に打ってみると、特に『0311』ハイブリッドが非常にコンパクトに変わって強烈な抜けの良さを実感でき、練習場よりもゴルフ場の実戦での強さを磨き込んだ印象を受けた。では、PXGの代名詞であるアイアンはどう生まれ変わったのだろうか?
■15%薄いフェースの5回鍛造アイアン
「このアイアンは簡単に打てて、前作より高弾道で飛距離も伸び、打感は他に負けない。間違いなくゴルファーは虜になるので早く試してもらうことを待ち望んでいます」と自信満々な同社だが、確かに、吸い付くような打感の虜になった。スチッと球がフェースに乗る割には、驚くほど球が高く上がってスピン量も安定。『0311P』も『0311XF』も落下角の大きな止まる球が簡単に打てて驚いた。極薄フェースで初速性能が上がるせいか、上空に出射される球が速く、最高到達点が上がるタイプの印象だ。
「5回鍛造アイアンは、前作より15%薄いフェースが特徴で、ゴルフ業界で最も薄いフェースを持つブランドとしてPXGの長年の地位をさらに強固なものにしています。ミルド加工されたHT1770 Variable Ultra-Thin Faceは、約5g節約し、クラブの低い位置と裏側に配置して慣性モーメントの増加と重心位置の改善に貢献します。また、薄肉フェースとパワーチャンネルテクノロジーにより、フェースのたわみを大きくし、理想的な打ち出し弾道と優れたミスヒット性能を実現します。
ロボットレーザーによるフェース外周への装着は、高強度かつ精密な装着方法です。この工程はロボット研磨によって補完され、驚くほど一貫したソールとフェース外周のジオメトリを作り出します。フェースを支えるのは、PXG独自のXCOR2素材。この高速樹脂コアは中空キャビティ用に射出成形され、素材自体がフェースの構造安定性を提供し(サポートしない場合は、一撃で破損する)、劇的にボールスピード性能を向上させます。結果、『GEN6』アイアンはPXGがこれまで発売した中で最も飛んで、最も寛容なクラブになりました」(同)
ヘッド内部のXCOR2素材がないと、一撃で割れるほどの薄さ。リスクを承知で限界を攻め抜く同社らしい開発姿勢は、さすがとしか言いようがない。スチッと音量の小さな独特の打感は、たわんで弾くクセになるものだが、チタンフェースアイアンとは別次元のソフトさ。飛び系のアイアンはここが犠牲になるものが多いが、PXGは全く犠牲にせずに止まりやすさまで追求していた。
CEOのボブ・パーソンズ氏は「多くの人々がこれ以上良くならないと言った私たちのアイアンは、(GEN6で)より速く、より長く、より正確です。それどころか、これまでに作られたどのアイアンよりも優れているかも知れません。また、私たちはゴルフ市場で最高のドライバーも開発したと信じています」とコメント。自信家で大袈裟な表現にも聞こえるが、新アイアンを体感した者としては妙に共感してしまうのが不思議だった。
『GEN6』アイアンの価格は38,500円。『0311P』の7Iロフトが30°、PWロフトは44°となっており、『0311XF』の7Iロフトが27°、PWロフトは41°となる。