打打打坐 第8回【サブスクがゴルフの未来を照らす】
打打打坐(ちょうちょうだざ)とは、打ちまくって瞑想の境地に入るという造語。コースで打たなければわからないと試打ラウンドだけで年間50ラウンド以上しているロマン派ゴルフ作家が、瞑想、妄想、迷走…… 徒然なるままにゴルフを想い、語るというお話。
配信日時:2020年6月8日 01時00分
目次 / index
サブスクって何だ?
「月1万円で焼き肉食べ放題!」「550円で読み放題!」「千円で歌い放題!」
この手のコピーがあったら、ほぼ間違いなくサブスクこと、サブスクリプションです。
購入して利用するのではなく、使用料を支払って、一定期間の利用権を得るのが、サブスクの基本的な考え方です。そんなの知らないという人も多いですが、例えば、パソコンのソフトなどは月単位で使用料を支払って使っている例が多くなっています。2020年において、サブスクと一切関わりがない人のほうが少数派になりつつあるようです。
実は、ゴルフコースにもサブスクの波は来ています。若い人限定ですが、“一ヶ月、1万8千円で回り放題”というプランを打ち出して、話題を集めたコースがありますし、“ゴールデンウィークの16日間、1万6千5百円のパスポート購入で、1ラウンド1千円でプレーできる”というプランが、実際にあって、僕はそのパスポートを買って、たっぷりとゴルフを堪能しました。
探してみると、ゴルフコースのサブスクはけっこうあるのです。
昭和の頃から観光地にあるコースなどでは、地元の人限定で“月料金”という定期券のような仕組みがあるコースがありました。月に3万円前後支払うと、予約が空いている時間であれば回り放題だったりするのです。
早朝に9ホールプレーして、夕方に改めて残りのハーフをプレーするというスタイルで、年間200ラウンドもしながら、仕事にも、家族にも迷惑をかけなかったという強者のエピソードは、一つや二つでは収まりません。
新型コロナウィルスの影響で、ゴルフコースにも新しい生活習慣に対応した工夫やハウツーが求められています。しかし、サブスクでお得にゴルフの回数を増やすというプランは、コースサイドでは否定的な意見が多いようです。理由は、サブスクは、単なる値引きの一つで、売り上げとして考えれば、流行るほどにマイナスになるから、ということでした。
実際にサブスクのプランをしたことがあるコースに聞いてみると、目先の売り上げや利益ではなく、ゴルファーを増やすという将来の投資になることに期待したので企画したという声が多かったのです。
この手のコピーがあったら、ほぼ間違いなくサブスクこと、サブスクリプションです。
購入して利用するのではなく、使用料を支払って、一定期間の利用権を得るのが、サブスクの基本的な考え方です。そんなの知らないという人も多いですが、例えば、パソコンのソフトなどは月単位で使用料を支払って使っている例が多くなっています。2020年において、サブスクと一切関わりがない人のほうが少数派になりつつあるようです。
実は、ゴルフコースにもサブスクの波は来ています。若い人限定ですが、“一ヶ月、1万8千円で回り放題”というプランを打ち出して、話題を集めたコースがありますし、“ゴールデンウィークの16日間、1万6千5百円のパスポート購入で、1ラウンド1千円でプレーできる”というプランが、実際にあって、僕はそのパスポートを買って、たっぷりとゴルフを堪能しました。
探してみると、ゴルフコースのサブスクはけっこうあるのです。
昭和の頃から観光地にあるコースなどでは、地元の人限定で“月料金”という定期券のような仕組みがあるコースがありました。月に3万円前後支払うと、予約が空いている時間であれば回り放題だったりするのです。
早朝に9ホールプレーして、夕方に改めて残りのハーフをプレーするというスタイルで、年間200ラウンドもしながら、仕事にも、家族にも迷惑をかけなかったという強者のエピソードは、一つや二つでは収まりません。
新型コロナウィルスの影響で、ゴルフコースにも新しい生活習慣に対応した工夫やハウツーが求められています。しかし、サブスクでお得にゴルフの回数を増やすというプランは、コースサイドでは否定的な意見が多いようです。理由は、サブスクは、単なる値引きの一つで、売り上げとして考えれば、流行るほどにマイナスになるから、ということでした。
実際にサブスクのプランをしたことがあるコースに聞いてみると、目先の売り上げや利益ではなく、ゴルファーを増やすという将来の投資になることに期待したので企画したという声が多かったのです。
量は時に質を凌駕する
ゴルファーの数というのは、ゴルファー人口とは違うという考え方があります。統計上、年に1回以上、コースでラウンドしたことがある人をゴルファーと定義するのが一般的なので、ゴルフ人口という場合は、このゴルフをする人の合計(推定値ですが)になります。
ゴルフをした人数は利用税という税金があるので、かなり詳細にわかりますから、プレー回数をゴルファー人口で割れば、平均の年間プレー回数がわかります。この辺りから、実態と統計に大きくズレが出るような気がして、いつも不思議に思います。
