• カテゴリ別に見る
  • ギア
  • レッスン
  • ライフ
  • 漫画
  • ALBA TV TOP
  • 新着動画
  • マイナビネクストヒロインツアー
  • トッププロのレッスン
  • 話題のギア・ゴルフクラブ
  • 女子プロの素顔に迫る
  • バラエティ / 密着ドキュメント
  • ゴルフニュース / 業界情報
  • プロコーチのレッスン
  • 注目のネクストヒロイン
  • トーナメント中継
  • ゴルフ界のSNS
  • 雑誌出版
  • ショッピング
  • ゴルフ場予約
  • 連載
  • ゴルフ辞典
  • プレゼント
  • ALBA 公式SNS
  • facebook
  • X
  • instagram
  • LINE お友達登録
  • YouTube (ALBA TV)
  • 関連サイト
  • Regina-Web
  • マイナビネクストヒロイン公式
  • 掲載されている全てのコンテンツの無断での
    転載、転用、コピー等は禁じます。
    © ALBA Net

    ALBA Net  ゴルフ

    メルマガ登録

    打打打坐 第70回【ゴルファーとフォークの関係】

    打打打坐(ちょうちょうだざ)とは、打ちまくって瞑想の境地に入るという造語。コースで打たなければわからないと試打ラウンドだけで年間50ラウンド以上しているロマン派ゴルフ作家が、瞑想、妄想、迷走…… 徒然なるままにゴルフを想い、語るというお話。

    配信日時:2021年8月20日 06時00分

    • ゴルフライフ
    目次 / index
    この記事の写真 1 枚を見る

    スプーンしか使えない?

    「ゴルファーとかけて……」
    いきなりですが、謎掛けです。

    「食べるのが下手な幼児、と、とく」
    「その心は……」
    なるほど! と、この時点でわかる人が多いようです。

    「スプーンしか使えません」

    ゴルフをしない人には、全くわからないオチです。
    この謎掛けの点数を聞かれたので、30点、と答えました。

    スプーンは、ウッドの3番の愛称です。

    その昔、木製のヘッドがゴルフクラブのほとんどを占めていまして、色々なアイディアを具現化して、切磋琢磨しながら、優秀な物だけが生き残って、スタンダードになっていくという時代がありました。

    いくつかの大発見がありましたが、その内で有名なのは、木製のクラブのソールが、打っていると地面との摩擦で削れて、傷んでしまうのを防ぐ手段として、金属のプレートをソールに貼ったら、ボールが上がりやすくなって、飛距離も出るようになったという発見です。現代であれば、低重心化したのね、とわかりますが、当時は、魔法のようだ、と、瞬く間に全てのゴルファーに広まったのです。これが、ブラッシーという愛称で呼ばれた、ウッドの2番になっていきます。

    ブラッシーを使い込むと、どんどんボールが高く上がるようになることに気が付いたクラブ職人が、始めからフェース部分を使い込んだように凹面に加工しました。今なら、ロフトを寝かせたから、ボールの打ち出しが高くなるという当たり前の現象なのですけれど、当時は、大発見で、大流行したと伝わっています。

    凹面になったフェースが、スプーンのように見えたので、ウッドの3番の愛称として残ったのです。ちなみに、現在ではフェースの凸面加工は合法ですが、凹面加工は違反となっています。

    紆余屈折の末。スプーンは3番ウッドの愛称として使われていますが、苦手だと敬遠されるクラブのベスト3に入るのではないでしょうか。バッグに入れていない上級者もいます。

    話を戻しますと、スプーンが有名ですが、ゴルフ用具には、ナイフも、フォークもあるのです。つまり、先程の謎掛けのオチは、ちょっと成り立たない部分があります、ということで30点なのです。

    ナイフ、フォークも使おうよ

    コースに持ち込めるクラブの本数が14本に制限されたのは、約100年前です。ゴルフの長い歴史からすると、つい最近の大変革だったのです。

    それまでのゴルファーは、無制限にクラブを持ち込めたので、20世紀になって、アメリカでゴルフクラブの大量生産が始まると、ウッドは1番、2番、3番、4番のセットで売られるようになりました。アイアンは、1番から9番のセットです。(ウェッジは、もう少し時代が進んでから出現します)

    ウッドに愛称があるように、アイアンにも愛称があったのです。ただし、スコットランドでは、アイアンの本数が5本程度だったので、1番から9番に当てはめるようとすると、愛称が足りずに、奇数番手だけが辛うじて成り立つような感じだったので、愛称は廃れていったのです。

