暖かな中綿入りのアウターは頼りになるが、独特なボリューム感をもったシルエットや、表面のツルツルとした質感はやや食傷気味で、スタイルもどこかマンネリに陥りがち。そこで用意しておきたいのがフリースやボアのブルゾンだ。

中綿とは違った起毛した質感が強調されて、ブルゾンの印象もガラリと変わる。風に強くないという弱点はあるものの、ぬくもりのある着心地で、軽量で伸縮性のあるタイプも多い。中綿ブルゾンに続く、セカンドアウターの候補としてスタンバイしておきたい。

大胆なカラーやデザインも生々しくならず、派手系の色柄も馴染んで、こなれて見えるのがフリース＆ボアの特徴。メッシュの裏地がついたフルジップタイプで、裾をドローコードで調整ができるため、スポーティに着こなせる。

左はマンシングウェアのアイコンであるペンギン、リトル・ピートをアクセントにしたデザイン。裏地はメッシュで、ほどよく伸縮性のある素材はリサイクルポリエステルから作られている。ボアがアウトドアテイストを巧みに演出してくれる。

中のシンプルで暖かみのあるフリースブルゾンはリバーシブル仕様で、裏返すと、レトロなデザインが印象的なブルゾンに早変わり。まったく異なるテイストを1着で楽しめる。暖かいフリースは表地になっても、裏地になっても快適だ。

飾り気のないシンプルなデザインと起毛の質感に、ベーシックなフリースブルゾンらしさを感じられるのが右。カジュアル感を抑えて、クセがないため着こなしやすいのがうれしい。素材の伸縮性を生かした、他より細身のシルエットはアスリート感覚だ。


撮影／五十嵐 真　モデル／RICARDO　スタイリスト／高塩崇宏　撮影協力／相武カントリー倶楽部