冬はきちんとしたダウンウエアが1着あればずいぶん過ごしやすくなる。もちろん同じ理屈はゴルフウエアにも通用するのだが、大きな違いはプレー中に着るのであれば、しっかり伸びなくてはならないし、モコモコと着ぶくれ感が出てしまうのも困る。そのためか、昨今のゴルフシーンのダウンウエアは薄手で、伸縮性に工夫がこらされていて、見た目はダウン入りのウエアとは思えない。

ところがルコックゴルフと「NANGA」がコラボして、ゴルフウエアとして提案されたダウンウエアは少し趣が異なる。ルコックゴルフについてはゴルファーであればご存じの通りだが、コラボ相手となった「NANGA」は上質なダウンにこだわったシュラフやウエアで知られ、アウトドア好きな人であれば誰もが知るブランドだ。

このコラボアイテムは、「NANGA」のウルトラドライダウン（UDD）を使用して作られている。このUDDはスペイン産のホワイトダックダウンを国内で洗浄したもののみを使用する。その特徴は羽毛に施された超撥水加工。羽毛と撥水材の樹脂を分子レベルで結合して、湿気は通すが、水は吸わないとされる高品質ダウンだ。

その上で、ルコックゴルフが培ってきたゴルフウエアのノウハウをプラス。たとえばアウターは、プレー時のダイナミックなひねりを実現するために、肩甲骨の動きを妨げない独自のアーム設計を採用。また脇部分の異素材を組み合わせたカッティングが、余分な膨らみを取り除き、スイングするときのスムーズな腕振りが可能になっている。さらに、ヒジ部分に膨らみを確保するダーツを入れるなどして、腕の屈曲をサポートして、力むことない自然な腕の状態を保てるようにするなど、プレーを意識した工夫も取り入れられている。

どこか心もとなさが残るペナペナなダウンブルゾンではなく、適度なボリュームをもったエアリーなダウンの暖かさはやはり格別。しかも動きやすさまできっちりとケアされている。ダウンウエアとゴルフウエア、本気同士のコラボはかなりの強者だ。

アイテムはアウター、パンツ、インナーダウンが用意されている。

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ALBA TROSS-VIEW (アルバトロス・ビュー) 2020年 11/26号 [雑誌]