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    打打打坐 第14回【ボールは生きている】

    打打打坐(ちょうちょうだざ)とは、打ちまくって瞑想の境地に入るという造語。コースで打たなければわからないと試打ラウンドだけで年間50ラウンド以上しているロマン派ゴルフ作家が、瞑想、妄想、迷走…… 徒然なるままにゴルフを想い、語るというお話。

    配信日時:2020年7月17日 06時00分

    • ゴルフライフ
    目次 / index
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    ボールは多弁

    ゴルフ用具の中で、最も大切なものは何か? という質問があったとします。

    ドライバーだと答える人もいるでしょう。
    パターだと回答する人もいると思います。
    最も数が多いアイアンである、と言う人も……

    この質問に正解はありません。
    キャディバッグの中身は、選抜された14本のレギュラー選手たちなので、どれが抜けても大なり小なり困るのです。使い手の苦手を助けてくれるクラブが、別のものになったら、スコアが崩壊してしまうなんていう個別の事情まで考慮すれば、正解も、不正解もその人次第、ということになるのです。

    僕は、「ボールですかねぇ」と答えることにしています。断定はせずに、やんわりとした答えです。
    単純に、ボールがなければゴルフにはなりませんが、トンチ的な正解ということではなく、僕はボールをゴルフ用具として重視しているのです。

    地球上の球技で、一番遠くまで飛ばせるゲームであるゴルフで使用するボールは、科学力の結晶です。
    しかし、けっこう多くの人が「ゴルフボールなんて、何でも変わらない」と考えているのも事実です。そのような現実を目の当たりにするたびに、幸せすぎて、自らの幸運がわからなくなっているという警告のメッセージが込められた寓話を見ているようで、微かな恐怖を感じるのです。

    ボールは生きています。
    言葉を換えれば、魂が宿ったボールは確実に存在しています。

    馬鹿にして笑うのは自由ですが、ちょっと考えてみて欲しいのです。
    打音にこだわりのあるゴルファーはたくさんいますが、打音のかなりの部分は、ボールの機能で生み出されています。
    静かな打音のボールは、打音が大きいクラブで打っても、控えめの音量になります。
    高音質の打音のボールは、どんなクラブで打っても、低音質の濡れた打音にはなりません。

    クラブヘッドは、ナイスショットで最も良い音が出るように調整されているので、変な当たりだと打音も変な音になります。ボールそのものは、当たる場所で打音は変わりませんが、だからこそ、真っ正直に周囲に音でショットの質を伝えてしまうというわけです。

    ボールは、おしゃべりなのです。
    良いショットなら、大喜びして、「よっしゃー!」と飛び出し、悪いショットの時は「ぎゃぁ!」とか、「痛て〜!」とか、「あれぇー!」とか、音にして戸惑いながら飛んでいくのです。

    ボールには耳もある

    ボールは国内メーカーのものに限るというのが、ゴルフ歴42年目の夏を迎える現在まで、試行錯誤を重ねた上での僕のこだわりです。

    この話をすると、製造精度や品質管理の話だと思って、興味を持つ人たちがいますが、そんな小さな話ではないのです。
    国内メーカーのボールじゃなければ、言葉が通じないからです。

    与太話も大概にしろ、と怒る前に、『ちゃんと試してみやがれ!』と反論させていただいています。
    ボールには耳があるとしか思えないシーンが、ゴルフコースには溢れています。

    OB一直線に飛んでいくボールに「行かないで」と哀願しても、何も起きません。飛んでいるボールに命令して、曲げたり、飛ばしたりするのは、オカルトの分野で、無理な話です。
    「行かないで」と言われても、空中を飛んでいるボールにできることなんでほんの少しであり、弾道に影響するほどの効果はありません。

    でも、林に入りそうなったボールや、斜面に向かって曲がっていってしまったボールに、「上手く当たれ、キック!」と声を出してみてください。僕のボールは、8割ぐらいの確率で、願った方向にキックして、まあまあの場所に出てくるのです。
    海外メーカーのボールを使用していた時期もありますが、この技が全く効きませんでした。アメリカのメーカーのボールだから英語で、と考えて、試したこともありましたが、僕の発音が悪いのか、全くダメでした。
    唯一の例外は、今は撤退してしまったアメリカのメーカーのボールで、思わず口から出た言葉に見事に反応してくれました。後でわかったのですが、このメーカーのボールはOEMで日本のメーカーが作っていたのです。大いに納得して、ボールには耳があるという考え方に自信を持ったのです。

    ボールの耳に願いを届かせるための条件があります。
    ボールが反応できるのは一瞬だけなのです。空中を飛んでいる間に願いを込めて、効果を出したい瞬間に強く声にするのです。
    先程の例なら、「上手く当たれ〜」と飛んでいる最中に唱えて、「キック!」の発声と、何かにボールが当たる瞬間をシンクロさせるのです。
    「キック!」は日本語ではないから通じないのでは? という疑問があるのは、ごもっともです。ゴルフ用語であれば通じるのです。なんとも、都合の良い話なのです。

    ボールに耳があると信じれば、全てのディンプルが、小さなパラボラアンテナのように声を拾うように見えてくるものです。
    信じる者は救われれるのも、ゴルフの面白さです。

    ティーアップする直前、グリーンでボールをマークしたところに戻す直前、口元にボールを寄せて、小さな声でお願いしてみばわかります。命令ではなく、謙虚な気持ちで囁きましょう。
    「芯に当てるから頼むよ」「踏ん張って、真っ直ぐ転がってね」

    ボールとの信頼関係はたった1打で、築くことができます。それで、スコアアップできるなら、試さないほうがバカだと思うのです。

    ゴルフこそ一球入魂だ!

    僕は長い間、OKパット可、というローカルルールでも、できるだけ自らのボールはホールアウトしていました。他の人がどうであろうと、短いパットまで含めてゴルフだと信じていたのと、OKパットはズルをしているような気がして嫌だったのです。それでも、ケースバイケースで、同伴者の気分を害したくないときなどは、OKパットを採用して自然にゴルフをすることもしてきました。

    2020年は、ゴルフも大きく変化しています。春から十数回のラウンドは、全てOKパット採用でプレーしました。ピンフラッグに最小限しか触れないためです。その結果、OKパットを採用したほうが、ハーフで数分間プレー時間が短くなることがわかりました。1打に30秒だとして、9ホールで270秒。一人分だけでも最大で4分半をカットしているわけです。

    プレーを速くするハウツーは、ゴルファーにとって、何よりも誇れる腕前になります。OKパットも、使い方次第では武器になると知りました。

    OKパット採用でラウンドした後、OKしてもらった数の3倍をノルマにして、50センチのパットの練習をすることにしました。OKパットの弱点は、短いパットを打たないことで、その経験値が著しく下がることです。

    短いパットを馬鹿にした者は、短いパットに泣くのがゴルフです。この練習のお陰で、短いパットの衰えは今のところ感じません。余計な練習をしていると思うことはありますが、馬鹿馬鹿しいことに必死になるのもゴルフの内で、一周回って楽しくなって来るものです。

    正式なルールでは、ストロークプレーにおいてOKパットは認められません。OKパットをローカルルールで採用して、ゴルフをより安全に楽しむ時代が来るなんて欠片も想像していませんでした。

    OKサークルがあれば、このコースは感染対策の一環でローカルルールでOKパットを推奨している証になります。工夫をして設置すれば、コース全体のプレーのスピードアップになる可能性もあります。情熱のあるコースに、少し面倒でも、メリットもあります、と、OKサークルの採用を促してみようと思う夏は過ぎて行くのです。

    【著者紹介】篠原嗣典

    ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。
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