新型コロナウイルスが猛威を振るう中、「密状態になりにくいスポーツ」として、ゴルフ市場が世界的に活況を呈している。米ニュースの報道では、8月の1か月だけを見ると、クラブ、ボール、グローブなどのゴルフ関連の消費は前年度比32％増で、史上最高だった2006年を上回ったという｡

そんな中、東京・赤坂にゴルフシミュレーターを備えたホテル「フレイザースイート赤坂東京」がこの8月にオープン。「安全にコソ練できるホテル」として、Go To トラベルでの需要増も相まってキャンセル待ちの日程も出るなどの人気だという。お試し宿泊のチャンスをいただいたので、モデル役としての新人・吉川くんを連れて訪れてみた。

結論から先に言うと、多くの魅力がある素晴らしいホテルである。本稿執筆時の12月1日時点では東京はGo To トラベルの適用エリアから外れていないが、もし外れたとしても利用する価値は大いにあると断言できる。以下にその魅力を列記してみた。

1. 高級サービスアパートメントだけあって通常料金はそれなりにお高いが、期間限定のゴルフケーションプランなら1室1泊15,730円〜（税サ込）で小学生以下2名と大人2名の4名まで泊まれるというお得な価格が魅力。

2. 赤坂駅から徒歩圏内。でも繁華街からは程よく離れているので辺りは静か。

3. 個室で使えるゴルフシュミレーターが無料レンタルクラブ付きで2時間無料。

4. 貸し切りできるジムがあり、使用ごとに消毒されているため安心。高機能マッサージチェアも無料だ。

5. 館内レストランの食事がめちゃくちゃ美味しい。レストラン使用だけの予約も多いと聞いたが、それも納得だ。

6. 長期滞在向け高級サービスアパートメントのため、部屋の設備の充実っぷりも素晴らしい。マットレスの厚さが段ボール箱くらいあるベッドの寝心地は最高でした。

この先は体験レポートをお伝えするが、そんなことより早く予約したい人のために、フレイザースイートの予約ページURLを先に紹介しておく。オンラインベストレート保証のため他にもっと安いプランがあれば値引きしてくれるとのこと。ゴルフのシミュレーターが使える「ゴルフケーションプラン」は12月23日までの予定なので、お早めに。

フレイザースイート赤坂東京 予約サイト

東京メトロ赤坂駅から（三分坂経由だと坂道がきついため）TBSの右横を抜け、記者の足で徒歩7分。赤坂の高台に位置するフレイザースイート赤坂東京は、世界70都市以上、140施設、21,000室を超えるサービスアパートメントを運営し、数々の世界的なホスピタリティアワードを受賞する「フレイザーズ・ホスピタリティ」が運営する、東京初進出のラグジュアリー・サービスアパートメントだ。

通常のホテルとの最も大きな違いは、居室内にキッチンや洗濯乾燥機が完備され、高級ホテル並みのラグジュアリーな空間で日常に近い生活が営めるところ。もちろん食器やカトラリーも完備されており、吉川くんいわく「僕の家より何倍も充実してますね……」とのこと。

お目当てのゴルフシミュレーターは「ゴルフケーションプラン」で利用可能で、同時に最大4名まで、シミュレーター設置の個室を2時間まで利用できる（要予約）。世界の49コースがラウンドできるほか、練習モードではニアピンゲームやスイングチェックが行える。

無料で使えるレンタルクラブは「PING G25」のオリジナルカーボンSシャフトが装着されたフルセットが１つ用意されており、一般的な男性ゴルファーであれば全く支障はない。もちろん自分のクラブを持ち込むことも可能だ。グローブ・シューズは用意がないので自分のものを持参しよう。利用者が替わるごとに室内の消毒が行われており、安全に利用できるよう、かなりの注意が払われていたことを追記しておく。

特筆すべきは食事だ。館内にあるレストラン「MOSS CROSS TOKYO」では”和魂洋才のモダンジャパニーズ“をテーマに、スタッフが生産者の元へ直接赴き、向き合って惚れたこだわりの食材を使った料理がいただける。取材当日はアラカルトで「究極の『津本式』干物 ハーブの香り」（1,500円）と「漢方和牛&漢方三元豚のハンバーグ」（2,000円）をいただいた。

「津本式」は”魚食に革命をもたらした”といわれる、ここ数年話題になっている魚の血抜きの技術だ。簡単に言うとノズルで圧を高めた水流を魚の動脈に当て、魚体からほぼ完全に血液を取り去ってしまう技術のこと。この手当てがほどこされた魚は、まるでエイジング・ビーフのように長期保存ができるようになり、熟成させることでうまみも増す。東京で食べられるレストランはまだ少ないため、貴重な機会となった。

グリルされたローズマリーと共に供された鯵の干物は、いわゆる干物の匂いを感じさせない、香ばしくてうまみが濃い絶品だった。主張の強い干物にローズマリーを合わせるのは新発見。聞くとシェフは「香りの魔術師」と呼ばれている、ハーブ使いの達人なのだとか。

もう一皿のブランド牛×ブランド豚のハンバーグも、これまた絶品。トリュフが入ったソースはおいしい肉の味を邪魔しないよう、繊細な味付けでありながらも、うまみを増幅してくれる。これが2,000円で本当にいいのだろうか、と思うほど。

翌朝の朝食がまたすごかった。写真をご覧いただけると分かると思うが、弁当箱の中に9つの小鉢、この他に自然薯のとろろと漬物、冬野菜のけんちん汁とご飯が付いてくる。

「発酵」をテーマに組み合わされた品々は、食材が持つ滋味を生かした味付けで、日頃のジャンクな食生活を反省したくなるような清々しさだ。朝からテンションMAXでおなかいっぱいいただいたが、その後胃がもたれるようなことはなかった。