アジアゴルフ紀行
【タイ編】もしかしたらゴルファーの夢が叶うかも!タイでシニアプロを目指してみては?
いつか海外でプレーしてみたい! そんな思いを持ったゴルファーの皆さん、アジア諸国から届いた旬なゴルフ事情を紹介しましょう。
配信日時:2023年1月23日 08時32分
◆タイでシニアプロのライセンス取得に挑戦!
今回はタイのゴルフコースの紹介から少し離れて、「タイでシニアプロを目指してみては?」という、ちょっと夢のあるお話です。
タイには、プロゴルフ協会が二つあって、一つはTPGA(タイプロゴルフ協会)。そして、もう一つがTSPGA(タイシニアプロゴルフ協会)。このTSPGAのテストに合格するとシニアプロの称号をゲットできるのです。いくらゴルフが好きだからといっても、日本でプロの資格を取るのなんてちょっと考えられませんが、タイでは断然取りやすいというのは事実。実際にTSPGAの会員には、会社の幹部、公務員、現役の会社員、軍や警察官、役人OBなどと肩書きも様々です。皆さん、プライベートな時間を使って、シニアプロの夢を叶えた人ばかり。仮に日本でPGA会員になるには、まずレギュラーのプロテストに合格しなければならないので、普通で考えるとシニアがテストを受けるなんて考えられませんよね。
タイではレギュラーとシニアが別れているので、シニアのプロテスト受験、資格取得は日本より緩やかです。また、タイでは、シニアの上に60才以上の“スーパーシニア”と言う資格がありますから、還暦を超えた人でもプロ資格を目指せる。とても夢のある話です。
タイはゴルフ天国です。首都圏内に100前後ものゴルフ場がある国は他にありませんし、一人でも気軽にゴルフを楽しめます。「タイでシニアプロの資格を取る!」。そんな大義名分があれば、タイへ来れる回数をもっと増やせるかもしれませんね。
ところで、TSPGAの受験資格はどうなっているのかというと…
1、50歳以上で心身ともに健在な人
2、TSPGA会員の推薦がある人(後述する日本人プロが推薦します)
そして、国籍は問いません。だから、日本人のシニアにもばっちりチャンスがあるわけです。
実技試験と筆記試験があり、実技は2日間のトータルが+12まで。テストが行われるゴルフコースは毎回変わります。実技に合格すると筆記試験。以前は日本語のテストもあったようですが、現在はタイ語と英語のみ。ただ、すでに会員になっている人に教われば、それほどハードルも高くないとのことです。
◆実際にTSPGAのシニアプロテストを受けて合格!
TSPGAのシニアプロテストに挑戦したのは、中村映禅さん。僧侶の肩書きを持つレッスンプロで、2008年に来タイ。10年前に「ZEN Golfer’s Factory」を立ち上げ、タイのアマチュアゴルファーの指導を続けています。「ZEN Golfer’s Factory」は、バンコクのBTSエカマイ駅直結のショッピングモール「エカマイゲートウェイ」の中にあり、多くの日本人ゴルファーが指導を受けています。
在タイ日系企業に勤める人たちへ向けたゴルフスクール、ジュニア選手育成、日本からの現役選手指導と、日・タイゴルフの裾野を広げ、架け橋となるために活躍してきました。そんな中村さんが、50歳を迎えてTSPGAのシニアプロテストに挑戦。同じく「ZEN Golfer’s Factory」のレッスンプロである笈田学さんとともに見事合格を果たしました。
中村さんは、タイでシニアプロを目指すことについて、こんなふうにお話ししています。
「仕事で人生を成功し、50歳、60歳を迎え、改めて第二の人生をリスタートし、残りの人生をどの様に生きていきたいの!?ゴルフが大好きで、ゴルフが人生の柱にもなっているゴルファーは沢山いらっしゃいますよね!!そんなゴルファーの方が、もう一度“夢” を見られる場がタイにはあるんです!!
レギュラーツアーからシニアトーナメントに自動的に出場するプロの選手に交じってシニアになってから戦ってみることも可能です!そして上位入賞を目指す生き方が人生をより楽しく充実した方向へ向かわせてくれる。そんな向上心がある方へ資格を与えたいと言うのがSPGA会長と私の大きな「目的」です!」
また、中村さん自身も、さっそくタイのシニアトーナメントに参戦。この7月には「Kabinburi Sport Club」というローカルコースで開催されたトーナメントに参加。トータル、アンダー1で7位に食い込みました。8月には「トヨタシニアチャンピオンシップ2022」に出場。会場は、1989年にオープンした、プーケットでも最も歴史あるプーケットカントリークラブ。トリッキーで、アップダウンが激しく、大きな池に囲まれて谷間を縫うようにコースがあり、ペナルティーエリアも多い。中村さん曰く「狭い関西のゴルフ場って感じ」だそうです。
さて、そんな「ZEN Golfer’s Factory」では、今後、定期的にTSPGAのシニアプロテスを、タイ国政府観光庁の協力のもとで行っていく予定。テストの最初の難関である筆記テストでは、日本人専用ルール講習会も設けられ、言葉の壁が低く設定されているとのことです。
このように、夢のある目的を持ってタイでのゴルフを楽しんでみるのはいかがでしょうか。コロナ禍も終息して仕切り直しの時代が到来。シニアの人も、スーパーシニアの人も、タイでプロライセンス取得を目指してみる。あなたも、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
次回もお楽しみに!
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