第12回『お酒飲みながらやって良いの?』
ゴルフの秘密を多角的に探ってみましょう。
配信日時:2019年5月20日 06時00分
ゴルフを始めたときに、誰もが口にするのが「もっと早く始めれば良かった」というセリフです。ゴルフをしない人にとって、酸いも甘いも知り尽くした偉い人までゴルフに夢中になっているのは不思議なもので、ゴルフをしている人も夢中になりすぎて、ゴルフの魅力を説明できないという奇妙な現実もあります。ゴルフの秘密を探ってみましょう。
今回はお酒飲みながらやって良いの? というお話です。
宴会をしながらオッサンたちが遊んでいるというのがゴルフのイメージだという人たちがいます。特に何らかのスポーツをしっかりとやってきた人たちの中には、そういういい加減なイメージが嫌でゴルフを敬遠してきたというケースもよく耳にします。
お酒を飲みながらやっても良いスポーツなんて存在しない、という意見には、基本的には賛成です。極論になりますが、ゴルフはスポーツではないのです。ゴルフの一部はスポーツですが、スポーツという枠組みには収まりきらないのがゴルフだからです。強いて書きますが、ゴルフは文化だと考えると納得がいくようになります。
お酒を飲みながら、という点だけに限らずに、スポーツという視点で見ればゴルフには非常識だと思うようなことが許されていますが、その理由はスポーツという概念が生まれる遥か前からゴルフは行われていたからなのです。つまり、奇妙に映る変なところの多くは、いわゆる伝統だったりするというわけです。
誤解をしないようにして欲しいのですが、だからゴルフは何でもOKだというわけではありません。スポーツとして競技する場合はその範囲から逸脱しないようにやるのは当たり前ですし、逆に宴会のようなゴルフも必要に応じて参加することはあります。
今回はお酒飲みながらやって良いの? というお話です。
宴会をしながらオッサンたちが遊んでいるというのがゴルフのイメージだという人たちがいます。特に何らかのスポーツをしっかりとやってきた人たちの中には、そういういい加減なイメージが嫌でゴルフを敬遠してきたというケースもよく耳にします。
お酒を飲みながらやっても良いスポーツなんて存在しない、という意見には、基本的には賛成です。極論になりますが、ゴルフはスポーツではないのです。ゴルフの一部はスポーツですが、スポーツという枠組みには収まりきらないのがゴルフだからです。強いて書きますが、ゴルフは文化だと考えると納得がいくようになります。
お酒を飲みながら、という点だけに限らずに、スポーツという視点で見ればゴルフには非常識だと思うようなことが許されていますが、その理由はスポーツという概念が生まれる遥か前からゴルフは行われていたからなのです。つまり、奇妙に映る変なところの多くは、いわゆる伝統だったりするというわけです。
誤解をしないようにして欲しいのですが、だからゴルフは何でもOKだというわけではありません。スポーツとして競技する場合はその範囲から逸脱しないようにやるのは当たり前ですし、逆に宴会のようなゴルフも必要に応じて参加することはあります。
ゴルフの特別な魅力の一つは、信じられないほど許容範囲が広いことと、TPOに合わせて極端に狭く閉鎖的にも楽しめる二面性なのです。ゴルファーの数だけゴルフのスタイルが存在します。ゴルフは選択を楽しむゲームなのです。
お酒とゴルフの関係がわかる話を紹介しましょう。
ゴルフはどうして18ホールという他では使わない奇妙な数を区切りにしているのでしょうか?
スコットランドの冬は極寒です。北海道より緯度が北になるのですからその寒さは想像できます。多くのゴルファーはお休みしますが、熱心なゴルファーはそれでもコースに行きます。凍えながらプレーしつつ、1ホール終えるごとに、ミニボトルに入れたスコッチを一口グイッと飲むのは真冬のゴルフならではの楽しみになりました。グイッと飲んでいくと、ちょうど18回でミニボトルが空になるのです。誰が言い出したのか。ボトルを飲み終えたら「おしまい」にしましょう、ということで、ゴルフは18ホールになりましたとさ、というお話です。
このお話は、よくできた作り話で語り継がれています。残念ながら、事実とは違い洒落なのですが、ゴルフとお酒が昔から良い関係だったという証明になる逸話です。
長い歴史の中で、ゴルフは色々なものを取り入れ、様々なものを削り捨てて進化を続けています。ゴルフはTPOを見極めた上で、基本的には自由に楽しんで良いというのが伝統の根幹なのです。
さて、ゴルフが18ホールになった本当の理由という話も面白いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages
お酒とゴルフの関係がわかる話を紹介しましょう。
ゴルフはどうして18ホールという他では使わない奇妙な数を区切りにしているのでしょうか?
スコットランドの冬は極寒です。北海道より緯度が北になるのですからその寒さは想像できます。多くのゴルファーはお休みしますが、熱心なゴルファーはそれでもコースに行きます。凍えながらプレーしつつ、1ホール終えるごとに、ミニボトルに入れたスコッチを一口グイッと飲むのは真冬のゴルフならではの楽しみになりました。グイッと飲んでいくと、ちょうど18回でミニボトルが空になるのです。誰が言い出したのか。ボトルを飲み終えたら「おしまい」にしましょう、ということで、ゴルフは18ホールになりましたとさ、というお話です。
このお話は、よくできた作り話で語り継がれています。残念ながら、事実とは違い洒落なのですが、ゴルフとお酒が昔から良い関係だったという証明になる逸話です。
長い歴史の中で、ゴルフは色々なものを取り入れ、様々なものを削り捨てて進化を続けています。ゴルフはTPOを見極めた上で、基本的には自由に楽しんで良いというのが伝統の根幹なのです。
さて、ゴルフが18ホールになった本当の理由という話も面白いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages