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アジアゴルフ紀行
【中国編】中国ゴルフレッスンのオンライン化は難しいのか?
コロナ禍を発端に、中国では様々なものがオンライン化されている。アジアゴルフ紀行中国編を担当してもらっている日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロ会員で中国在住の森田愁平さんからのレポート。
配信日時:2020年5月28日 07時00分
目次 / index
「教育」のオンライン化
コロナ禍を発端に、中国では様々なものがオンライン化され、特に公教育機関や塾、音楽教室はすぐにオンラインに変わりました。
学校の授業を「オンライン化します」なんて、日本で政府がいうと、「パソコンもタブレットもありません」なんて騒がれますが、中国ではそんなことは一切起きません。情報インフラの差は中国のほうが大きそうですが、スマホ普及率の高さから、両親が自らの携帯を差し出してまで子供にオンライン授業を受けさせる。これが、現状の中国です。
学校の授業を「オンライン化します」なんて、日本で政府がいうと、「パソコンもタブレットもありません」なんて騒がれますが、中国ではそんなことは一切起きません。情報インフラの差は中国のほうが大きそうですが、スマホ普及率の高さから、両親が自らの携帯を差し出してまで子供にオンライン授業を受けさせる。これが、現状の中国です。
ゴルフレッスンは?
正直、ゴルフやスポーツ関連のレッスンのオンライン化は進んでいないと考えます。というのも、中国版LINE(WeChat)を使って、コーチに質問するのは、日常風景。ラウンド中でさえ、動画をいきなり送って「なんでスライスするんだ」と聞くなんてことも珍しくありません。感覚として、中国でのゴルフレッスンは生徒様とコーチの距離感がそもそも近いのです。
目指せワンホン
中国ゴルフレッスン業界のオンライン上の大きな変化は、レッスンのオンライン化ではなく、動画配信です。日本でも有名プロがこのタイミングでYouTuberに、なんてことも聞いています。しかし、日本は以前からYou Tube上にゴルフ動画がかなりの数ありました。
一方、これまで中国ではゴルフ関連動画がかなり少なかったのが実情です。しかし、今回のロックダウンや、外出自粛、レッスン禁止の中でゴルフコーチによる動画アップが急増したように感じています。
そもそも中国では、「网红」(ワンホン)、「KOL=キーオピニオンリーダー」と呼ばれるネット上の有名人が、PR、マーケティングで決め手となる存在です。どの業界でもワンホン、KOLが存在している一方でゴルフ業界には「ネット上の有名人」が見当たりません。
しかし、ここに来て多くのインストラクターがゴルフ界のワンホンを目指そうと、動画配信を行うようになりました。レッスン動画の配信自体で収益を得るのではなく、知名度を上げることで今後、メーカーさんから契約をしてもらったり、その他のPR活動で収益を得たりしようとの動きです。日本のインスタグラマーによる「お仕事依頼はDMで」なんて、まさに同じと言えるでしょう。
一方、これまで中国ではゴルフ関連動画がかなり少なかったのが実情です。しかし、今回のロックダウンや、外出自粛、レッスン禁止の中でゴルフコーチによる動画アップが急増したように感じています。
そもそも中国では、「网红」(ワンホン)、「KOL=キーオピニオンリーダー」と呼ばれるネット上の有名人が、PR、マーケティングで決め手となる存在です。どの業界でもワンホン、KOLが存在している一方でゴルフ業界には「ネット上の有名人」が見当たりません。
しかし、ここに来て多くのインストラクターがゴルフ界のワンホンを目指そうと、動画配信を行うようになりました。レッスン動画の配信自体で収益を得るのではなく、知名度を上げることで今後、メーカーさんから契約をしてもらったり、その他のPR活動で収益を得たりしようとの動きです。日本のインスタグラマーによる「お仕事依頼はDMで」なんて、まさに同じと言えるでしょう。
変わりゆく、レッスン現場
4月以降、この連載で中国での「レッスンの経営許可が下りない」というお話をさせて頂きました。しかし、ここにきて、なんとコロナが逆にプラスに働くような兆しも見えてきています。このお話は、全貌が明らかになった後、次回以降させていただきたいと思います。
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