打打打坐 第77回【爽やかなゴルフの季節】
打打打坐(ちょうちょうだざ)とは、打ちまくって瞑想の境地に入るという造語。コースで打たなければわからないと試打ラウンドだけで年間50ラウンド以上しているロマン派ゴルフ作家が、瞑想、妄想、迷走…… 徒然なるままにゴルフを想い、語るというお話。
配信日時:2021年10月8日 06時00分
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暑苦しさを乗り越えて
10月になったのに、関東では真夏日を記録するような残暑が続いています。正しい日本語としては、そもそも10月に残暑という言葉は使わないようです。それだけ、記録的に変な気候を僕らは経験しているのかもしれません。
とは言っても、30℃の気温でも、夏の暑苦しさは一切感じないのです。暑いけれど、秋なのだと心地の良さすら感じます。ゴルフコースでも、日陰に入って、少し風があったりすると、最高の季節にゴルフをしていると実感できます。
それに、朝夕は急激に気温が低くなります。少し前から、ゴルフに行く朝は薄手のセーターを着てコースに向かっています。コースに到着して、セーターを脱ぎますが、そのとき、カチッと、スイッチが入る気がします。秋ゴルフのスイッチです。
秋ゴルフは、夏の高温多湿を乗り越えて、傷んだ洋芝のグリーンが元気を取り戻す時期でもあります。だからこそ、コアリングなどの芝生のメンテナンスも行われますが、それも含めて、日に日に元気になってく冬芝のグリーンを見るのが楽しみです。
メンテナンスを終えて、きれいに生え揃った秋グリーンほどパッティングを楽しめるステージはありません。個人的には、秋ゴルフの醍醐味は、パットなのです。しっかりと自分もメンテナンスして、堪能したいと思います。
とは言っても、30℃の気温でも、夏の暑苦しさは一切感じないのです。暑いけれど、秋なのだと心地の良さすら感じます。ゴルフコースでも、日陰に入って、少し風があったりすると、最高の季節にゴルフをしていると実感できます。
それに、朝夕は急激に気温が低くなります。少し前から、ゴルフに行く朝は薄手のセーターを着てコースに向かっています。コースに到着して、セーターを脱ぎますが、そのとき、カチッと、スイッチが入る気がします。秋ゴルフのスイッチです。
秋ゴルフは、夏の高温多湿を乗り越えて、傷んだ洋芝のグリーンが元気を取り戻す時期でもあります。だからこそ、コアリングなどの芝生のメンテナンスも行われますが、それも含めて、日に日に元気になってく冬芝のグリーンを見るのが楽しみです。
メンテナンスを終えて、きれいに生え揃った秋グリーンほどパッティングを楽しめるステージはありません。個人的には、秋ゴルフの醍醐味は、パットなのです。しっかりと自分もメンテナンスして、堪能したいと思います。
春と秋の違い
「春ゴルフと、秋ゴルフでは、どちらが好きですか?」
ゴルフ談義では、時々出る質問です。
どちらも大好きで、代えがたい部分もたくさんありますが、楽しめるというポイントが多いのは秋ゴルフです。
春ゴルフは、休眠した夏芝が芽吹いていく中でプレーするので、芝生が薄いのです。ショットにフォーカスすると案外と難しいのが、春ゴルフの特徴でもあります。秋ゴルフは逆に夏芝がふかふかした状態から始まります。ラフなども元気で難しいというマイナスもありますが、フェアウェイはボールが浮くので、ショットはトータルするとやさしいと感じるのです。
マニアックな部分では、コースの画像を撮るときの季節の特徴も秋が上だと言えます。色々とありますが、空の違いが一番明確に差が出ます。春の空は季節が進むほど白っぽく見えるようになるのです。快晴の空でも、それが画像としては伝わりにくくなります。秋は深まるほど、空が高くなって、青が濃くなっていくので、画像として美しく、良い感じになります。
