第16回『サッカーが活かせるって本当?』
ゴルフの秘密を多角的に探ってみましょう。
配信日時:2019年6月17日 06時00分
ゴルフを始めたときに、誰もが口にするのが「もっと早く始めれば良かった」というセリフです。ゴルフをしない人にとって、酸いも甘いも知り尽くした偉い人までゴルフに夢中になっているのは不思議なもので、ゴルフをしている人も夢中になりすぎて、ゴルフの魅力を説明できないという奇妙な現実もあります。ゴルフの秘密を探ってみましょう。
今回は、サッカーが活かせるって本当? というお話です。
一昔前まで、国内のゴルファーの多くが元野球少年でした。ゴルフのレッスンでも、野球経験がある前提で動きを説明するようなケースもよくありました。野球は誰もが認める国民的スポーツだったのです。
時は流れて令和という元号になった現在。野球経験があるゴルファーは激減しているそうです。代わりに増えているのがサッカー経験があるゴルファーです。
アディダス、ナイキ、プーマがサッカースパイクの三大メーカーですが、ゴルフシューズにも参入していています。最も早く参入したアディダスは、ゴルフシューズでもトップブランドになっています。幼い頃から慣れ親しんだブランドへの信頼感は、ゴルフを始めても消えることはないのです。最も遅く参入したプーマのゴルフシューズも熱心なファンに支えられて売れ行きは好調だということです。
「根っこに当たっちゃうんだよね」
「おいおい、それって根っこじゃなくて、ヒールだろ?」
ゴルフはあらゆるシーンで擬人化した用語を使っています。クラブを足に例えて、最も先はつま先なのでトウ、シャフトの付け根は踵なのでヒールと呼ぶのです。ヘッドとかフェースというのも擬人化ですが、それは別の機会に紹介するとして、クラブのフェースの先のほうはトウ側で、手元のほうはヒール側になります。
今回は、サッカーが活かせるって本当? というお話です。
一昔前まで、国内のゴルファーの多くが元野球少年でした。ゴルフのレッスンでも、野球経験がある前提で動きを説明するようなケースもよくありました。野球は誰もが認める国民的スポーツだったのです。
時は流れて令和という元号になった現在。野球経験があるゴルファーは激減しているそうです。代わりに増えているのがサッカー経験があるゴルファーです。
アディダス、ナイキ、プーマがサッカースパイクの三大メーカーですが、ゴルフシューズにも参入していています。最も早く参入したアディダスは、ゴルフシューズでもトップブランドになっています。幼い頃から慣れ親しんだブランドへの信頼感は、ゴルフを始めても消えることはないのです。最も遅く参入したプーマのゴルフシューズも熱心なファンに支えられて売れ行きは好調だということです。
「根っこに当たっちゃうんだよね」
「おいおい、それって根っこじゃなくて、ヒールだろ?」
ゴルフはあらゆるシーンで擬人化した用語を使っています。クラブを足に例えて、最も先はつま先なのでトウ、シャフトの付け根は踵なのでヒールと呼ぶのです。ヘッドとかフェースというのも擬人化ですが、それは別の機会に紹介するとして、クラブのフェースの先のほうはトウ側で、手元のほうはヒール側になります。
サッカーでも、最初に何も教わらずにボールを蹴ると、つま先でボールを蹴るトウキックをするものです。プロレベルになるにと、相手の意表を突いて、踵を使ってボールを蹴ってパスを出すヒールパスなんていう高等テクニックもあります。しかし、ボールを蹴る基本は、インサイドキックで、つま先と踵の間でボールを蹴って、狙い通りにボールをコントロールできるようになるそうです。
ゴルフでも同様なのです。ナイスショットは、トウとヒールの間にあるスイートスポットで打つのが基本だからです。
野球経験者とサッカー経験者のどちらがゴルフ向きかという議論は、まだまだ始まったばかりで結論はでていません。野球はバットという用具を振ってボールを打つのでゴルフに似ているから有利だという理屈がやや優勢ですが、インサイドキックが基本だと理解しているサッカー経験者のほうが、最後には勝つという考え方も負けてはいないのです。
ゴルフはゴルフ。他のスポーツ経験なんて邪魔になるだけで参考にならないという意見も聞こえてきます。真相は、それぞれのゴルファーが証明していくしかありませんが、一つだけ断言できることがあります。ゴルフでは経験を活かした者が勝つという絶対的な伝統があるのです。経験を活かすのは、知恵と工夫のなせる技です。最後はヘディングシュートで決めるサッカーと、頭を使った者が勝つゴルフ…… やはり似ているのかもしれません。
さて、トウとヒール、ヘッドにフェース。ゴルフの擬人化は果てしない。という話も面白いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages
ゴルフでも同様なのです。ナイスショットは、トウとヒールの間にあるスイートスポットで打つのが基本だからです。
野球経験者とサッカー経験者のどちらがゴルフ向きかという議論は、まだまだ始まったばかりで結論はでていません。野球はバットという用具を振ってボールを打つのでゴルフに似ているから有利だという理屈がやや優勢ですが、インサイドキックが基本だと理解しているサッカー経験者のほうが、最後には勝つという考え方も負けてはいないのです。
ゴルフはゴルフ。他のスポーツ経験なんて邪魔になるだけで参考にならないという意見も聞こえてきます。真相は、それぞれのゴルファーが証明していくしかありませんが、一つだけ断言できることがあります。ゴルフでは経験を活かした者が勝つという絶対的な伝統があるのです。経験を活かすのは、知恵と工夫のなせる技です。最後はヘディングシュートで決めるサッカーと、頭を使った者が勝つゴルフ…… やはり似ているのかもしれません。
さて、トウとヒール、ヘッドにフェース。ゴルフの擬人化は果てしない。という話も面白いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages