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バーディパットはガムで入れる!? 体がスムーズに動く効果ありと専門家が太鼓判
20年以上前、サッカーW杯で試合中にガムを噛んでいた選手が「不真面目だ!」とバッシングを浴びたことがあった。今では逆に「ガムを噛まないなんてもったいない!」と指摘されてもおかしくないほど、ガムを噛むことがスポーツのパフォーマンスに役立つことが知られてきている。
配信日時:2022年1月26日 01時00分
山口すず夏も参加!「ロッテ噛むこと啓発セミナー」
2021年12月17日(金)、ロッテ中央研究所噛むこと研究部は静ヒルズカントリークラブにて「ロッテ噛むこと啓発セミナー」を開催した。対象は中嶋常幸が主催する「ヒルズゴルフトミーアカデミー」5期生の合宿に集まったジュニア選手で、これは未来のトッププレーヤーに「噛むこと」の大切さを知ってもらうための取り組み。アカデミー卒業生の人気女子プロゴルファー・山口すず夏も参加した。
※今回のセミナー及びインタビューは、感染予防対策を講じた上で実施されました。
※今回のセミナー及びインタビューは、感染予防対策を講じた上で実施されました。
1948年の創業以来チューインガムの製造・販売を続けているロッテは、「噛むこと」の健康価値を研究するため2018年に「噛むこと研究部」を創立。様々な機関や企業と連携して噛むことの理解を促進させていく研究や啓発活動を行っている。
「噛むこと研究室」公式サイトURL: https://kamukoto.jp/
この日は東京歯科大学の武田友孝教授(スポーツ歯学研究室)監修のもと制作された「トレーニングガム」がジュニア選手に提供された。このガムは市販品より硬さが一定に保たれるのが特徴で、「千葉ロッテマリーンズ」「川崎フロンターレ」、ラグビーでは「クボタスピアーズ船橋・東京ベイ」「リコーブラックラムズ東京」などさまざまなスポーツのアスリートに提供されているという。
「噛むこと研究室」公式サイトURL: https://kamukoto.jp/
この日は東京歯科大学の武田友孝教授(スポーツ歯学研究室)監修のもと制作された「トレーニングガム」がジュニア選手に提供された。このガムは市販品より硬さが一定に保たれるのが特徴で、「千葉ロッテマリーンズ」「川崎フロンターレ」、ラグビーでは「クボタスピアーズ船橋・東京ベイ」「リコーブラックラムズ東京」などさまざまなスポーツのアスリートに提供されているという。
噛むことは、スポーツのさまざまなシーンで作用する
なぜプロのアスリートがトレーニング用のガムを使用しているのか? スポーツ歯学の権威であり、スポーツデンティストとして、日本オリンピック委員会強化スタッフとしても活躍された武田教授によると、口腔機能は身体バランスに関係しているという。たとえば、目を閉じて片足立ちをするとき、口を閉じていないとバランスを保てなくなり(舌を出しているとなお難しいとか)、しっかり噛んでいればその能力も向上する。
また噛むことで脳内にセロトニン(幸せホルモン)が分泌され、ストレスを緩和し平常心を維持、なおかつスムーズに体が動ける状態をつくる効果もあるというから、バーディパットなどゴルフに役立つシーンは多そうだ。中嶋も、米ツアー参戦時にガムの効用に気づいて以来、30年以上もプレー中にガムを噛んでいる。
「ガムを噛んでいて一番良いのは口の中に潤いを保てること。緊張すると口の中が乾くので、口の中の渇きが少ない状態を保ちたい。身体のバランスの良さも感じますが、口の中が潤っていると、自分の気持ちが安定しますね」(中嶋)
山口すず夏も、米ツアー参戦でガムの有用性に気づいていた。
「ロッテさんに作っていただいたガムを試合中もずっと噛んでいるのですが、ある試合のときに10番ホールでダボを打ってしまい、ガムを忘れていたことに気づいて噛んだ直後にバーディーが2つ来て予選通過ということもありました。プレッシャーで追い詰められたりして試合中は無口になりがちですが、口を動かすことによって自分本来の力を取り戻せたというか。考え方まで変えられたので、今後は緊張したと思ったら多めに噛んだりするのもありなのかなと思っています」(山口)
また噛むことで脳内にセロトニン(幸せホルモン)が分泌され、ストレスを緩和し平常心を維持、なおかつスムーズに体が動ける状態をつくる効果もあるというから、バーディパットなどゴルフに役立つシーンは多そうだ。中嶋も、米ツアー参戦時にガムの効用に気づいて以来、30年以上もプレー中にガムを噛んでいる。
「ガムを噛んでいて一番良いのは口の中に潤いを保てること。緊張すると口の中が乾くので、口の中の渇きが少ない状態を保ちたい。身体のバランスの良さも感じますが、口の中が潤っていると、自分の気持ちが安定しますね」(中嶋)
山口すず夏も、米ツアー参戦でガムの有用性に気づいていた。
「ロッテさんに作っていただいたガムを試合中もずっと噛んでいるのですが、ある試合のときに10番ホールでダボを打ってしまい、ガムを忘れていたことに気づいて噛んだ直後にバーディーが2つ来て予選通過ということもありました。プレッシャーで追い詰められたりして試合中は無口になりがちですが、口を動かすことによって自分本来の力を取り戻せたというか。考え方まで変えられたので、今後は緊張したと思ったら多めに噛んだりするのもありなのかなと思っています」(山口)
2019年、マスターズ優勝で劇的な復活を果たしたタイガー・ウッズが、初日から4日間ずっとガムを噛んでいたことが話題となったが、幸せホルモンが分泌され、なおかつスムーズに体が動ける状態をつくる効果があるとなれば納得がいく。ガムを噛むことはアスリートにとって、すでに武器といえる存在になっているのだ。
次のラウンドで「さっきのバーディパット、ガム噛んでれば入ったのにね!」なんて同伴者に笑われる前に、ポケットにはガムを入れておこう。
次のラウンドで「さっきのバーディパット、ガム噛んでれば入ったのにね!」なんて同伴者に笑われる前に、ポケットにはガムを入れておこう。
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