【2023年ゴルフルール改正】ボールの捜索時間3分から延長できるケースが明記された
ボールがOBや林の中などに飛んで行ったとき、ボールがあるかもしれないと頑張って捜索することはあるだろう。ただし、ボールの捜索に使える時間がルールで定められていることをご存じだろうか? この記事では、2023年の改正で変わったポイントに加え、ボール捜索の基本的なルールについて解説する。
配信日時:2023年3月27日 08時41分
1.遠くで見つかったボールを確認する時間として「1分」が認められることになった
2023年の改正により、「規則18.2a(1)/3『球を確認するための合理的な時間』の意味」が明記され、ボールの捜索時間3分に加えて、遠くで見つかったボールの確認のために1分間が設けられることとなった。
2019年の規則では3分経過後に確認できることに言及されていたものの、その時間までは定められていなかった。今回の改正によって、よりスムーズに競技を進行しやすくなったといえるだろう。
2.ボールの捜索に関する基本的なルール
ボールがOB方向や林の中へ飛んでしまったとき、長時間探しているプレーヤーも少なくない。しかし、ボールの捜索時間はルールで定められている。競技でなくとも、目安として覚えておこう。
ボールの捜索は3分間が原則
「規則18.2a(1)球が紛失となる場合」では、プレーヤーやキャディがボールを探し始めて3分以内に見つけることができなければ、紛失となることが定められている。
ただし、遠くにあるボールが自分のものかを探すためであれば、1分間が合理的な時間として追加できる。
合理的な時間として「1分」の追加が認められるケース
例えば、プレーヤーがボールを捜索して2分45秒のタイミングで、「このボールかもしれない」と15秒ではたどり着けない距離から同伴者が声をかけてきた場合は1分の追加が認められる。この場合、捜索開始から3分45秒以内にその場に行き、ボールが自分のものであれば紛失とならないのだ。
ただし、確認したボールが自分のものでなかった場合、これ以上の捜索は認められず、紛失となる。
紛失となった場合は直前のストロークを行った場所からプレー
ボールが紛失した場合、プレーヤーは1打の罰を加えて直前のストロークを行った場所から再度プレーしなければならない。ただし、直前のストロークを行った場所によって対応が異なるため注意しよう。
- 【ティーイングエリアの場合】
- ティーイングエリアの中からプレー
- 【ジェネラルエリア、バンカー、ペナルティーエリアの場合】
- 基点から1クラブレングス以内で、基点よりホールに近づかないようにドロップしてプレー
- 【グリーンの場合】
- 直前のストロークを行った場所にプレースしてプレー
また、日本のゴルフコースでは、プレイング4が設置されているケースが多く、元の場所に戻らなくとも、そこから4打目でプレーを再開することも可能だ。
3.プレーをスムーズにするために「暫定球」を打っておこう
ボールがOBラインや林の中に入ったときは、「暫定球を打ちます」「念のため別のボールをプレーします」などと宣言して、暫定球を打ったうえで捜索に向かうことがおすすめだ。暫定球を打たずに捜索に向かってしまうと、ボールが見つからずに紛失となった場合に元の場所まで戻る必要があるため、スロープレーにつながってしまう。
ちなみに、捜索によってコース内、ペナルティーエリア内にボールがあった場合は暫定球を放棄しなければならない。ペナルティーエリア内にあるときは、あるがままにプレーするか、救済を受けてプレーするか選択可能だ。
4.まとめ
ボールの捜索時間は基本的に3分間と決められているが、今回の改正によって遠くにあるボールを確認するための合理的な時間として1分間の追加が認められることとなった。ボールがあるかもしれないと捜索すること自体は問題ないが、諦めることも大切。競技でなくともスロープレーにつながらないように心がけよう。