低価格&初心者コースあり!ラウンドレッスンの常識が変わる『GEN-TEN』
私はゴルフ歴15年になるが、一度もラウンドレッスンは受けたことがない。その理由はお金がかかりそうなこととラウンドレッスンは上級者向けだと思っていたからだ。しかし、その概念を180度変えたのが『GEN-TEN』だった。
配信日時:2024年10月1日 03時00分
はじめて『GEN-TEN』を知ったのは、とあるゴルフ場でプレーしたときだった。クラブハウスの入口付近のテーブルに『GEN-TEN レッスン受付』という紙が貼ってあった。どうやらラウンドレッスンをやっていたらしいが、受講者は完全に初心者。先生らしき人は「ゴルフコースに来たら、まずはフロントでチェックインしてください」とゴルフ場のガイドしていた。午後になるとラウンドレッスンに出かけていった。
「初心者がいきなりラウンドレッスンを受けているのか!?」
その夜、ネットで『GEN-TEN』を調べてみると、さらに驚くべきことがあった。
初心者向けのラウンドレッスン『リラックス』の価格は税込1万9800円と思っていたよりずっとリーズナブル。ちなみに100切りを目指す人向けの『ゲンテン』も税込1万9800円。さらに9ホールを回る中・上級者対応のラウンドレッスンも税込2万6400円だった。
私の平均スコアは95。本来なら『ゲンテン』か『ハーフラウンド』を受けるべきだが、一番気になっていたビギナー向けの『リラックス』を受けてみた。予約もネットで簡単にできるし、なんと関東・関西・近畿・東海の約20コースでラウンドレッスンをやっている。しかも、『GEN-TEN』の創業は2005年。20年以上も続いている超人気ラウンドレッスンだったのだ。
私が予約したのはヌーヴェルゴルフ倶楽部で開催されていた松丸壽秀(まつまる・としひで)コーチの『リラックス』。せっかくなので、先日見たゴルフ場ガイドツアー(無料)もつけてもらった。
当日、コースに到着すると爽やかで礼儀正しい好青年が迎えいれてくれた。松丸コーチは29歳という若い先生。コーチが先導してゴルフ場についたときの動き、マナー、ルールを教えてくれる。玄関前でキャディバッグを下ろして、駐車場に車を停める。そしてチェックインをしてロッカールームで着替える。マスター室前に集合して自分たちのカートに乗るなど、コースデビュー前の人を想定したガイドだった。この流れを知っているだけで、初心者の不安は一気に解消されるだろう。
9時になるとオリエンテーションからスタート。「現在の目標」「不安なこと」「マナーやルールで教えて欲しいこと」をカウンセリング形式で聞いてくれた。参加者は私の他に1名。はじめてゴルフコースに来たという初心者だった。私は自分のクラブを持っていったが、初心者の方はレンタルクラブを使用。『リラックス』コースには6本のハーフセットが無料で用意されていた。
そして練習場へ。手首のストレッチ、足のストレッチ、四股の動きをして準備運動をする。初心者の方はゴルフ歴がまだ半年。ボールを打つのも慣れていない感じで、1球目はチョロ、2球目は大ダフリしていた。
正直、このときは「初心者がコースに行って大丈夫かな?」と思っていた。
しかし、松丸コーチは笑顔でやさしくレッスンをはじめた。
「まずはグリップを覚えてください。左手の第2関節でグリップを引っ掛ける。右手は第2関節でグリップを支えるだけです。正しいグリップを覚えたら、両腕と手首の三角形をキープしたままテークバックできます。最初は小さい振り幅で真っすぐ引いて、真っすぐ出すだけ。これがゴルフの基本です」
松丸コーチは自作のグリップ矯正クラブまで用意して、正しいグリップを教えてくれた。
「ゴルフスイングではグリップが一番大切です。正しいグリップができればテークバック、トップが正しい形に上がるのでボールを打つことが簡単になります」
次に教えてくれたのはシャットフェースで打つ動きだった。
「テークバックが腰の高さに来たときに、フェースが地面(下)を向いていることを確認してください。正しいグリップができていれば、そこから先は肩が自然にタテに回るので正しいトップができます。ダウンスイングは下ろすだけです」
正直に言うと、ゴルフ歴15年の私には正しいグリップやシャットフェースは違和感があった。自己流の間違った握り方に慣れていたからだ。しかし、初心者の参加者は明らかにボールに当たる確率が高くなった。7番アイアンでチョロ、ダフリばかりだったのに50ヤード、80ヤードと距離が伸びて、最後には100ヤード先のネットにボールが届くようになった。最初は不安そうだったのに、どんどん笑顔になっていく。
参加者「めっちゃ飛びました!気持ちいい」
松丸さん「ナイスショット。いい感じですね」
松丸コーチはポジティブな言葉しか言わない。だから初心者の方も自信をつけていった。
次はアプローチ練習場へ。アプローチでも松丸コーチが教えたのはショットと同じグリップ、三角形キープ、そしてシャットに打つことだった。シンプルに一つのことを丁寧に教えてくれるので、わかりやすい。
「最初は腰の高さまででイイです。フェース面が下(地面)を向いたところから、ボールを打ってください」
言われた通りやると、今までのアプローチとは違う「音」がする。いつもより、フェースにボールが乗っている時間が長い。短い距離でもスピンが入った。だんだん、ゴルフが簡単に思えてきた。
そしてバンカーに挑戦。バンカーでの教え方もシンプルだった。
「アプローチと同じスイングでいいです。ただし、ボールを打つのではなくて、ボールの手前に私が線を引くので、そこを打ってください。オープンスタンスにしなくていいですし、カットで打つ必要もありません」
