ギア好きライターが新しい『RMX VD』を“激推し”する理由
最新ギアを知り尽くす2人のゴルフライターが今季、激推しするのがヤマハの新しい『RMX VD』シリーズだ。特にドライバーは圧倒的な飛距離性能を持ちつつ、美しい顔や気持ちいいフィーリングも備えた最高のクラブに仕上がっていると言う。 取材協力/上総モナークカントリークラブ 撮影/田中宏幸 構成/田辺直喜
配信日時:2023年11月9日 03時00分
3モデル全てが高い完成度に仕上がったドライバー
今季、新発売となったギアの中で大きな話題となっているのがヤマハの新『RMX VD』シリーズだ。飛距離、方向性、フィーリングとあらゆる性能が高い次元まで引き上げられたヤマハのフラッグシップモデルで、ギアに厳しい目を持つ契約プロたちも次々にスイッチしていることからもその完成度の高さが窺える。
実際、各メーカーの最新モデルを知り尽くす2人のゴルフライターも、『RMX VD』シリーズの完成度に驚いたと語る。
田辺 ヤマハの新しい『RMX VD』をコースで打った時、本当に驚いたんですよ。良い意味でガラッと変わったというか、ゴルフクラブとしての完成度が一気に高まった気がしています。
鶴原 飛距離性能や寛容性、フィーリングなど、全ての性能が整った印象ですよね。コースで気持ちよく振れて、結果も出てくれます。
田辺 ここ何代かは、外ブラの性能を目指して、慣性モーメントを大きく、重心を深くするような設計が取られていました。性能は確実に高まっていましたけど、同時に振りにくさのようなものもあると感じていました。
鶴原 そうですね。性能を求めて、少し異形化したヘッドもありましたし、ヤマハが本来持っていた良さが失われていた印象がありましたね。でも、今回のモデルは、そんな不満を全て解消してきましたよ。顔の良さ、打感、打音といった本来、ヤマハのクラブが持っていた良さをしっかり取り戻した上で、性能的にもさらにレベルアップしています。
田辺 フェースの反発性能、ミスヒットへの強さは最強レベルですよね。それでいて、ボールを押すような心地良い感触まで備わっています。
鶴原 ボール初速もそうですし、スピン量が安定することも特徴ですね。特に、慣性モーメントを追求した『VD/X』でもスピンが増え過ぎずに強いボールで飛ばせることがすごく嬉しい。今まで高慣性モーメントなヘッドと言うと、スピンが増えて飛距離をロスするイメージが強かったですから。
田辺 どう振っても高打ち出し・低スピンで効率良く飛ばせる弾道になってくれますよね。しかも、それが3機種全てに備わっています。ボクのヘッドスピードだと、今までならスピンの少ないアスリートモデル一択でしたが、今回の『RMX VD』は全てのモデルに良さがあって、選択肢に入ってきます。
鶴原 どのモデルも総合的な性能の高さがありつつ、特性を分けて絶妙に作り込んでありますよね。今まで試行錯誤して、さまざまな設計に挑戦してきたからこそ、新しい『RMX VD』に辿り着けたのでしょう。
田辺 可変式ウェイトの位置や大きさをモデルごとにくっきり分けているのがその最たる例ですね。『VD/M』を浅重心に調整できるのは嬉しいし、『VD/X』をあえてスライドウェイトにしていないことも上手いなって思います。
鶴原 シンプルなデザインの中に、しっかりゴルファーを助けてくれる、楽しませてくれる性能が詰まっているのが今回の『RMX VD』ですね。
田辺の推しはどこで打っても“ぶっ飛び弾道”が出る『RMX VD/M』
ラインナップされた3モデルが全て高い性能を持っている『RMX VD』シリーズ。問題なのは、どのモデルを選ぶかということだ。ゴルフライター2人の“推し“とその理由を知れば、自分に合ったモデルが見えてくる。
「『RMX VD/M』は高い打ち出しで、ネジレの少ない真っすぐなボールが打てます。嬉しいのはスピン少なめの強い弾道になること。フェースのスイートエリアが広くて寛容性の高さもありますし、性能バランスの良さはピカイチです。ソール中央のスライドウェイトを少しだけフェース寄りに動かして、浅重心化する調整がお気に入りです」(田辺)
真っすぐな球を打ちやすく球筋の打ち分けもできることやスピン量に合わせて重心深度を変えられるスライドウェイトを搭載していること、そして、構えた時に安心感がありながら叩くイメージの湧く顔なども、田辺が『RMX VD/M』を推す理由となっている。
実際、コースでのテストでは、ほぼ真っすぐな弾道で283.5ヤードをマーク。田辺の普段の平均飛距離が270ヤード前後であることを考えると、『RMX VD/M』の圧倒的なボール初速や直進性の高さが飛距離アップにかなり貢献したと言えそうだ。
“ネオアスリートモデル”という新しい位置付けになる『RMX VD/M』は、パワーを効率良く飛距離に変換しながら、方向性も安定してくれるバランスの取れた性能が特徴のようだ。
鶴原の推しはどれだけ振ってもブレずにビッグキャリーが出る『RMX VD/X』
「『RMX VD/X』は高MOIによるブレの少なさがありながら、常に適正スピンのつかまったボールを打てることが魅力です。ミスへの強さは間違いなく最強レベルで、コースに行ったときに心強い武器になるはずです。ハードな叩けるモデル・スペックのシャフトに合わせると、飛距離と方向性が両立できておすすめです」(鶴原)
『RMX VD/X』はトゥ側を含む4つのポートにウェイトを装着が可能で、高い慣性モーメントを維持しながら幅広い調整が可能となっている。また、真っすぐな弾道がイメージできる安心感のある顔やくっつきながらも弾くヤミツキになる打感なども鶴原が推す理由となっている。
そして何より曲がらない安心感が、思い切りの良い振り抜きにつながり、飛距離アップにも成功している。鶴原の平均飛距離は260ヤードだが、コースで実測したショットは高く強いドローボールで270.3ヤードを記録した。『RMX VD/X』の方向性や寛容性の高さは、パワーに関係なく、あらゆるゴルファーが享受できるメリットのようだ。
賞金王・今平周吾が推すのは数量限定の超ロースピンモデル『RMX VD/R』
最後に、ツアーアスリートモデル『RMX VD/R』を紹介しよう。コンパクトな見た目に、ディープフェースとまさにアスリートの王道を行くデザインのドライバーで、最も操作性の高いモデルとなっている。浅重心設計による超ロースピンな弾道も特徴で、パワーのある上級者におすすめのモデルとなっている。契約プロでは、賞金王になった経験を持つ今平周吾がスイッチしていることからも、その完成度の高さが窺い知れる。
このように、新しい『RMX VD』シリーズは、モデルごとにしっかり特性を分けながら、総合的に高い性能を持ったクラブに仕上がっている。どのモデルを選んでも、高い飛距離性能と心地良いフィーリングを感じることができるが、自分に合ったモデルを見つけ、さらに好みの調整を施すことで、最高の1本を作り上げることも可能だ。スピン量にこだわるなら『RMX VD/M』、方向性を追求するなら『RMX VD/X』をまず試すのがおすすめだ。