【2023年ゴルフルール改正】ライが悪化した原因が「レフェリー」であれば復元可能に
ボールが止まってから、そのライが悪化した場合、元の状態に戻せるかどうかは、細かなルールが決められている。2023年の改正では、「元に戻せない」ケースのなかに、「レフェリーを除く」が明記された。
配信日時:2023年3月23日 09時05分
1.止まったボールのライの悪化原因が「レフェリー」の場合元に戻せる
2023年の改正により、ボールが止まった後にライやスタンスの場所が悪化したとき、その原因がレフェリーにある場合は元に戻せることとなった。「規則8.1d(2)悪化した状態の復元が認められない場合」内に「レフェリーは除く」が明記されたのだ。
例えば、バンカー内でボールを探していた場合。ボールが砂に埋まってしまった場合など、プレーヤーやキャディ、レフェリーも含めてボールを探した際に、ライが悪くなることが想定される。このとき、レフェリーがつけたものなら復元できるということ。2019年の規則には、レフェリーに関する説明がなく曖昧になっていた部分を2023年の改正で明確にしたというわけだ。
2.そもそも「球が止まった後に悪化した状態の復元」のルールとは
「規則8.1d 球が止まった後に悪化した状態の復元」とは、プレーヤーのボールが止まった後に、ライやスタンスなどストロークに影響のある状態が悪化した場合、その起因となったものによって復元が認められるルール。
「コースはあるがままにプレー」の原則があるため、本来プレーヤーはボールがどこに止まろうがそれを受け入れなければならない。しかし、特定のケースにおいて状況を改善したり、復元できたりするルールが定められている。そのうちの一つが規則8.1dなのだ。ここでは、復元が認められるケースと認められないケースを解説する
悪化した状態からの復元が認められるケース
「プレーヤー以外の人」または「動物」によってライやスタンスの場所が悪化した場合、罰なしでプレーヤーは復元が認められる。復元方法は以下の3つがある。
- 【1】可能な限りほぼ同じ状態に復元する
- 【2】復元するために必要な場合、または物質がボールの上に乗った場合は、マークして拾い上げ、拭いた上で元の場所にリプレースする
- 【3】簡単に復元できない場合、元の場所と似た状況の場所(1クラブレングス以内、元の場所と同じコースエリア)で、ホールに近づかないようにリプレースする。
例えば、カラーに落ちていた自分のボールに、同伴者がバンカーショットした砂がかかってしまった場合は【2】が適用されるということだ。
悪化した状態の復元が認められないケース
「プレーヤー自身」や「キャディ」、「プレーヤーによって承認されて行動している人」、「風・水などの自然の力」によって悪化した場合、復元は認められていない。ただし、「プレーヤーによって承認されて行動している人」にレフェリーは含まれないことが明記されている。
復元が認められていないにもかかわらずライやスタンスを改善すると、「8.1a 認められていない行動」の違反となり、2打の罰となる。
3.まとめ
2023年より、レフェリーが原因でライやスタンスの場所が悪化した際に復元できることが明記された。勘違いして悪化した状態を復元してしまうと2打の罰が加算されてしまうため、「認められるケース」を覚えておこう。