ミスショットにもつながる!? 夏ゴルフの熱中症
ラウンド中に起きがちな体のトラブル。突然起きるアクシデントに慌てることなく対処する方法を知っておこう。
配信日時:2021年7月20日 22時30分
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日本各地で続々と梅雨明けが発表されている。梅雨が終われば気温は一気に上がり毎日が真夏日に。そうなると、より一層気を付けたいのが熱中症。夏場のゴルフは炎天下の屋外で長時間にわたるスポーツとあって、熱中症になる確率も高い。ゴルフ場への救急車出動は7月から8月にかけて最多になるという調査報告もあるほど。
渡邉彩香は飲み物で首元ヒンヤリ!?
東海大学医学部付属病院医師・竹下啓先生によると、「熱中症は身体への危険はもちろんですが、脱水傾向になると飛距離、ショットの正確さ、距離感が損なわれる研究結果もあるんですよ」とのこと。夏場はスコアを崩しやすい…、なんて身に覚えのあるゴルファーも多いのでは!? 夏ゴルフをトラブルなく楽しむための熱中症対策、症状が出た場合の対処法を、自身もゴルフが大好きな竹下先生に教えてもらった。
渡邉彩香は飲み物で首元ヒンヤリ!?
東海大学医学部付属病院医師・竹下啓先生によると、「熱中症は身体への危険はもちろんですが、脱水傾向になると飛距離、ショットの正確さ、距離感が損なわれる研究結果もあるんですよ」とのこと。夏場はスコアを崩しやすい…、なんて身に覚えのあるゴルファーも多いのでは!? 夏ゴルフをトラブルなく楽しむための熱中症対策、症状が出た場合の対処法を、自身もゴルフが大好きな竹下先生に教えてもらった。
あらためて熱中症とは?
熱中症が発生するには天候などの環境、身体の状態、行動が関わってくる。高気温に高湿度、風が弱い、日差しが強い状況下に長時間いることで体の機能が鈍ってくる。具体的には、通常なら熱を外へ逃がせるのを、体温調節機能が低下して熱が体にこもり熱中症になる。体温調節が機能しにくいと聞くと高齢者を連想しがちだが、体に熱をため込みやすい肥満体型の人も注意が必要。
熱中症はこの季節、最も注意すべきトラブルなだけに健康に自信のある人も、いつかかってもおかしくないと竹下先生は言う。「二日酔い、寝不足、軽度の脱水症状(口の渇き、軽い水分不足)など、ちょっとした不調が呼び水になります」。
ゴルフに限らず、屋外で長いあいだ運動するスポーツは熱中症になるリスクが高い。特に在宅ワークに慣れてしまったゴルファーが炎天下で4時間以上、体を動かすとなれば熱中症対策は必須。
熱中症はこの季節、最も注意すべきトラブルなだけに健康に自信のある人も、いつかかってもおかしくないと竹下先生は言う。「二日酔い、寝不足、軽度の脱水症状(口の渇き、軽い水分不足)など、ちょっとした不調が呼び水になります」。
ゴルフに限らず、屋外で長いあいだ運動するスポーツは熱中症になるリスクが高い。特に在宅ワークに慣れてしまったゴルファーが炎天下で4時間以上、体を動かすとなれば熱中症対策は必須。
熱中症になりやすい条件・時間帯は?
竹下先生:熱中症はどんな時間帯でも発生します。中でも午後2時台、次いで12時台に救急搬送されることが多くなっています。比較的少ないのは午前9時までと、午後6時以降ですので、暑さを避けての早朝、ナイターでのラウンドを検討してみてはいかがでしょう。この時期は、体力に自信がなければラウンドをハーフにする、気温が35度を超える猛暑日はプレーをしないのもひとつの方法ですよ。
時間帯ではありませんが、ハーフの終了間際は疲労が蓄積します。また、用意した飲み物もなくなっていることもしばしばありでしょうし気を付けたいタイミングですね。普段の運動不足を取り返そうと、ラウンド中はなるべく歩こうとする人も多いと思います。そこはリスク軽減、体力を温存すると考えて真夏はなるべくカートを使いましょう。
時間帯ではありませんが、ハーフの終了間際は疲労が蓄積します。また、用意した飲み物もなくなっていることもしばしばありでしょうし気を付けたいタイミングですね。普段の運動不足を取り返そうと、ラウンド中はなるべく歩こうとする人も多いと思います。そこはリスク軽減、体力を温存すると考えて真夏はなるべくカートを使いましょう。
熱中症に備えたプレー中の過ごし方は?