重要なのは、ゴルファー人口ではなく、プレー回数です。ゴルファーを増やすというと、初心者や復活する人で分母を増やすことばかりに気を取られがちですが、現在のゴルフをしている人のプレーする回数を増やすという分子の増加も大事なのです。
そのように考えると、やはり、サブスクを無視するのはもったいないです。
これはコースサイドのプラスだけではなく、全てのゴルフをしている人と、特に、向上心があって、熱心にゴルフに取り組んでいる人にとっても、スコアアップという側面で確実なプラスがあるから、もったいないのです。
確実にスコアアップしたいのであれば、コースに行く回数を増やすことだというのは、有名な話です。例えば、年間200ラウンドすることを3年続けた人を僕は10人ほど知っていますが、例外なくハンディが片手で数えられるようにりました。その内の8人は100の壁と戦うレベルからの挑戦でしたし、年齢も30代から50代まで様々です。ゴルフは、時として、質より量が圧倒的に有利に働くものなのです。
ちょっと極端な例ですので、参考になりづらいですが、冷静に考えても、サブスク的なプランを上手に利用することで、月に1回のゴルフを2回に、2回を4回に、というように期間限定でも良いので倍増することができれば、ゴルフコースにもマイナスにはならないし、ユーザーであるゴルファーにもプラスになる可能性が高いというわけです。
ゴルフに行く回数に、制限をかけている人がいます。ゴルフは面白すぎるのが欠点ですから、気持ちはわかりますが、サブスクを利用することで、制限をかけなければならない経済的な問題はクリアできるケースが多いのも事実なのです。
やればやるほど、学ぶことが多くなるのもゴルフの面白さです。そういう面白さを想像ではなくて、実体験できる可能性があるなら、思い切って一歩目を踏み出すべきです。
ゴルフをした人数は利用税という税金があるので、かなり詳細にわかりますから、プレー回数をゴルファー人口で割れば、平均の年間プレー回数がわかります。この辺りから、実態と統計に大きくズレが出るような気がして、いつも不思議に思います。
重要なのは、ゴルファー人口ではなく、プレー回数です。ゴルファーを増やすというと、初心者や復活する人で分母を増やすことばかりに気を取られがちですが、現在のゴルフをしている人のプレーする回数を増やすという分子の増加も大事なのです。
そのように考えると、やはり、サブスクを無視するのはもったいないです。
これはコースサイドのプラスだけではなく、全てのゴルフをしている人と、特に、向上心があって、熱心にゴルフに取り組んでいる人にとっても、スコアアップという側面で確実なプラスがあるから、もったいないのです。
確実にスコアアップしたいのであれば、コースに行く回数を増やすことだというのは、有名な話です。例えば、年間200ラウンドすることを3年続けた人を僕は10人ほど知っていますが、例外なくハンディが片手で数えられるようにりました。その内の8人は100の壁と戦うレベルからの挑戦でしたし、年齢も30代から50代まで様々です。ゴルフは、時として、質より量が圧倒的に有利に働くものなのです。
ちょっと極端な例ですので、参考になりづらいですが、冷静に考えても、サブスク的なプランを上手に利用することで、月に1回のゴルフを2回に、2回を4回に、というように期間限定でも良いので倍増することができれば、ゴルフコースにもマイナスにはならないし、ユーザーであるゴルファーにもプラスになる可能性が高いというわけです。
ゴルフに行く回数に、制限をかけている人がいます。ゴルフは面白すぎるのが欠点ですから、気持ちはわかりますが、サブスクを利用することで、制限をかけなければならない経済的な問題はクリアできるケースが多いのも事実なのです。
やればやるほど、学ぶことが多くなるのもゴルフの面白さです。そういう面白さを想像ではなくて、実体験できる可能性があるなら、思い切って一歩目を踏み出すべきです。
ホームがあることは幸せ
スポーツの対戦では、観客の応援が勝敗に強く影響することや遠征することの不利を解消するために、ホーム&アウェイ方式で行われるのが一般的です。どちらも、ホームでの試合が有利であるのは間違いありません。
さて、この国の一般的なゴルファーは、常にアウェイでゴルフをしているように見えます。自分のメンバーコースでさえ、ホーム感が欠片もないゴルファーがたくさんいます。
どうして、そんな奇妙なことになっているのかといえば、単純にプレーする回数が少ないからです。月一で通うメンバーコースで年10回プレーしたとして、10年で100回です。普通の記憶力があれば、100回ぐらいプレーすれば、ホールの順番を始め、ホール内のレイアウトや高低などを覚えられます。これがホーム感が出る最低条件だと思うのです。
できれば、色々なことを知った上で、自分のゴルフを照らし合わせた有利と不利がわかっているレベルまでは極めたいところです。そうなると10年はかかりすぎです。10年前の自分と現在の自分が大きく違うことが多いからです。過去の自分の情報は基本的には参考にならないのです。