    アイアンセットの中の1番、2番、3番は、当時から超難関クラブでした。プレーンバックしかない時代です。ペラペラの厚みのヘッドにロフトも垂直に立ってるように見えます。洒落を含んだスラング的な愛称で、これらのロングアイアンをナイフ、と呼んだのです。

    使い熟して武器にしている熟練のゴルファーにとっては、切れ味鋭い必殺のナイフです。逆に、腕が未熟で、パワーもなく、全然使えていない人もいます。全く切れないので、そういう場合は、バターナイフ、と洒落たりもしたようです。

    ロングアイアンは、スラング的な愛称ですが、ナイフなのです。

    バッグに自慢気に入れてあるロングアイアンが、コースでは使われないので、常にピカピカの新品同様だったりすことは、あるある話です。最近では、ロングアイアンの設定がないアイアンもあります。ナイフは消えていく運命なのかもしれません。

    さて、続いてのフォークですが、これは、本数制限とは無関係です。クラブではなく、グリーンを修復するのに使うアイテムが、フォークです。グリーンフォークというのが、一般的です。

    ボールの落下で出来た穴のような傷を直すのがフォークのお仕事で、主に、ゴルファーのポケットの中で待機しています。

    僕は、初めて一緒に回る初級者に、グリーンフォークを持っているか? と、スタートの時に聞きます。持っていない場合は、自分のストックから1本をプレゼントして、使い方を教えます。ほんの少しの面倒が、ゴルフライフを充実させるという体験が出来るのは、グリーンフォークの良いところだからです。初級者でも、上級者でも、フォークは平等に使えるのです。

    スプーンを諦めて、ナイフは無理でも、フォークがあれば、ゴルフを美味しくいただけます。

    フォークはおしゃべりなのだ

    昭和の時代。グリーンフォークは、キャディーマスター室の前などに、スコアカード、ペンシルと一緒に、ティーペッグと並んで置かれていて、ご自由にどうぞ、という無料サービス品でした。

    樹脂製のものもありましたが、バブル期には、より使いやすいステンレス製の物が主流になりました。二本足と呼ばれる形状で、Uの字の頭のほうを地面に刺して使うのです。手元には、そのコースのロゴが刻印されていました。

    今では、名前が変わって、幻になってしまったコースのロゴのグリーンフォークを使い慣れているからと30年も使い続けているゴルファーを僕は知っています。グリーンを修復するのを見るたびに、彼の性格が出ていて、ナイスガイだと嬉しくなって、いつまでも、一緒にゴルフがしたいと思うのです。

    フォークは、誰でも簡単に気軽に使える物です。だからこそ、その使い方を含めて、多弁なアイテムなのです。遠目でも、色々なことを伝えてしまいますし、同伴者であれば、用具としておしゃべりで、その人のセンスや本質を露呈してしまうこともあるので、侮れないのです。

    僕のゴルフバックの中には、常時20本ぐらいのグリーンフォークが入っています。10本は、昔、無料サービスでもらった二本足のフォークです。持っていない人にプレゼントする用です。一本足のグリーンフォークも数本あります。これは、気合いを入れてグリーンを修復するときに使います。お気に入りのアイテムです。

    普段使うのは、ティーペッグがグリーンフォークにもなるという面白い物です。ティとしても使いますし、グリーンフォークとしても使います。どちらかと言うと、グリーンフォークとして優秀で、とても使いやすく、修復もきれいに出来るところが、お気に入りなのです。スタート時に、2本をポケットに入れます。

    唯一の弱点は、冬場になると、樹脂なので凍ったグリーンでは使えないことです。冬は、一本足のステンレスのフォークを使います。

    こういう使い分けや、何を優先しているかなどは、同伴者には伝わります。ある意味で、自分を演出して伝えている狡さは、ゴルフ歴の長さが生んだ余裕です。

    前の組など、遠目ではアイテムまでは見えません。見られるのは、修復しているという事実とゴルファーとしての所作です。慣れている感じと、不慣れな感じが、最も明確に伝わります。

    初級者でも、フォークを渡すのは、早く慣れたほうが良いと考えているからです。

    20年もゴルフをしているのにかかわらず、グリーンフォークを持っていない奇妙な人もいます。高額な高級グリーンフォークを自慢気に所有している人もいます。何を使うかも多弁ですが、無駄なく、スマートにフォークを使う所作が伴ってこそ、なのです。

    ゴルファーとフォークは切っても切れない関係です。
    楽しんで選んで、使うのが正解なのです。

    【著者紹介】篠原嗣典

    ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。
    連載

    ロマン派ゴルフ作家篠原の “今日も打打打坐”

    ゴルフライフ 週間アクセスランキング


    おすすめコンテンツ

    アルバをラインの友達に追加するバナー。アルバからおすすめの記事がラインに届きます

    関連サイト