松丸コーチはボールの2センチくらい前に線を引いた。
私はバンカーが苦手だったが、松丸コーチに言われた通りに打つとバンカーから簡単に脱出できる。感覚としては軽く振っても、ボールが飛ぶ。なんと初心者の人でも5球中3球はバンカー脱出に成功していた。
ここで一旦、コーチと分かれてランチに。参加者に話を聞くと、ゴルフをはじめたのは今年4月の転職がきっかけ。ただ、仕事が忙しくてなかなか練習に行けず、半年経ってもコースデビューができなかったので『GEN-TEN』に参加したそうだ。
午後はパッティンググリーンからスタート。パターの教え方もシンプルだった。
「胸の前でヒジを直角に曲げて手の平を空に向けてください。そこから小指側を少しだけ上に出します。そのまま下に下げてグリップを持ってください。グリップは下から握る感覚です」
松丸コーチに言われた通りに握ると手首がロックされて、肩しか動かない。だから自然とショルダーストロークになる。朝のオリエンテーションで私が「ロングパットが苦手です」と伝えたことにしっかり答えてくれた。
そして、いよいよコースへ。1ホール目はコースデビュー前の人は見学。松丸コーチはこの見学はすごく意義があると語る。
「初心者の人がコースに行くと緊張感に焦りもあって、どんどん視界が狭くなってしまう。だから他人のプレーを見ながら、1ホールの流れをつかむことは、自分がプレーしたときのリラックスにつながります」
試しに私も1ホール目を見学してみた。たしかに他の人のプレーを見ていると、リズムやアドレスの大切さ、コースマネージメントの重要性がよくわかる。そして、ゴルフコースを歩く気持ち良さにも気づけた。
2ホール目から本格的にラウンドレッスンがスタート。松丸コーチに言われたグリップ、三角形キープ、そしてフェースの向きを意識して打つと、明らかにドライバーでのボールスピードが上がっていた。
「専門的な言葉で言うと、ロフトが立ってインパクトしているので、ボールスピードが上がりました」
私が最も悩んでいたアイアンのダフリ。それもシャットフェースが解決してくれた。
「レッスン前のスイングだと、テークバックでインサイドに引いていたので、トップではシャフトがクロスして、ダウンスイングではカット軌道になっていました。それがダフリの原因です。正しいグリップをして、真っすぐシャットに上げれば、そんな軌道にはなりません」
たしかに松丸コーチに教えてもらったグリップだと、インサイドに引く動きにはならない。
心配していた初心者の方だったが、想像以上に順調にプレー。もちろんミスショットはしているが、少なくともボールが前に飛んでいる。とくにアプローチでのレッスンが効いていたのか「行ったり・来たり」のミスがなかった。
一番印象的だったのはコースデビューが楽しそうだったこと。15年前、私が走り回って、泣きたくなるようなスコアでコースデビューしたときとは大違いだ。
参加者「ときどき家の近所にある打ちっぱなしに通っていましたが、なんかジメジメしているし、練習は楽しくなかった。だから、ゴルフをやめようかと思っていました。でも、コースに行くと、こんなに景色が良くて気持ちよかった。モチベーションが一気に上がりました(笑)」
あっと言う間に5ホールのラウンドレッスンが終了。クラブハウスに戻ると、松丸コーチは朝のカウンセリングに対する答えをメモにまとめてくれていた。そして、ラウンド中のミスについても原因と解決法を教えてくれた。
ここまで1日みっちりレッスンを受けて1万9800円は超お得!(初回のみ登録料として2200円別途)。この料金にはレッスン代、練習場のボール代、コース使用料が含まれている。キャンペーン中で『GEN-TENオリジナルタオル』をいただけたのも嬉しかった。最後に松丸コーチから本日のレッスンメモいただき、大満足の一日に。松丸コーチは『リラックス』のレッスンについて、
「ボールに当たるようになるとゴルフが楽しくなる。それを最初に教えると初心者でもゴルフが好きになってくれます。私がよくレッスンしていた女性は半年で100を切るくらいまで上達しました」
松丸コーチはユニークな経歴の持ち主だった。
「私は日大ゴルフ部に在籍していましたが、その後はしばらくゴルフを離れていました。大学卒業後は外車のディーラーに就職しましたが、そのとき競技ゴルフに出るようになってゴルフの理論、人間の体の構造をベースにスイングのことを考えるようになりました。大学生の頃は私も感覚だけでした。理論をもとにレッスンすることが楽しくなって、今年から本格的に『GEN-TEN』でのレッスン活動をスタートしました」
『GEN-TEN』でのレッスンはこれで終わりではない。帰宅してから『GEN-TEN』のサイトにログインすると、松丸コーチから今日のレッスンを振り返るコメントと練習するときのアドバイスが届いていた。その後も自分で練習に行ったことをコーチに報告すると、すぐに返信が来た。まるで、専属コーチがついた気分だった。
『GEN-TEN』を体験した感想は一つだけ。
15年前、ゴルフをはじめたときに受けたかった。ホントに受けたかった!
もちろん、今からでも遅くはないが、初心者は絶対にコースからはじめた方が上手くなるし、楽しい。『GEN-TEN』の創業者はゴルフコースでゴルフをはじめる魅力を伝えたかったそうだ。米国や英国ではそれが当たり前。ゴルフをはじめるときはゴルフコースでクラブプロに教えてもらう。それがゴルフの“原点”なのだ。
レッスンの詳細やご予約は以下のURLから。
https://gen-ten.jp/
過去のレッスン体験記事は以下のリンクをクリック!
https://www.alba.co.jp/articles/tag/genten/
文/野中真一