コースのイヤ〜な虫は「明るめのウェア」「茂みに入らない」でガード
ラウンド中に起きがちな体のトラブル。突然起きるアクシデントに慌てることなく対処する方法を知っておこう。
配信日時:2021年8月24日 23時30分
刺されたときの対処法は?
竹下先生:刺した虫の種類によって対処法も変わります。順番に説明していきましょう。
<蚊・ブユ>
蚊はみなさんお分かりかと思います。ブユは、蚊と違って血を吸われたときは気が付かないことも多く、半日くらいしてからはれてきます。蚊もブユも、刺されてから数日で赤み、かゆみが引くことがほとんどですから、気が付いたときに市販のぬり薬を使い経過を見てかまいません。
もしも、日に日に悪化する場合は迷わずに皮膚科を受診しましょう。かゆいからといってかきむしると、細菌感染を引き起こし膿んだりすることもあります。虫刺され全般に言えることですが、刺された場所を冷やすと症状がやわらぎ、毒が体内に吸収されるのを遅らせることができます。そのため、刺されたらできるだけ早く薬を塗る、冷やすと良いでしょう。
<ハチ・ムカデ>
ハチ、ムカデは茂みにいることが多く、ボール探しに行ったときなどに刺されやすいです。ファストプレーの観点からも、ボール探しはほどほどにしたほうが良いですね。
ハチ、ムカデに刺咬されたら、クラブハウスに戻るなど安全な場所で安静にしてください。なるべく早く刺された箇所を冷やして様子を見ます。刺咬直後であれば、傷口から毒の吸出しを行う器具の「ポイズン・リムーバー」を使用してもよいでしょう。千円程度で購入できますが、効果は確実ではありません。少しでも様子がおかしければ皮膚科へ。
もう少しハチに触れておきましょう。
スズメバチやアシナガバチは、刺されても皮膚に針がほぼ残りません。しかし、ミツバチは毒針が皮膚に刺さったままになり、ピンセットなどで針を除去する必要があります。無理に自分で抜こうとせず、皮膚科を受診するのをお勧めします。痛みがあるようならその日のプレーはやめましょう。昔は、ハチに刺されたらアンモニア水や尿をかけると毒が中和できるなど言われていましたが、有効性がないだけでなく、かえって皮膚の炎症を起こす可能性がありますから、やめましょう。
ハチに刺されると、アナフィラキシーという重症のアレルギーを起こすことがあります。息苦しさ、むくみ、腹痛などが出て命に関わることも。一度でも刺された経験のある人は皮膚科の医師に相談して、エピペンという応急処置の薬剤を処方してもらい携行すると安心です。
エピペンを使ったからといって安心してはいけません。あくまで応急処置ですので、なるべくすぐに病院へ行きましょう。どんなハチに刺されても、クラブハウスへ戻って様子を見るのが基本です。アナフィラキシーは初めて刺されたときでも起こり、死に至ることもありますよ。
一番気を付けたいのは、過去にアナフィラキシーの経験がある人です。刺されて15分ほどで重篤な状態になることもあるため、直ちに救急車を呼びましょう。
<蚊・ブユ>
蚊はみなさんお分かりかと思います。ブユは、蚊と違って血を吸われたときは気が付かないことも多く、半日くらいしてからはれてきます。蚊もブユも、刺されてから数日で赤み、かゆみが引くことがほとんどですから、気が付いたときに市販のぬり薬を使い経過を見てかまいません。
もしも、日に日に悪化する場合は迷わずに皮膚科を受診しましょう。かゆいからといってかきむしると、細菌感染を引き起こし膿んだりすることもあります。虫刺され全般に言えることですが、刺された場所を冷やすと症状がやわらぎ、毒が体内に吸収されるのを遅らせることができます。そのため、刺されたらできるだけ早く薬を塗る、冷やすと良いでしょう。
<ハチ・ムカデ>
ハチ、ムカデは茂みにいることが多く、ボール探しに行ったときなどに刺されやすいです。ファストプレーの観点からも、ボール探しはほどほどにしたほうが良いですね。
ハチ、ムカデに刺咬されたら、クラブハウスに戻るなど安全な場所で安静にしてください。なるべく早く刺された箇所を冷やして様子を見ます。刺咬直後であれば、傷口から毒の吸出しを行う器具の「ポイズン・リムーバー」を使用してもよいでしょう。千円程度で購入できますが、効果は確実ではありません。少しでも様子がおかしければ皮膚科へ。
もう少しハチに触れておきましょう。
スズメバチやアシナガバチは、刺されても皮膚に針がほぼ残りません。しかし、ミツバチは毒針が皮膚に刺さったままになり、ピンセットなどで針を除去する必要があります。無理に自分で抜こうとせず、皮膚科を受診するのをお勧めします。痛みがあるようならその日のプレーはやめましょう。昔は、ハチに刺されたらアンモニア水や尿をかけると毒が中和できるなど言われていましたが、有効性がないだけでなく、かえって皮膚の炎症を起こす可能性がありますから、やめましょう。
ハチに刺されると、アナフィラキシーという重症のアレルギーを起こすことがあります。息苦しさ、むくみ、腹痛などが出て命に関わることも。一度でも刺された経験のある人は皮膚科の医師に相談して、エピペンという応急処置の薬剤を処方してもらい携行すると安心です。
エピペンを使ったからといって安心してはいけません。あくまで応急処置ですので、なるべくすぐに病院へ行きましょう。どんなハチに刺されても、クラブハウスへ戻って様子を見るのが基本です。アナフィラキシーは初めて刺されたときでも起こり、死に至ることもありますよ。
一番気を付けたいのは、過去にアナフィラキシーの経験がある人です。刺されて15分ほどで重篤な状態になることもあるため、直ちに救急車を呼びましょう。
意外と知らないマダニが怖い!
ハチ、ムカデの話では、茂みにはなるべく入らないことをお伝えしました。茂みのほか林、藪には感染症を起こすマダニもいますので、ご注意を。ちなみに、西日本で多く報告されていますが、ほかの地域でもお気をつけください。
ほかの虫と比べると、マダニはそれほど知られていないかもしれません。ですが、高熱をはじめ頭痛、嘔吐、下痢、リンパ節のはれなどが出る重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を引き起こすこともあります。致死率も10〜30%と、たかがダニとはあなどれません。
マダニは数ミリサイズと目視できる大きさです。“何か黒い虫が付いている”と気づくことも多いようです。慌てて払おうとするとマダニの一部が皮膚に残ってしまいます。刺されたと分かった場合、はれがひどいなど皮膚に異常を感じたときは皮膚科にかかりましょう。
明るい色のウェアを着ていれば、マダニがついていることに気づきやすくなります。長そで、ロングパンツが望ましいですが、短パン派な人はハイソックスを取り入れてみてはいかがでしょうか。
ほかの虫と比べると、マダニはそれほど知られていないかもしれません。ですが、高熱をはじめ頭痛、嘔吐、下痢、リンパ節のはれなどが出る重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を引き起こすこともあります。致死率も10〜30%と、たかがダニとはあなどれません。
マダニは数ミリサイズと目視できる大きさです。“何か黒い虫が付いている”と気づくことも多いようです。慌てて払おうとするとマダニの一部が皮膚に残ってしまいます。刺されたと分かった場合、はれがひどいなど皮膚に異常を感じたときは皮膚科にかかりましょう。
明るい色のウェアを着ていれば、マダニがついていることに気づきやすくなります。長そで、ロングパンツが望ましいですが、短パン派な人はハイソックスを取り入れてみてはいかがでしょうか。
教えてくれたのは
竹下 啓(たけした・けい)医師
東海大学医学部付属病院医師。医学博士、日本内科学会総合内科専門医。1993年、慶應義塾大学医学部卒業。慶應義塾大学病院内科研修医、北里研究所病院総合内科部長などを経て、2018年から現職。趣味はゴルフとおいしいものを食べること。
東海大学医学部付属病院医師。医学博士、日本内科学会総合内科専門医。1993年、慶應義塾大学医学部卒業。慶應義塾大学病院内科研修医、北里研究所病院総合内科部長などを経て、2018年から現職。趣味はゴルフとおいしいものを食べること。