竹下先生:日中にプレーするなら特に直射日光を避けましょう。食事も大切です。お昼休憩は塩分補給にもつながりますから、好きな食事をしっかり食べてください。ラウンド日の朝は、塩分の補給も兼ねて味噌汁を摂るのも良いでしょう。ゴルフ場で朝食を食べるなら和定食が良いかもしれませんね。
<前日の過ごし方>
この時期は特に、プレー前日の過ごし方が翌日のラウンドを左右します。十分に睡眠を確保してアルコールはほどほどに(※)。ゴルフは朝が早く、場合によってはアルコールが抜けないまま運転することにもなりますから、本当は飲まない方が良いくらいです。※アルコールの適正飲酒の目安:ビール500ミリリットル、ウイスキー:ダブル1杯、日本酒:1合まで。
<直射日光を避ける>
頭部を守るためにサンバイザーではなく、キャップやハットを選びましょう。真夏でもツアーで戦うプロを参考に、日傘(雨用の傘でも可)をさしましょう。直射日光を避けるために通気性の良い長袖の服を着るのも良いです。
<身体を冷やす>
熱中症にかかったときは体を冷やしますが、予防策としても効果的です。カートに乗ったタイミングなど、定期的に氷嚢や凍った飲み物を首筋や脇に当てて冷やしましょう。冷感スプレーは手軽ですが、効果の持続性を考えると補助的なグッズとして使ってみてください。
持ち運びできる小型扇風機なども人気ですし、ハーフターンでウェアを着替えるなど少しでも快適にプレーする工夫をしてみるのも良いのではないでしょうか。
<飲み物>
その日の天候にもよりますが、ハーフで1リットル程度の飲み物を用意してください。カートに乗ったら必ず補水。喉が乾く前に水分を摂取するのが鉄則です。熱中症は暑さだけでなく湿度も関係するため、夏としては気温が低い日でも気を抜かないことが肝心。
飲み物の種類は水、麦茶、ノンカフェインのものを。塩分を摂取したい人は、塩麦茶(1リットルに食塩1グラム)もおすすめです。スポーツ飲料は糖分の取りすぎになるため、持参する水分の半分程度にとどめておきたいですね。飲み物の温度はお好みで。
ハーフのあいだ、トイレに1回行くくらいの水分が摂れているとよいでしょう。濃い色の尿は水分不足のサインですので注意してください。
<塩分補給>
熱中症対策には塩分補給が重要というイメージもあります。ですが実際のところ、カートに乗ってラウンドするくらいの運動量なら、食事で十分な塩分を補えます。梅干し、塩飴などを食べても構いませんが、高血圧の人は塩分過多になってしまうためご注意を。
<昼の食事>
好きなメニューを食べて問題ありませんし、熱中症予防につながるカリウムが摂れるため野菜を食べるのも良いです。塩分摂取、体力をつけるためにもしっかり食べてください。ただし、 脱水症状にもつながりますからビールなど飲酒は控えてください。どうしてもという人はノンアルコール飲料を。
<ラウンド中のモグモグタイム>
カリウムが補給でき、水分が摂れるフルーツを積極的に食べるとよいでしょう。冷凍のものが売られているコンビニもありますので活用してみては。
<入浴前>
入浴中の発汗でさらに脱水傾向になることも考えられます。プレー後の入浴前にコップ1杯の水を飲みましょう。日常の習慣にしても良いですよ!
<前日の過ごし方>
この時期は特に、プレー前日の過ごし方が翌日のラウンドを左右します。十分に睡眠を確保してアルコールはほどほどに(※)。ゴルフは朝が早く、場合によってはアルコールが抜けないまま運転することにもなりますから、本当は飲まない方が良いくらいです。※アルコールの適正飲酒の目安:ビール500ミリリットル、ウイスキー:ダブル1杯、日本酒:1合まで。
<直射日光を避ける>
頭部を守るためにサンバイザーではなく、キャップやハットを選びましょう。真夏でもツアーで戦うプロを参考に、日傘(雨用の傘でも可)をさしましょう。直射日光を避けるために通気性の良い長袖の服を着るのも良いです。
<身体を冷やす>
熱中症にかかったときは体を冷やしますが、予防策としても効果的です。カートに乗ったタイミングなど、定期的に氷嚢や凍った飲み物を首筋や脇に当てて冷やしましょう。冷感スプレーは手軽ですが、効果の持続性を考えると補助的なグッズとして使ってみてください。
持ち運びできる小型扇風機なども人気ですし、ハーフターンでウェアを着替えるなど少しでも快適にプレーする工夫をしてみるのも良いのではないでしょうか。
<飲み物>
その日の天候にもよりますが、ハーフで1リットル程度の飲み物を用意してください。カートに乗ったら必ず補水。喉が乾く前に水分を摂取するのが鉄則です。熱中症は暑さだけでなく湿度も関係するため、夏としては気温が低い日でも気を抜かないことが肝心。
飲み物の種類は水、麦茶、ノンカフェインのものを。塩分を摂取したい人は、塩麦茶(1リットルに食塩1グラム)もおすすめです。スポーツ飲料は糖分の取りすぎになるため、持参する水分の半分程度にとどめておきたいですね。飲み物の温度はお好みで。
ハーフのあいだ、トイレに1回行くくらいの水分が摂れているとよいでしょう。濃い色の尿は水分不足のサインですので注意してください。
<塩分補給>
熱中症対策には塩分補給が重要というイメージもあります。ですが実際のところ、カートに乗ってラウンドするくらいの運動量なら、食事で十分な塩分を補えます。梅干し、塩飴などを食べても構いませんが、高血圧の人は塩分過多になってしまうためご注意を。
<昼の食事>
好きなメニューを食べて問題ありませんし、熱中症予防につながるカリウムが摂れるため野菜を食べるのも良いです。塩分摂取、体力をつけるためにもしっかり食べてください。ただし、 脱水症状にもつながりますからビールなど飲酒は控えてください。どうしてもという人はノンアルコール飲料を。
<ラウンド中のモグモグタイム>
カリウムが補給でき、水分が摂れるフルーツを積極的に食べるとよいでしょう。冷凍のものが売られているコンビニもありますので活用してみては。
<入浴前>
入浴中の発汗でさらに脱水傾向になることも考えられます。プレー後の入浴前にコップ1杯の水を飲みましょう。日常の習慣にしても良いですよ!