アジアゴルフ紀行
【タイ編】バンコクの北東に位置し、南国の田園風景に包まれたゴルフ場
いつか海外でプレーしてみたい! そんな思いを持ったゴルファーの皆さん、アジア諸国から届いた旬なゴルフ事情を紹介しましょう。
配信日時:2023年5月4日 22時00分
◆Cascata Golf Club
今回ご紹介するカスカータゴルフクラブはバンコクの北東に位置し、バンコクの中心部から車で早朝なら1時間、日中なら1時間15〜30分ほど。高速を下りて15分も走ると、辺りに田園風景が広がっていきます。
常夏のタイでは、稲作は日本のように決まった季節に一斉に行うのではなく、1年のうちに時期をずらして行うので、田んぼによって状況に差があります。太陽の日差しに照らされたみずみずしい稲を見ていたら、今度は黄金に輝く稲穂が出てきたりといったぐあい。そんな南国の田園風景を眺めているうちに、お目当てのカスカータゴルフクラブが見えてきました。ゴルフ場の回りも一面の田んぼで静寂に包まれていますね。
この辺りではアイガモ農法(田んぼにカモを放って雑草を食べてもらう)を行っています。運が良いと、数百羽にも及ぶカモの大群による、田んぼから田んぼへの大移動に遭遇できます。毎回見るたびに思うのですが、長い竹の棒でカモの行き先を操る人がスゴイのか、カモが逃げないのが不思議です。
さて、本コースはABCDの4つのコース、全36ホール。2006年にABコースで開業し、その後Cコース、次いでDコースを新設した比較的新しいコースです。そのため木々は小ぶりですが、芝のコンディションやバンカーの整備は行き届いた大変綺麗なコースです。
ABコースはタイの自然を活かした南国らしいコース、Cコースはリンクス風、Dコースは難易度がとても高い。通常はA-D、B-Cのセットでプレーします。アベレージゴルファーなら、B-Cが無難ですが、90以下で回れる方は是非Dコースにチャレンジしてみてください。A-Dコースの場合、Dコースをスタートホールにはしないように予約のときに伝えたほうが良いでしょう。
ABコースは、なんとすべてのホールが池絡み。どちらもスタートホールは、大きな池が目に飛び込んできますが、そうそう入らないのでご心配なく。全体的にシビアなウォーターハザードというよりも、OBぐらい曲げなければ池ポチャはしない程度の余裕がある方が多い印象です。池恐怖症の克服には良いかもしれません。
Cコースは、リンクス風。とはいってもバンコク近郊のコースなので、池も多く絡んでいます。全体的にアンジュレーションが強いので、キックがアンラッキーになっても池ポチャしないような安全安全に打っていきましょう。スタートホールは、右奥の盛り上がった奥が池なので要注意。こういうリンクスらしい起伏を活かしたトラップが随所に散りばめられたコースです。
Dコースは、すべてのホールが戦略的にデザインされた挑戦しがいのある素晴らしいコースです。スタートホールからして、ティーグランドからグリーンが見えない不安になる設計。キャディさんにしっかりアドバイスを求めてチャレンジしていきましょう。ナイスショットが転がって池ポチャなんて事が本当におきます。各ティーグラウンドにコースレイアウト図あり。
このゴルフ場はなんと言ってもグリーンに定評があります。プレーした人に話を聞くと、開口一番「グリーンが速い」と答えますね。すべてのコースで、グリーンスピードは常に11と超高速セッティング。特に難易度の高いDコースは馬の背グリーンやポテトチップグリーンもあり、3パットを何度もしてしまうなんてことも。また、プロの試合で目にするグリーンに乗ったのにコロコロと外まで転がっていってしまう…を体験することもしばしば。
カート必須で、コース内もカート乗り入れが認められているので、比較的短時間でホールアウトできます。それならば、4コースすべて楽しみたいですよね。午後はタイ人のお客が増えてスローペースになるので、午前中がオススメです。
クラブハウスのタイ料理は、日本人に好評です。バンコク都内のホテルのレストランで食べるよりも安価で口に合うようです。私もここでは必ず、空芯菜炒めとコムヤーン(豚トロの漬け焼き)を楽しみます。
◆熱中症に十分注意してください
タイは、4月が最も気温が高く、バンコクも最高気温は38度ぐらいまで上がります。5月中〜下旬頃に雨季に入り、スコールがあれば気温は少し下がりますが、日本の真夏のような蒸し暑い日が6月いっぱい続きます。熱中症に十分注意してください。3〜4ホールごとにある茶屋で、氷をもらうことを強くおすすめします。氷とプラスチックのコップは無料でもらえます。冷たい飲み物を持ち歩けるだけではなく、ビニール袋に氷をいれて氷嚢として体を冷やすのにも利用してください。プレー中のビールはほどほどに。ちなみにタイのゴルフ場はスコール対策をしっかりしているので、大抵の雨なら雨後もすぐにプレーを再開できます。
写真提供:タイ国政府観光庁
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