短期間に回数を稼ぎ、強制的に経験と一緒に頭に叩き込むのであれば、もっと少ないラウンド数でもホームとしての有利さを発揮できます。
同じコースに行くのは面白くない、という人がいます。わからなくもないですが、多くの場合、飽きるほど行き詰めてはおらず、単に、別のコースのほうが良いことがあるかもしれないという淡い期待がいわせているような気がします。
コースのメンバーになる必要はありません。それに費やす予算をプレー代に回したほうが、よりホーム感があるゴルフができる可能性が高くなるからです。ホームが有利であることを実感できるゴルファーは、飛躍的にゴルフが向上します。
サブスクを実行しているコースは、それだけでホーム候補です。ホームがあれば、自分の本当の調子もわかりますし、実力の上限の確認も容易くできます。そういう想像ができるなら、あとはサブスクでゴルフを楽しみながら上手くなるだけです。
個人的には、サブスクを企画するコースは増えると思っています。その恩恵で明らかにレベルアップするゴルファーが増えれば、刺激を受けたゴルファーが、自然と集まるようになるからです。需要があれば、供給もしやすくなります。何よりも、お得にゴルフができることは、誰もが大好きです。
最後に、自分では年間100ラウンド以上したことは若い頃に1回あるだけです。バブル末期で、年間のプレー代だけで数百万円かかりました。実家暮らしで、収入全てをゴルフに注ぎ込めたから辛うじて達成できたのです。30年が過ぎて、令和の時代は、ゴルファーに優しくなりました。情報を集めて、工夫と努力をすれば、あの頃の僕より何倍も楽に回数を稼げるはずです。
2020年は、ゴルフが普通にできることは、それだけで幸せなことだと思い知る1年になりそうです。コロナウィルスに負けないゴルフが求められています。だからこそ、サブスクに注目して、貪欲にレベルアップする夢を現実にしても良いのです。
さて、この国の一般的なゴルファーは、常にアウェイでゴルフをしているように見えます。自分のメンバーコースでさえ、ホーム感が欠片もないゴルファーがたくさんいます。
どうして、そんな奇妙なことになっているのかといえば、単純にプレーする回数が少ないからです。月一で通うメンバーコースで年10回プレーしたとして、10年で100回です。普通の記憶力があれば、100回ぐらいプレーすれば、ホールの順番を始め、ホール内のレイアウトや高低などを覚えられます。これがホーム感が出る最低条件だと思うのです。
できれば、色々なことを知った上で、自分のゴルフを照らし合わせた有利と不利がわかっているレベルまでは極めたいところです。そうなると10年はかかりすぎです。10年前の自分と現在の自分が大きく違うことが多いからです。過去の自分の情報は基本的には参考にならないのです。
短期間に回数を稼ぎ、強制的に経験と一緒に頭に叩き込むのであれば、もっと少ないラウンド数でもホームとしての有利さを発揮できます。
同じコースに行くのは面白くない、という人がいます。わからなくもないですが、多くの場合、飽きるほど行き詰めてはおらず、単に、別のコースのほうが良いことがあるかもしれないという淡い期待がいわせているような気がします。
コースのメンバーになる必要はありません。それに費やす予算をプレー代に回したほうが、よりホーム感があるゴルフができる可能性が高くなるからです。ホームが有利であることを実感できるゴルファーは、飛躍的にゴルフが向上します。
サブスクを実行しているコースは、それだけでホーム候補です。ホームがあれば、自分の本当の調子もわかりますし、実力の上限の確認も容易くできます。そういう想像ができるなら、あとはサブスクでゴルフを楽しみながら上手くなるだけです。
個人的には、サブスクを企画するコースは増えると思っています。その恩恵で明らかにレベルアップするゴルファーが増えれば、刺激を受けたゴルファーが、自然と集まるようになるからです。需要があれば、供給もしやすくなります。何よりも、お得にゴルフができることは、誰もが大好きです。
最後に、自分では年間100ラウンド以上したことは若い頃に1回あるだけです。バブル末期で、年間のプレー代だけで数百万円かかりました。実家暮らしで、収入全てをゴルフに注ぎ込めたから辛うじて達成できたのです。30年が過ぎて、令和の時代は、ゴルファーに優しくなりました。情報を集めて、工夫と努力をすれば、あの頃の僕より何倍も楽に回数を稼げるはずです。
2020年は、ゴルフが普通にできることは、それだけで幸せなことだと思い知る1年になりそうです。コロナウィルスに負けないゴルフが求められています。だからこそ、サブスクに注目して、貪欲にレベルアップする夢を現実にしても良いのです。
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。
連載
ロマン派ゴルフ作家篠原の “今日も打打打坐”