おやじゴルフニュース「段取りや所作が大事なゴルフなんだけど、ラウンド中についついやってしまうこと」
ゴルフはそこそこそのキャリアを積んでいくと、マンネリや金欠、はたまた体の痛みなどさまざまな問題を抱えながら続けてゆくこととなります。そのとき感じているのは、ゴルフ道を極めようとガムシャラに目指していた目標を失う虚無感。ここらでひと息入れてみませんか。コラムニスト木村和久が、エンジョイゴルフの本質と核心、そしてこれからどうやってゴルフ生活を楽しんでいけばいいのかを提案し、マンガ家・とがしやすたかのイラストと共に旬なゴルフ情報をお届けします。
配信日時:2024年5月7日 02時45分
ゴルフってルーティンが、日本語で言うと段取りが物凄く大事ですよね。アマチュアはそもそも飛ばないし下手なのだから、段取りや所作だけはきっちりやって、好スコアに結びつけたいです。けどそれが、テンパってると思いどおりにはいきません。例えばどんなルーズなプレーがあるか? 探してみましょう。まず一番ありがちなのがこれです。
1)適当なクラブで適当に打つ
残り150ヤードをUTで打って、ボールがグリーン周りにちょっとこぼれた。カラーにあるかと思って、パターとPWを持って行ったら、なんと隠れていたバンカーにボールがあるではないか。
さてどうしたものか? 周りを見て乗用カートの位置を確認するや、結構遠いところにあるじゃん。同伴メンバーはすでにグリーン近くにいる。ひとりでSWを取りに行くのは面倒臭い。ボールを見るや左足上がりのライで、しかもアゴは低い。これならPWで打てるかも。
えい、PWで打っちゃえとなりますね。結果、PWで打ったボールはクリーンに当たり、向かい側のバンカーへって。往復ビンタかよ~。だから面倒臭がらずに、SWを取りに行けって言うのよ。
2)先に打ってしまう
最近のルール改正で、打つ順番は準備の出来た人からで構わないとなりました。だからカップから遠い人から順番に打つという、今までの慣習は破られても一向に構わないのですが、ここにひとつ落とし穴があります。
後ろがノロノロしているので「先に打ちますよ~」と言って打つのですが、先に打つとどうしても焦ってしまう。誰かの打つ順番の間に入って打つわけだから、こっちはノロノロ打てないという意識が働くのです。
だからショットがおろそかになる。テークバックが浅かったり、手打ちになったり、微妙なショットになりがちです。だからちょっとした時間だったら、なるべく順番を守り、先に打たないように心がけています。
ゴルフは先に打って何もいい事はないです。相手に打たせて風の強さやレイアウトなどの情報を得るほうが有益ですよ。
3)人のスコアをつけない
個人的には老眼が激しく、メガネを取らないとスコアカードに数字が書けません。しかも両手グローブでラウンドしているので、右手で細かい作業ができない。いちいちグローブを外すのが面倒くさくなり、どうしたものか悩んでました。
そこへ救世主が現れました。ナビゲーションボードのスコア入力です。これは誰かがスコアを入れてくれるので楽、もちろん自分が入力する場合もあります。後でプリントをするか、データをもらうかで終了ですから、非常に助かります。
ただ先日、歩きのナビなしでラウンドしたときはしんどかったです。しかも雨で常に傘を持っているから、スコアを書くのがおろそかになる。今後はスマホやナビボードに向って「オーケー、スコアつけて、1番はボギーね」と喋ることになるかも知れません。
4)デベソというやつ
ゴルフでデベソは、ティーイングエリアで打つとき、ティマークよりも前に出て打ってしまうことを指します。とはいえわずか2~3センチ、ズルの意識もないですから、そんなことどうでもよくないですか。
個人的には他人に対し、一度も出ベソと言ったことがありません。だって380ヤードぐらい打つのに、2~3センチ前にボールを置いてもスコアに関係なくないですか。そういう人は、うっかりティマークのギリギリにボールを置いただけです。
その相手と一生に1回しかラウンドしないなら、そこは指摘しても仕方ないでしょう。多分その人は過去にも何度か言われているはずですから、もう治らない癖になっていますね。同様にショットを打つときに、後ろに立つ人、パットを打つとき正面で人のラインを見る人、そういう人には以前注意していましたが、それも2度と会うことはないから、言わなくていいやとなります。
昔は注意して相手は納得してくれましたが、今の若者は何を考えているか分からず、注意したら逆切れされそうで怖いです。個人的には普段に一緒に回る人が、マナー違反をしていなければよろしいです。
5)ロストボールを拾ってしまう
谷にボールを落として見つからず、やっとあったと思ったら違うボールだった、がっくしなんてことがあるでしょう。
その拾ったボールを握り、ありましたという人は、まずいないと思います。けどボールを失くした腹いせにそのロストボールを使って、ワンペナから打ち直した経験はあると思います。
基本的にはいけないことです。厳密にいうとコースにあるボールを盗んだことになりますから。
6)バス釣りかよ~
けどロストボールを拾って、それで打つと不思議なことに、その打ったボールをまた何ホール目かに失くしてしまう。すなわち「キャッチ&リリース」ってことですかね。
最近の傾向としては、初心者が増えたので、ありえない場所、ファエウェイど真ん中に、ロストボールがあって、放置されている。それは隣りのホールから打ち込んだけど、怖くてなのか面倒臭くてなのか、取りに来ないのです。
だから安易にボールを拾ってはダメです。遠いところで見ていた人が「ドロボー、後で取りに行くんだよ」と叫ぶかもしれません、ほんまかいな。
7)危険回避ができない人
若い人には危機管理が出来てない人が結構多いです。ボールがそれて隣りのホールに行っても、即座にファーが言えない人が多いです。今はキャディさんがいないから、見本を示す人がいない。初心者仲良しグループで成長すると、誰もファーを言わないし、間違って打ち込んでも謝りに来ないです。
大きなトラブルにはなってませんが、いつかボールが背中に当たったり、パットを打ってたらグリーンにボールが乗って来たりしないか、不安でしょうがないです。
8)最後は雨の日のゴルフ
ついやってしまうのは、雨の日にゴルフをやって、乾燥機に合羽を入れたまま忘れてしまうことです。昼休みに合羽を干すのはいいですが、プレー後、風呂に入ってる間に乾かそうとしないことです。
じゃ同伴メンバーと一緒に乾かせば、お互いチェックし合うから大丈夫じゃんとなったことがあります。結果、そのみんなが合羽を干してることを忘れて、帰ってしまいました。後日送ってもらいましたけどね。だからゴルフ場には濡れた合羽を入れるビニール袋が絶対必要なんです。
そういえば小泉元環境大臣がやり始めた、ゴルフ場にビニール袋を置かない運動、今はほとんどのコースでビニール袋を置いています。あれは何だったのだろうか。
◇ ◇ ◇
●胸を張って「自分のゴルフマナーは完璧だ」と言えますか。実は知らないところで無作法なことをしているのでは? 関連記事→カップに入ったボールを拾うとき「カップの近くを踏むな」と言われた。なぜ?【今さら人に聞けないゴルフのマナー&作法 厳選シチュエーション10】