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    ゴルフコースで発見した異変! 「グリーンにある黒いシミって腐っているの?」

    浅見ゴルフ倶楽部でグリーンキーパーを務める畑山治さんにゴルフ場のグリーンにある黒いシミについて聞いてみた。

    配信日時:2023年3月24日 01時01分

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    グリーンにある黒いシミって腐っているの?
    グリーンにある黒いシミって腐っているの? (撮影:ALBA)
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    グリーン上に黒ずんだ部分を発見…。このときのゴルファーあるあるとして「芝が病気かな」「球のコロがりが変わるかも」みたいに思う人も多いはず。しかし、実は球のコロがりについては、きれいな状態の芝と何ら変わらないケースも多い。実はグリーンの黒い部分は病気ではなく芝の生理現象で、芝の光合成によって一時的に黒くなっているだけなのだという。

    そう教えてくれたのは、浅見ゴルフ倶楽部のグリーンキーパーを務める畑山治さん。「高速グリーンでなければ浅見じゃない」と、いわれるほどのコンディションを作り上げている凄腕の持ち主だ。
     
    芝のダメージについて畑山さんは、「芝が炭疽病やピシウム病、ダラースポット病などにかかる場合もありますが、生理現象とは変色の仕方が違うんです。基本的に湿気でジメジメする梅雨や強烈な日差しの夏が病気になりやすいですね」と説明する。
     
    そして、「うちでは常によいコンディションを維持するため、ほぼ毎日水分計で水分量をコントロールしています。また芝の軸を刈り過ぎて病気にならないようにも気を付けていますね。そのなかでスティンプメーター(グリーンの速度測定器)で一番速いときには11.5フィート、春の通常時10フィート、エアレーション時も9フィートになるように心がけています」と、浅見ゴルフ倶楽部のグリーンを常にいい状態で維持するためのこだわりを話す。
     
    一般的に9.5フィート以上は球のコロがりが速いと言われているため、グリーンの状態のよさが分かる。コンディション抜群のグリーンでプレーしたい人にとって、凄腕グリーンキーパーがいるゴルフ場は最高の選択肢だ。
     
    ■気になるのはグリーンの速さの真相
     
    実は芝目と逆方向に刈り込むことで、速さをキープしているという。同じ方向に寝ている芝を立たせて、ボールとの接触部分を面ではなく点にすることで抵抗を減らしコロがりをよくする。そのため刈る向きは、グリーンごとに変わるのだ。
     
    また、砂が撒かれたグリーンは速いという。砂が撒かれていると、見た目では遅く不規則にコロがりそうだが実はコロがりは速くなる。砂でグリーンが硬くなり、芝の軸部分が埋まって長さが短くなるのが、その理由だ。
     
    病気予防のため、刈り込み過ぎずに速さを出すこと。高速グリーンを作るのに効果的なのは芝を短くすること。ただし、軸部分を刈り過ぎると枯れるリスクがある。この絶妙なバランスをグリーンキーパーが日々見極めている。
     
    ■良質なグリーンは日々のメンテナンスがあるからこそ維持される
     
    まず、『水分量・風通し・光が芝育成のカギ』となる。芝にはバランスの取れた水分、空気、日光が不可欠。そのためグリーン全体ではなく部分的に水を与えたり、周囲の木を伐採して風通しをよくするなど緻密な管理を行っている。
     
    土壌に穴を開け酸素を送リ、芝の状態を整えるエアレーションは、主に年2回春と秋に行われている。実施時は芝の刈り高を上げるため、通常よりはグリーンが重い。穴は15日ぐらいで埋まる。
     
    芝の向き、長さ、感触によるグリーンの違いの見分け方は、『芝目は池などの水や太陽がある方へ傾く』というのをポイントにするといい。芝は水や光を求めて伸びるため、グリーン周りの池や日中の太陽の位置などが、順目(速い)と逆目(遅い)の判断材料にもなる。
     
    指で芝を触って硬く感じるのは締まっている証拠。なかでもグリーンにローラーをかけた直後は速い。反対に感触が柔らかければ遅めになるのだ。
     
    夏場は朝夕で芝の長さが変わり、午前と午後のラウンドで速さが違うこともあるのを覚えておこう。芝が伸びるのが速い夏場は、同じグリーンでもスタート時と夕方で速さが変わるケースがある。特に1.5ラウンドするときなどは考慮したい。

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