先程、パットは秋ゴルフの醍醐味だと書きました。春ゴルフとの比較になると、疑問を持つ人も多いと思います。春ゴルフのほうが、コンディションが良い状態を長く楽しめる冬芝のグリーンが多いからです。冬も緑を維持している冬芝のグリーンですが、実は寒すぎるのも苦手で、気温が低すぎると育成は止まりますし、人力を駆使して、必死になって対策をしないと真冬を乗り越えられません。しかし、夏に比べれば、ダメージは目立ちませんから、良いコンディションの日数は春ゴルフのほうが多いのが現実です。
秋ゴルフは、コンディション良好の日数が少ないから良いのです。その少ないチャンスにゴルフが出来ただけでも幸せで、ラッキーだと思えるからで、何ともセンチメンタルな気分に浸りながらパットが楽しめます。
コースによっても違いますが、グリーンのコンディションが良いときは、僕が好きなコースは、難易度が増します。グリーンが固くなって、良いショットと悪いショットの差が大きくなるからです。その辺の事情がわかってくると、むしろ、メンテナンスを終えて、育成中のほうが、スコアが出やすいので好きだという人も多いのです。
まあ、好きというのは理屈抜きで成立します。どんな季節でも、ゴルフは楽しいので、大好きだというのが正解なのだと思います。
ゴルフ談義では、時々出る質問です。
どちらも大好きで、代えがたい部分もたくさんありますが、楽しめるというポイントが多いのは秋ゴルフです。
春ゴルフは、休眠した夏芝が芽吹いていく中でプレーするので、芝生が薄いのです。ショットにフォーカスすると案外と難しいのが、春ゴルフの特徴でもあります。秋ゴルフは逆に夏芝がふかふかした状態から始まります。ラフなども元気で難しいというマイナスもありますが、フェアウェイはボールが浮くので、ショットはトータルするとやさしいと感じるのです。
マニアックな部分では、コースの画像を撮るときの季節の特徴も秋が上だと言えます。色々とありますが、空の違いが一番明確に差が出ます。春の空は季節が進むほど白っぽく見えるようになるのです。快晴の空でも、それが画像としては伝わりにくくなります。秋は深まるほど、空が高くなって、青が濃くなっていくので、画像として美しく、良い感じになります。
先程、パットは秋ゴルフの醍醐味だと書きました。春ゴルフとの比較になると、疑問を持つ人も多いと思います。春ゴルフのほうが、コンディションが良い状態を長く楽しめる冬芝のグリーンが多いからです。冬も緑を維持している冬芝のグリーンですが、実は寒すぎるのも苦手で、気温が低すぎると育成は止まりますし、人力を駆使して、必死になって対策をしないと真冬を乗り越えられません。しかし、夏に比べれば、ダメージは目立ちませんから、良いコンディションの日数は春ゴルフのほうが多いのが現実です。
秋ゴルフは、コンディション良好の日数が少ないから良いのです。その少ないチャンスにゴルフが出来ただけでも幸せで、ラッキーだと思えるからで、何ともセンチメンタルな気分に浸りながらパットが楽しめます。
コースによっても違いますが、グリーンのコンディションが良いときは、僕が好きなコースは、難易度が増します。グリーンが固くなって、良いショットと悪いショットの差が大きくなるからです。その辺の事情がわかってくると、むしろ、メンテナンスを終えて、育成中のほうが、スコアが出やすいので好きだという人も多いのです。
まあ、好きというのは理屈抜きで成立します。どんな季節でも、ゴルフは楽しいので、大好きだというのが正解なのだと思います。
爽やかなゴルフをしよう!
