第7回『スコアって羊なんですか?』
ゴルフの秘密を多角的に探ってみましょう。
配信日時:2019年4月15日 06時00分
ゴルフを始めたときに、誰もが口にするのが「もっと早く始めれば良かった」というセリフです。ゴルフをしない人にとって、酸いも甘いも知り尽くした偉い人までゴルフに夢中になっているのは不思議なもので、ゴルフをしている人も夢中になりすぎて、ゴルフの魅力を説明できないという奇妙な現実もあります。ゴルフの秘密を探ってみましょう。
今回は、ゴルフのスコアについてのお話です。
ゴルフは、クラブでボールを打って、穴に入れるゲームです。打った数が少ないことを競います。その打数がスコアです。簡単に書けば成績という意味です。
ゴルフは元々、マッチプレーという対戦型のゲームでした。1ホールごとの勝ち負けの対戦成績には特に呼び方はなかったようですが、19世紀末に、ストロークプレーという合計スコアを競う競技方法が徐々に増えて、打数を数えて成績とするようになりました。このときに使われたのがスコアという言葉で、元々は、羊飼いの用語だったそうです。
羊を数えるときに、20ごとにまとめた区切りをスコアと呼び、例えば、62匹なら「3スコア&ツー」と表現しました。スコアは区切りとか、刻むという意味だったので、音楽の五線譜もスコアですし、ゴルフクラブのフェースに彫られた線もスコアラインと言います。
今回は、ゴルフのスコアについてのお話です。
ゴルフは、クラブでボールを打って、穴に入れるゲームです。打った数が少ないことを競います。その打数がスコアです。簡単に書けば成績という意味です。
ゴルフは元々、マッチプレーという対戦型のゲームでした。1ホールごとの勝ち負けの対戦成績には特に呼び方はなかったようですが、19世紀末に、ストロークプレーという合計スコアを競う競技方法が徐々に増えて、打数を数えて成績とするようになりました。このときに使われたのがスコアという言葉で、元々は、羊飼いの用語だったそうです。
羊を数えるときに、20ごとにまとめた区切りをスコアと呼び、例えば、62匹なら「3スコア&ツー」と表現しました。スコアは区切りとか、刻むという意味だったので、音楽の五線譜もスコアですし、ゴルフクラブのフェースに彫られた線もスコアラインと言います。
ゴルフのスコアは基本的には整数です。ゴルフを始めて、最初に目指すのは百を切って二桁のスコアにすることです。ゴルフクラブを買ってゴルフをしたことがある人の内、過半数はこの百の壁を越えられないまま、ゴルフ人生を終えるそうです。百の壁の向こうには、90の城壁があり、その向こうには80の絶壁が待ち受けています。ゴルファーの多くが、スコアを良くすることに夢中になっていますが、スコアが羊飼いの用語だったことを知っている人は1%もいません。
いずれにしても、ゴルフは整数のスコアがあることで、その魅力を倍増させています。例えば、東京ドームを突き破るような飛距離の1打も、ボールひと転がりの1センチの1打も、全く違う中身なのに同じ1打なのです。1打、1打の積み重ねには無限の組合せがあり、ある意味でやり直しができない一期一会なのです。
スコアを記入するスコアカードが、とある発明や普及に欠かせなかったいう話は面白いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages
いずれにしても、ゴルフは整数のスコアがあることで、その魅力を倍増させています。例えば、東京ドームを突き破るような飛距離の1打も、ボールひと転がりの1センチの1打も、全く違う中身なのに同じ1打なのです。1打、1打の積み重ねには無限の組合せがあり、ある意味でやり直しができない一期一会なのです。
スコアを記入するスコアカードが、とある発明や普及に欠かせなかったいう話は面白いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages