なぜツアープロはアイアンはハーフキャビティなのに、ウェッジはマッスルバックを使うのか?
マッスルバックのアイアンを使用するプロは男子でも決して多くない。寛容性という意味でキャビティ&ハーフキャビティや複合素材のモデルにメリットが多いからだ。一方で、ウェッジは依然としてマッスルバックが多い。その理由は何なのか。最新モデルを集めて検証してみた。
配信日時:2024年11月20日 02時00分
マッスルバックのアイアンを使用するプロは男子でも決して多くない。寛容性という意味でキャビティ&ハーフキャビティや複合素材のモデルにメリットが多いからだ。一方で、ウェッジは依然としてマッスルバックが多い。その理由は何なのか。最新モデルを集めて検証してみた。
ウェッジではフルショットだけでなく、振り幅や力感を変えて、さまざまな距離からピンを狙っていく。キャビティは寛容性ゆえにボールが飛び過ぎて距離がブレることがあるが、マッスルバックだと構造的に狙った距離を飛ばしやすくなっている。
キャビティや中空など、やさしさを追求したヘッド構造のモデルが増えるアイアンに対し、ウェッジはマッスルバックがずっと主流になっている。ギアコーチの筒康博は、「ウェッジの役割を考えるとマッスルバックのヘッド構造が最も合理的」と分析する。
「アイアンのようにフルショットが主のクラブは、打点ブレに強いキャビティにメリットがあります。しかし、ウェッジはピンを狙うためにさまざまな距離を打ち分ける必要があります。そのためにはイメージ通りにヘッドを操れて、打点のフィードバックがあり、抜けもいいマッスルバックにメリットがあります。そもそも短く重いウェッジはミート率が一定しやすいクラブ。最新モデルはタテの慣性モーメントを高めていますので、プロ、アマ問わず、アプローチをやさしくするクラブに進化しています」
■試打したウェッジリスト
キャロウェイ OPUS
ブリヂストン バイティングスピン
フォーティーン FRZ
タイトリスト ボーケイ SM10
ピン s159
■試打・解説 筒 康博
つつ・やすひろ/過去の名器から最新クラブまで豊富過ぎる知識を持つ通称“ ギアコーチ”。インドアゴルフレンジKz亀戸店でヘッドコーチとして日々アマチュアの悩みに応えている。
■試打・解説 小坂圭司
こさか・けいじ/インドアゴルフレンジKz亀戸店支配人。所属コースでクラブチャンピオンを取った経験を持つトップアマで、ドライバーの飛距離は300ヤードを超える。
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