10月になると年末の準備も始まって、2021年も終わりだなぁ、と感じます。
今年は、日照時間が少ない時期が長く続いたので、快晴の空の下でゴルフをすると、とてもラッキーな気分になります。快晴。気温20℃前後。微風。三拍子揃ったときに、思わず口から出てしまうのが「爽やかなゴルフ日和ですね」です。
春ゴルフでも、爽やかなゴルフ日和というワードは出ますが、厳密な意味では、“爽やか”は秋の季語なので、秋に使うほうがより伝わると考えて良いのだと思います。秋ゴルフは爽やかさがよく似合う、と考えると、ウェア選びも楽しくなりますし、ゴルフに向き合う気持ちも変わってくるかもしれません。結果として、ショットも爽やかになったりすれば最高です。
ちなみに、春ゴルフでの同義語は、“清々しい”になります。
日本語の機微を知ると、ありがたいものとして、秋ゴルフにおいて“爽やか”を多用したくなります。個人的には、爽やかなゴルフをしよう、と心掛けるのは、プラスばかりなので、強くオススメしています。
例えば、秋ゴルフの特徴として満員御礼の日が多いことが挙げられます。色々な人がいますし、普段だったら考えられないようなトラブルに見舞われて時間がかかったりすることもあるので、渋滞しているホールもあるかもしれません。
そんなときに、イライラして、愚痴ったり、前の組を威嚇したりするのは、鬱陶しいだけの軽蔑されるゴルファーの所業です。
想定ない、だと、動じないだけではなく、ゆっくりとコース内で過ごす時間が出来たと、同伴者とゴルフ談義で時を過ごしながら、空や遠くの風景を眺めてみましょう。爽やかなゴルフは、秋ゴルフの王道です。
爽やかな秋の日に、仲間とゴルフが出来るだけでも幸せなことです。ゴルフをしていなければ、絶対に訪れることはなかった時間と空間を楽しみましょう。
終わらない祭りはありません。秋ゴルフも、留まることなく過ぎて行きます。冬ゴルフの小さな予感に怯えながら、刹那を堪能するのも秋ゴルフなのです。
今年は、日照時間が少ない時期が長く続いたので、快晴の空の下でゴルフをすると、とてもラッキーな気分になります。快晴。気温20℃前後。微風。三拍子揃ったときに、思わず口から出てしまうのが「爽やかなゴルフ日和ですね」です。
春ゴルフでも、爽やかなゴルフ日和というワードは出ますが、厳密な意味では、“爽やか”は秋の季語なので、秋に使うほうがより伝わると考えて良いのだと思います。秋ゴルフは爽やかさがよく似合う、と考えると、ウェア選びも楽しくなりますし、ゴルフに向き合う気持ちも変わってくるかもしれません。結果として、ショットも爽やかになったりすれば最高です。
ちなみに、春ゴルフでの同義語は、“清々しい”になります。
日本語の機微を知ると、ありがたいものとして、秋ゴルフにおいて“爽やか”を多用したくなります。個人的には、爽やかなゴルフをしよう、と心掛けるのは、プラスばかりなので、強くオススメしています。
例えば、秋ゴルフの特徴として満員御礼の日が多いことが挙げられます。色々な人がいますし、普段だったら考えられないようなトラブルに見舞われて時間がかかったりすることもあるので、渋滞しているホールもあるかもしれません。
そんなときに、イライラして、愚痴ったり、前の組を威嚇したりするのは、鬱陶しいだけの軽蔑されるゴルファーの所業です。
想定ない、だと、動じないだけではなく、ゆっくりとコース内で過ごす時間が出来たと、同伴者とゴルフ談義で時を過ごしながら、空や遠くの風景を眺めてみましょう。爽やかなゴルフは、秋ゴルフの王道です。
爽やかな秋の日に、仲間とゴルフが出来るだけでも幸せなことです。ゴルフをしていなければ、絶対に訪れることはなかった時間と空間を楽しみましょう。
終わらない祭りはありません。秋ゴルフも、留まることなく過ぎて行きます。冬ゴルフの小さな予感に怯えながら、刹那を堪能するのも秋ゴルフなのです。
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。
連載
ロマン派ゴルフ作家篠原の “今日も打打打坐”