スカイＡでは2021年シーズンの韓国女子プロゴルフ（KLPGA）ツアーの放送・配信が決定した。今年は「ロッテカンタータ女子オープン」（4月8〜11日、ロッテスカイヒル済州ＣＣ）を皮切りに31試合（21年シーズン28試合、22年シーズン3試合）が開催され、賞金総額も280億ウォン（約28億円）の歴代最高額となる。新規大会は４試合で、昨年よりも27億ウォン（約2億7000万円）の増額と年々、人気は増している。

韓国女子プロゴルフツアーの特徴は、米女子ツアーよりも過酷な“競争”にあると言われている。１部の「正規（レギュラー）ツアー」と２部の「ドリームツアー」は、毎年、およそ半分の選手が入れ替わるほど、シード獲得競争が激しい。それに「韓国で賞金女王になれば、米ツアーでも優勝できる」と言われ、現在、世界ランキング１位のコ・ジンヨン、世界9位のキム・ヒョージュ、世界10位のパク・ソンヒョン、世界12位のイ・ジョンウン６らも韓国ツアーで賞金女王やKLPGA大賞（年間最優秀選手）などのタイトルを獲得して、米ツアーで優勝を手にしている。緊張感あふれるハイレベルな戦いや新鋭の登場にも注目したい。

今年、スカイAが注目する日本と韓国の選手をピックアップ！ ステップ・アップ・ツアーの日本人選手と韓国女子プロゴルフツアーの韓国人選手をそれぞれ２名ずつ紹介する。

【山路 晶】圧倒的な飛距離を武器にツアー初優勝を目指す

“黄金世代”の一人でもある山路晶の武器は、ドライバーの飛距離。男子並みという圧倒的なスイングスピードで、250ヤードを軽く飛ばす。2019年はレギュラーツアーにフル参戦したが、シードは獲得できなかった。20年は数少ないレギュラーツアー出場となったが、樋口久子三菱電機レディスで４位タイ。ステップ・アップ・ツアーのダイクレレディースカップでも単独２位に入るなど、ポテンシャルの高さを証明した。

今年は「ツアー初優勝を目指していきます！」と目標を掲げ、さらなる飛躍の年にすると誓う。

【植竹希望】抜群の安定感でパーオン率1位

2020年のステップ・アップ・ツアー開幕戦「rashink×RE SYU RYU／RKBレディース」で初優勝を飾った植竹希望。渋野日向子ら“黄金世代”と同年代だ。

プロテストに合格した17年からステップをメインにツアーに参戦し、経験を活かしたプレーで20年から才能が開花。昨年のステップでは、出場した5試合（優勝を含む）すべてでトップ10入り。さらにパーオン率と平均バーディ数が１位と安定感のあるゴルフで、賞金ランキングも２位につけている。

昨年9月のレギュラーツアー「ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント」でも6位に入っており、同ツアー初優勝にも期待がかかる。

【ユ・ヘラン】“スーパー中学生”と呼ばれた今年20歳の大器が狙う賞金女王　

今年も韓国女子ツアーで大暴れしそうなのが、20歳になるユ・ヘラン。昨年日本ツアーで２勝した“日本ツアーの笹生優花”と言えば分かりやすい。

彼女は昨年「済州サムダスマスターズ」で優勝したほか、トップ10入りが8回で、賞金ランキング2位に上り詰めた。韓国女子プロゴルフツアー年間表彰式では新人賞を受賞。ちなみに昨年が初優勝ではない。19年5月のプロ転向後、7月の「済州サムダスマスターズ」に推薦出場で初優勝を遂げている。アマチュア時代は韓国代表として、数々のタイトルを獲得し“スーパー中学生”と呼ばれた。今年も安定感抜群のゴルフで、初の賞金女王を狙う。

【パク・ヒョンギョン】昨年２勝の21歳が新たなスター候補に

ツアーの新鋭で今季も活躍を予感させるのは、21歳のパク・ヒョンギョンだ。日本の“プラチナ世代”古江彩佳や安田祐香らとは同年代になる。

2020年はコロナ禍の中、世界のツアーに先駆けて韓国女子ツアーは、5月の「KLPGAチャンピオンシップ」から開幕。ここでパクが初優勝を飾ると、端正な顔立ちも相まって一気に注目の存在となった。さらに7月の「メッコール・龍平リゾートオープン」で２勝目をマークし、賞金ランキング7位に入った。「実力と品性を備えた選手になりたい。ゴルフをやらない人たちも知るくらいに自分の名前を広く知らせたい」と夢を語る。