飛ばしのポテンシャルを上げる股関節トレーニング
デシャンボーは「自分にはもっと飛ばせるポテンシャルがあると思っていた」と語っていたが、アマチュアにももっと飛ばせる力が眠っているのだろうか?
配信日時:2021年1月21日 08時30分
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勘違いしている人はすごく多いですが、ゴルフの飛距離に腕力や握力はあまり関係ありません。その理由は、ゴルフが回転運動だからです。回転運動になると、最も大切なのがどこまで回せるかの柔軟性。そして、スピードを出して回転しているときでも、軸を動かさないためのバランスです。筋肉でいうと、腕の筋肉ではなく、回転軸を安定させる体幹部分の背筋や、下半身を安定させるハムストリングの筋肉が必要になります、と話してくれたのは菅原賢さん。JGTO帯同トレーナーとして、多くの男子プロを担当。その後は女子ツアーのトップ選手もサポートするフィジカルトレーナーだ。
私はプロゴルファーだけでなく、アマチュアの方も指導していますが、一般的な40代・50
代の男性なら250ヤードは十分に狙えるポテンシャルがあると思います。ただし、一般男性が最も苦手なのがバランスです。このバランスが悪いために、柔軟性があっても左右にスエーしたり、背筋が発達しているのにそれを生かせない人が多いです。
私はプロゴルファーだけでなく、アマチュアの方も指導していますが、一般的な40代・50
代の男性なら250ヤードは十分に狙えるポテンシャルがあると思います。ただし、一般男性が最も苦手なのがバランスです。このバランスが悪いために、柔軟性があっても左右にスエーしたり、背筋が発達しているのにそれを生かせない人が多いです。
250ヤードに届かない人の多くは、股関節に問題がある可能性が高いです。ゴルフスイングで厄介なのが、スイング中の股関節には、日常生活にはない特殊な動きが必要となること。だから練習やトレーニングが少ない人は、股関節周辺の柔軟性、バランス、筋肉に課題があることが多いのです。そこで股関節のほぐし効果が高いトレーニングを紹介します。飛ばしのポテンシャルアップにつながるはずです。
股関節のほぐし効果のあるトレーニング
筋肉へのアプローチ/片ヒザ立ちのスクワット×10回
直立姿勢から、片方の足を後ろに下げて、片ヒザ立ちに近い姿勢でスクワットして、ふたたび直立姿勢に戻す。スクワットにより股関節周辺の筋肉を鍛えるだけでなく、上半身を伸ばしたままにすることで股関節が折り込まれて、バックスイングでの正しい股関節の動きを習得できる。
バランスへのアプローチ/片足立ちで足を前後に振る×10回
バランスへのアプローチ/片足立ちで足を前後に振る×10回
片足立ちの姿勢から逆の足を前後に上げる反復運動によって股関節でバランスをとる感覚をマスター。このトレーニングによってスイング中に右足、左足に体重をかけたときでも下半身がスエーしにくくなる。
柔軟性へのアプローチ/ヒザを曲げたまま、両手を伸ばして左右の指先を地面につける×10回
柔軟性へのアプローチ/ヒザを曲げたまま、両手を伸ばして左右の指先を地面につける×10回
片ヒザ立ちの姿勢から両腕を180度に開いて、片腕ずつ指先を地面につける。股関節を固定しながら、胸筋を伸ばす柔軟性アップにより大きなトップを作れる。
文/野中真一 写真/小林 司 イラスト/服部元信
ALBA 811号より転載
文/野中真一 写真/小林 司 イラスト/服部元信
ALBA 811号より転載