第3回『ゴルフっていつからやっていたの?』
ゴルフの秘密を多角的に探ってみましょう。
配信日時:2019年3月18日 06時00分
ゴルフを始めたときに、誰もが口にするのが「もっと早く始めれば良かった」というセリフです。ゴルフをしない人にとって、酸いも甘いも知り尽くした偉い人までゴルフに夢中になっているのは不思議なもので、ゴルフをしている人も夢中になりすぎて、ゴルフの魅力を説明できないという奇妙な現実もあります。ゴルフの秘密を探ってみましょう。
今回は、ゴルフの歴史の不思議についてのお話です。
オリンピック競技として復活したゴルフは、世界中でプレーされています。ゴルフコースがある国は200を越えていますし、ゴルフ人口は統計によって違いますが、6000万人は越えているようです。ゴルフが人を虜にして、勢力図を広げてきたことは数字を見ただけでも想像できます。その始まりは、いつ頃で、どこだったのでしょうか?
『ゴルフ禁止令(the ban on golf)』を1452年にスコットランドのジェームズ2世が発布したのが、公式な記録では、最も古いものです。この時期にはゴルフが盛んに行われていた証拠で、生まれたのはもっと前のことです。羊飼いが、手にした棒で足元の石ころを打って、ウサギの巣に入れたことがゴルフになった、というお伽噺がありますが、実際にゴルフがいつ生まれたのかはわからないのです。
スコットランド説、オランダ説、フランス説、ローマ説…… 西暦800年代から1200年代まで、実に様々なのです。
今回は、ゴルフの歴史の不思議についてのお話です。
オリンピック競技として復活したゴルフは、世界中でプレーされています。ゴルフコースがある国は200を越えていますし、ゴルフ人口は統計によって違いますが、6000万人は越えているようです。ゴルフが人を虜にして、勢力図を広げてきたことは数字を見ただけでも想像できます。その始まりは、いつ頃で、どこだったのでしょうか?
『ゴルフ禁止令(the ban on golf)』を1452年にスコットランドのジェームズ2世が発布したのが、公式な記録では、最も古いものです。この時期にはゴルフが盛んに行われていた証拠で、生まれたのはもっと前のことです。羊飼いが、手にした棒で足元の石ころを打って、ウサギの巣に入れたことがゴルフになった、というお伽噺がありますが、実際にゴルフがいつ生まれたのかはわからないのです。
スコットランド説、オランダ説、フランス説、ローマ説…… 西暦800年代から1200年代まで、実に様々なのです。
わからないぐらい前から行われていたゴルフが、ゲームとして発達して、完成していくのはスコットランドだったことだけは間違いありません。『ゴルフ禁止令』は、戦争中にもかかわらず、武器職人たちが商売としてオイシイからと貴族の依頼で武器を作らずに、ゴルフクラブを作るのに精を出していたのに歯止めをかけるためのものでした。面白いことに、ゴルフそのものをやめる貴族はいなかったようで、その後も、『ゴルフ禁止令』は発布されるのです。
スコットランドでゴルフコースが生まれた場所は明確にわかっています。全てが港町の近くで、かつ、ゴルフ用語として使われている言葉に船乗りの用語が残っていることから、ゴルフの起源に船乗りと貿易が関係していたのは確実です。ゴルフが世界中に広がっていくのも、スコットランドの貴族だけの遊びであれば無理があります。
ゴルフをしていると、ふっと海を連想したりすることがあるというゴルファーはたくさんいます。先人たちの記憶が、時を越えて蘇るのかもしれません。そういうロマンチックなことに浸れるのもゴルフの魅力です。2019年。数百年も続いてきたゴルフは、その歴史に新しいページを加えつつあります。その生き証人になることは誰にでも可能なのです。
言語学からゴルフの歴史を辿るのも興味深いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages
スコットランドでゴルフコースが生まれた場所は明確にわかっています。全てが港町の近くで、かつ、ゴルフ用語として使われている言葉に船乗りの用語が残っていることから、ゴルフの起源に船乗りと貿易が関係していたのは確実です。ゴルフが世界中に広がっていくのも、スコットランドの貴族だけの遊びであれば無理があります。
ゴルフをしていると、ふっと海を連想したりすることがあるというゴルファーはたくさんいます。先人たちの記憶が、時を越えて蘇るのかもしれません。そういうロマンチックなことに浸れるのもゴルフの魅力です。2019年。数百年も続いてきたゴルフは、その歴史に新しいページを加えつつあります。その生き証人になることは誰にでも可能なのです。
言語学からゴルフの歴史を辿るのも興味深いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages