コロナバブルが収束! 前年から利用者数が8%減でゴルフ練習場は集客にあの手この手
コロナ禍のときは活況だったゴルフ練習場。だが今はコロナバブルがピークアウト。利用者数が減ってきているという。
配信日時:2024年3月12日 04時36分
ゴルフ練習場のコロナバブルもピークアウト。経済産業省が発表した2023年の「特定サービス産業動態統計」(経済産業局所在の8都道府県が対象)によると、昨年1年間におけるゴルフ練習場の利用者数は2,247万4,284人で前年を7.8%下回った。
コロナ禍が広まった20年4月7日の緊急事態宣言でゴールデンウィークまでは〝自粛警察〟によって休業に追い込まれる練習場も出現。他業種と同様に苦戦を強いられたが、ゴルフは密にならず感染の可能性が低いスポーツとして注目を集め、その後急速に回復を見せた。
20代のゴルフ初心者たちの来場も追い風となり、利用者数で2.4%増、翌21年は11.2%増と、まさにコロナバブルの活況を呈した。しかし22年に2.7%減に転じると23年はさらに7.8%のダウン。ピークアウトしたことを数字が物語っている。
そんな逆風に負けじと、新基軸にトライするゴルフ練習場もある。大阪市都島区の桜宮ゴルフクラブは、昨年の6月24日の土曜日から毎月1回、20代のプロが20代の来場客限定でレッスンする「20代集合! 朝活20代のゴルフレッスン会」を開催。
「土曜日は朝7時15分から8時30分まで、初心者と経験者5人ずつのクラスにプロ1人ずつがついてレッスンするスタイルを取りました。レンタルクラブ、レンタルシューズ、レッスン料込みで1人2,500円。募集は事前予約で先着順でしたが、毎回10人の枠は全部埋まりました」と、浜谷晶子副支配人。
初心者には団体レッスン形式で、グリップの握り方からスタート。経験者にはとりあえず打たせて、現在の悩みや具体的な練習法をレッスンする内容で、2回、3回と再受講するリピーターもいたほど好評だったという。
まずは6回行われたが、現在は一時お休み中。再開の条件は、まず先生役である20代のプロが決まることだという。
「今の子たちは、私らの世代と違ってガツガツ稼ぐところがなくて。『あなたたちが将来のゴルファーを育てないと。現状のお客さんだけでは、これからどんどん苦しくなるよ』と言っているんですが、なかなか……」(浜谷副支配人)
本気で上手くなりたい若者が集り、大成功だった朝活20代レッスン会。これは順調に拡大を続ける都市部のインドア練習場にこそマッチしているのではないだろうか。多忙なビジネスパーソンにとって、朝活は隙間時間を有効に活用する選択肢の一つとなるからだ。
この試みが世間に広く認知され定着するかどうかは、20代のレッスンプロたちの「本気度」にかかっているといえそうだ。(日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川 朗)
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