リタイア後に「夢のゴルフ三昧生活」をもくろむゴルフ雑誌編集者K。どうにかして色々な支出を見直してゴルフ貯金を貯めたいと息巻くが、なかなかうまくいかない。そこで耳に飛び込んできたのが「変額保険」の4文字。専門家に聞いてみた。

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ーー元本を資産運用して増やす保険の資料を集めていたら、「変額保険」というのがありました。これってどうなんですか？
 
リスクはありますけど、受け取り金額を増やす方法があるんです。ただ単にずっと同じ形でやるよりは、投資的な意味合いを保険に付けたり。それが変額保険です。
 
ーー投資的な意味、ですか。
 
簡単にいうと、投資信託と一緒です。保険料として毎月支払うお金を保険会社が運用する。運用先も今、いくつかパターンを選べるんですよ。ですから、投資信託と同じように、世界の株式で運用するとか、債券で運用するとか。それによってリスクが多い少ないっていう。当然、そのリスクの大きさとリターンの大きさは基本的には比例します。
 
ーーあ、このコラムでもやりました。投資信託のオールカントリーみたいなヤツですね。
 
ただ、投資信託ほど選択の幅が広くないと思ってもらったらいいと思います。保険会社がいろいろとやっている中からチョイスしてもらう。簡素化された投資信託っていうイメージですね。
 
ーー変額保険にはどういう保障が付くのですか？
 
一般的には、亡くなったときの死亡保障です。投資信託との決定的な違いは、何かの保障がある点。今はすごい人気ですよ。
 
ーーえ⁉ なんでそんなに人気なんですか？
 
やはり皆さん、保険が必要であると同時に、将来に向けて運用したいんです。その両方がセットになっている形なので。
 
ーー元本保証は？
 
一部を除いてはないです。変額保険で一番有名なところでいうと、アクサ生命さんの『ユニットリンク』があります。保障がずっとあるんですけど、保険期間満了時に満期でお金返しますよという商品です。金額については運用した結果によって多かったり少なかったりで、いくらになるかは、分かりません。
 
ーー分からないんですね……。ほかにもこういう商品はあるんですか？
 
三井住友海上プライマリー生命の『AHARA（アハラ）』という商品があります。保険料を主に特別勘定（投資信託を対象）で運用します。その実績に基づいて将来の死亡金額、解約払戻金額、年金等の受け取り金額が増減するため、合計額が払い込んだ保険料の累計額を下回り、場合によっては損失が生じる恐れもあります。
 
ーーいろいろあるんですね。
 
変額だと増えるチャンスはあるけど、減るリスクがあるわけです。
 
ーーリスクもあるけどリターンは魅力ですね。これでゴルフ代を稼ごうかな！

【覚えておきたい用語】
変額保険：運用実績に応じて保険金や年金、解約返戻金が変額（変動）する保険。満期保険金や年金、解約返戻金は保証されていない。終身保険や養老保険の死亡保険金は基本保険金（契約時の保険金）が最低保証されている。年金保険には払い込んだ保険料（元本）を保証する商品もある。平準払いと一時払いがある

定額保険：死亡や入院などの保険金・給付金を支払うときの支払われる金額が、契約時にあらかじめ定まっている保険。終身保険、定期保険、養老保険、医療保険など。こちらも平準払いと一時払いがある

解説／賀集一弥
かしゅう・かずや、ミスター終活。大手証券会社から転職し、昨年の7月まで25年間保険会社に勤務した後、退職。（一社）終活カウンセラー協会副代表理事の職に専念し全国各地で行われている検定に登壇している。ゴルフ歴12年でベストスコアは84

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