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【第1回】スコアカードの『ハンディキャップナンバー』 本当の遊び方、知ってる?

【第1回】スコアカードの『ハンディキャップナンバー』 本当の遊び方、知ってる?

皆さんがいつも付けているスコアカードには、レベルの異なるゴルファー同士が、マッチプレーで遊ぶための数字が書いてある。それってどの数字のことだか分かりますか?

配信日時:2020年9月24日 12時00分

2020年から世界統一の『ハンディキャップシステム』が施行され、日本でも現在導入の準備をしているのを知っていましたか? というより、そもそも自分は競技には出ないし、エンジョイゴルファーだから『ハンディキャップ』なんて必要ない、関係ない、と思っていませんか? 70台を目指すゴルファーだろうが100切りゴルファーだろうが、せっかくゴルフをやっているのに『ハンディキャップ』を持っていないなんてもったいない。というわけで『ハンディキャップ』の意外な真実や楽しみ方、会員権を持っていなくても取得できる方法まで、やさしく紹介していきます。

【目次】
第1回 スコアカードの『ハンディキャップナンバー』 本当の遊び方、知ってる?
第2回 『クラブハンディキャップ』と『JGAハンディキャップ』って何が違うの?
第3回 ゴルフは『パー72』との戦いではなく、『コースレート』との戦いだった!
第4回 世界には6つの異なるハンディキャップシステムがあった! その問題とは?
第5回 会員権がなくても大丈夫! 実際に『JGAハンディキャップ』を取ってみた

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『ハンディキャップ』は1600年代から存在していた!

普段何気なく使っているスコアカードには、いろいろな数字が入っている

普段何気なく使っているスコアカードには、いろいろな数字が入っている (撮影:ALBA)

『ハンディキャップ』といえば、一桁ならシングルさんと呼ばれます。でもだからといって平均70台で回るわけではないんです。その理由はまた別の回でご説明しましょう。『ハンディキャップ』の歴史は古く、17世紀の英国まで遡ります。距離で上手いゴルファーと下手なゴルファーの技量の差を埋めていたのが最初。そうです。今の白ティや青ティの元の考え方が1600年代から存在していました。

当時は現在主流のストロークプレーではなく、1ホール1ホールで勝敗を決めるマッチプレー方式。下手な人は前から、上手い人は後ろからハンディキャップをつけてプレーすることで、レベルの異なるゴルファー同士が公平に競い合えるようにしていたのです。実は、皆さんがいつも付けているスコアカードにも、レベルの異なるゴルファー同士が、マッチプレーで遊ぶための数字が書いてある。それってどの数字のことだか分かりますか?

スコアカードの『HDCP』は難易度を表す数字ではない

HDCPは数字が少ないほど難しいホールだと、勘違いされている

HDCPは数字が少ないほど難しいホールだと、勘違いされている (撮影:ALBA)

スコアカードの『HOLE』、『White』、『PAR』の他に『HDCP』という項目があります。「このホールはハンディキャップ1だから難しい」とか言う人もいて、ホール難易度と思っている人が大多数だと思います。この『ハンディキャップナンバー』こそが、マッチプレーにおいて、上手い人から公平にハンディキャップをもらうための数字なのです。

例えば、HC(ハンディキャップ)5のプレーヤーAと、HC12のプレーヤーBの2人がマッチプレーで勝負をするとします。『ハンディキャップ』の差は7つ。つまり、7つのハンディキャップをもらえれば公平に勝負できるということです。マッチプレーですから、スコアカードに書いてある『HDCP』(ハンディキャップナンバー)の1〜7のホールで、1つずつハンディキャップをもらえる、というのが数字の本当の意味です。例えば1番パー4の『HDCP』が『9』なら、7以下ではないのでハンディキャップはなし。2番パー5の『HDCP』が『3』は7以下ですので、2人ともパーで上がると、プレーヤーBは1つハンディキャップをもらえるので1アップとなります。

『HDCP』はフロントナインは奇数、バックナインは偶数になる

スコアカードの一番下にあるHDCPの数字をよく見てみると、フロントナインは奇数、バックナインは偶数となっている

スコアカードの一番下にあるHDCPの数字をよく見てみると、フロントナインは奇数、バックナインは偶数となっている

かといって『HDCP』は無秩序につけられているわけではありません。JGAハンディキャップ規定の17-1a.『割り当ての基本』には、「まず、フロントナインでハンディキャップの多いプレーヤーが最もハンディキャップを必要とするホールに、ハンディキャップナンバー『1』をつける」と書いてあります。難易度順というのは正解ではありませんが、完全に間違っている、というわけでもありません。ただし、ハンディキャップナンバー『1』はバックナインには割り当てられることは、よほどのことがない限りありません。

JGAハンディキャップ規定17-1b.『ハンディキャップナンバーの割り当て』では、「フロントナインに奇数ナンバーを割り当て、バックナインに偶数ナンバーを割り当てることを勧める」と書いてあります。実際にあなたの手元にあるスコアカードを見てみてください。フロントナインの『HDCP』はほとんど奇数、バックナインは偶数になっているはずです。

18番ホールにあまり小さい『HDCP』はつかない

18番のハンディキャップナンバーは『12』。16、17、18番には、それぞれ『13〜18』、『1〜6』、『7〜12』の数字が割り振られている

18番のハンディキャップナンバーは『12』。16、17、18番には、それぞれ『13〜18』、『1〜6』、『7〜12』の数字が割り振られている (撮影:ALBA)

さらに、ホールを1〜3番、4〜6番、7〜9番…と3つずつ区切り、6つのブロックに分けて見てみると、1〜6の数字がすべてバラけていることが分かります。7〜12、13〜18の数字も6つのブロックにバラける。そうすることによって、勝負が早く着かないように工夫されているのです。そういう目線で見ると、18番ホールにはあまり小さい数字はついていません。マッチプレーで最後に『1』や『2』が来ても、その前に勝負がついてしまっていたら、あまり意味がないからです。

ちなみに、国内男子ゴルフツアーの最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」が行われる東京よみうりカントリークラブの18番パー3は、プロがダボを叩くこともある最難関ホールですが、スコアカードのハンディキャップナンバーは『16』。このことからも難しいから若い数字をつける、というわけではないことが分かります。

普段のゴルフなら、実力の差があるプレーヤーが勝負をするとき、何となく「エブリワンね」とか、「4枚4枚ね」なんて会話をしていることがあるかと思います。終わってみたら負けた人が、「やっぱり少なかった」とか「多くあげすぎだった」なんて愚痴るのは必然です。もし『ハンディキャップ』をお互いに持っていれば、そんな不平不満はなくなるかも。次回は『クラブハンディキャップ』と『JGAハンディキャップ』の違いについて説明していきます。

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