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    新しい生活様式時代のゴルフ・ガイドライン【特別ルールの採用】

    2020年5月25日、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が全国的に解除となった。ゴルフ業界も新たなスタートを切ることになるが、「新しい生活様式」時代に対応するために各団体がガイドラインを示している。ユーザー目線で覚えておきたい内容をピックアップしていこう。

    配信日時:2020年6月3日 04時00分

    • ゴルフライフ
    目次 / index

    一律の基準ではないが、疑問を少しでも解決するのが目的

    公益財団法人日本ゴルフ協会(JGA)規則委員会は、ゴルフ競技の再開を考えている倶楽部、委員会等の担当者のためのゴルフ規則修正の指針を作成した(最新は5月27日修正版)。

    大前提として競技なのか、レクリエーションのゴルフなのかを区別。レクリエーションとしてプレーする場合、感染を防ぐために必要なことはすべて行われるべきだし、そのためにゴルフ規則を独自に修正したいと考える委員会もあるはず。ゴルフ規則の遵守よりも優先すべきことがあると思われるだけに、レクリエーションのゴルフに対してJGAでゴルフ規則の修正に関する指針を示すことはしない。

    一方でゴルフ規則に基づいて競技をプレーし、規則に基づいた結果を必要とする場合、この特殊な状況下でも規則を修正することには制限がある。原則から逸脱した規則、整合性を失った規則、フェアであることに矛盾する規則に基づいて競技をした場合、ゴルフゲームの結果であるとはいえないだけに、規則そのものを修正することにはかなりの制限があることを理解してほしい、としている。

    そして、各地域の置かれた状況や施設の規模、倶楽部の方針等がさまざまなため、一律の基準等を示すことは難しいうえに、同指針に基づく競技運営が奨励されているとの誤解を生じる可能性もあることを懸念する一方で、競技運営者の疑問を少しでも解決したいというのが目的。最終的には競技の委員会が責任を持つ必要があるとしながらも、一助になればとしている。詳細はJGA「新型コロナウイルス感染症予防対策としてのゴルフ規則修正の指針まで。

    なお、JGAでは以下のメッセージも発信している。
    小規模ゴルフ競技に関する新型コロナウィルス感染症対策と運用事例
    マッチプレーを楽しみましょう(新型コロナウィルス感染症予防対策として)

    バンカーは足でならし、ライが悪かったらプリファードライを適用

    レーキを使わないことが推奨されている(写真:Getty Images)

    レーキを使わないことが推奨されている(写真:Getty Images)

    ■プレーの形式
    できるだけプレーヤー間の接触を避ける、ホールや旗竿(はたざお)に触れさせない、プレー時間を短縮するという目的のために、ストロークプレーよりマッチプレーを採用したり、ストロークプレーであっても「最大スコア」や「ステーブルフォード」(いずれも規則 21 参照)を採用することも一つの対策となる。また、委員会はラウンドを18 ホールより少ないホール数に設定して競技を行うこともできる(定義「ラウンド」)。

    ■キャディ/移動機器
    規則ではローカルルールでキャディの使用を禁止しない限り、キャディを使用する権利がプレーヤーにあるし、カートについても同様。したがって委員会がキャディを禁止したい場合、あるいはカートの使用を禁止したい場合はローカルルールの制定が必要。

    ■バンカーレーキ等
    複数のプレーヤーが触れる物をできるだけ撤去したい場合、コース内の動かせる障害物はできるだけ撤去すべき。コース上のほとんどの動かせる障害物は撤去されてもプレーヤーは困らないが、バンカーレーキだけは問題が生じる。バンカーレーキを撤去した場合、プレーヤーは足やクラブでバンカー内の砂をならすことができる。

    ただし、手やクラブでバンカー内がきれいにならされておらず、そのような場所に球が止まった場合、ストロークする前にその悪いライを修復することを規則で認めることはできない。レーキを撤去したことによってバンカーが常時荒れた状態となり、その競技に影響を及ぼすと考えた委員会は、「プリファードライ」の規則を適用することができる。

    ■旗竿
    旗竿は撤去することができる。撤去せずに競技を行う場合で、委員会が旗竿に触れることを禁止したい場合は、ローカルルールを制定することができ、また違反をした場合に罰を設定することもできる。ただし、この特殊な状況下での例外的な禁止規定にその罰が適切かどうか、また別の罰を設定するかについては委員会の決定事項となる。旗竿に関する禁止事項は、行動規範で扱うほうがいいかもしれない。

    ■ホールアウトする
    R&A のガイダンスでは、ホールから一定の距離にある球をホールアウトしたことにする、あるいはライナー(カップ)をホールから上に出してそのライナーに当たった球をホールアウトにすることを案として示している。この方法が「ゴルフ競技」にとって適切かどうかは委員会の決定事項となる。どのような状況下でもホールに球を入れてこそゴルフゲームであるという方針は、決して批判されるものではない。

    ■ハンディキャップのためのスコアとして有効
    JGA ハンディキャップ規定の観点から考えた場合においても、プレーヤーを新型コロナウイルス感染症から守ることを最優先に考えるため、このようなローカルルールや措置の中でプレーしたスコアは、JGA/USGA ハンディキャップインデックスの計算に有効なスコアとすることができる。

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