沖縄にはハワイを越える魅力がある
沖縄での日本女子ツアー2021年開幕戦は小祝さくらが優勝
今から3年前、沖縄の来島者数(2017年実績)が939万人を記録し、938万人のハワイを超えたニュースが流れ、話題となりました。その後、ハワイがデータを上方修正して再び1位になったとか、変なところで盛り上がりましたが、現在はどちらの島も新型コロナウィルスの影響でひと休み。令和4年あたりは、来島者数で再び激しいデットヒートが繰り広げられそうです。
沖縄はハワイを越えるほどの魅力的な島です。特に海外渡航が不便なコロナの時代、リゾートでは、ひとり勝ちかと思います。今回、沖縄を訪ねたときも、飛行機が凄く混んでいて、びっくりしました。なにせ修学旅行の団体に遭遇しましたから。日本じゅうで修学旅行が、ほぼ復活した模様です。参考までにいうと、昨年11月に奈良へ行ったのですが、そのときもお寺や名所・旧跡は修学旅行生で溢れていました。団体旅行が復活すると、観光&レジャー産業もぐるぐる回り始めて、活況づきます。特に沖縄は、県民割「おきなわ彩発見キャンペーン」をいち早く実施しており、そのお客さんが観光施設に大挙押し寄せているとか。とにかく盛り上がっていました。
そんなわけで大人気の沖縄リゾート、その魅力を探りたいと思います。
まずライバルのハワイとの比較ですが、イメージでいうと、ハワイの存在感&影響力は、昔から物凄く大きいです。何せ岡春夫のヒット曲「憧れのハワイ航路」(昭和23年)や「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」キャンペーン(昭和36年)から、日本人の憧れのリゾートという刷り込みをさせられていました。沖縄はハワイに名前で負けていますが、内容面では圧倒的に優位なポジションにいます。
■ゴルフを満喫するなら大型複合リゾート■
では具体的に沖縄の、どのようなリゾートに泊まればよろしいでしょうか。特にゴルフを満喫したいとなれば、当然ホテルがゴルフ場に隣接しているコースがいいですよね。しかもゴルフ場のみならず、ビーチあり、プールあり、ショッピングエリア、エステ、リモートオフィスなどなんでもありの、大型複合リゾート施設が便利です。ここまでリクエストして、あてはまるリゾートホテルを探すと、「カヌチャリゾート」に絞られて来ます。
敷地は約80万坪、東京ドーム56個分って、想像すら出来ない。リゾート内はあまり広いので、ヤマハの4人乗りゴルフカートで移動します。そんなリゾートホテル、日本ではあまり見たことないですよ。
令和になってからは外資主体で、さらにゴージャスなホテルが進出していますが、さすがお値段もゴージャス。アメリカじゃ日本のラーメン1杯が2000円の時代です。日本で1泊10万円を越えても、外国人観光客は安いな、値頃と感じるでしょう。けどそのレートで、日本人が払うのは結構しんどいと思います。そう考えるとカヌチャリゾートは、大型複合リゾートの高級感を醸しだしつつ、そこそこの料金だし、どのレストランでもかなり満足感を得れます。だから長期滞在しても飽きないし、さほど財布が痛くない。ここらへんが大いなるセールスポイントです。
具体的に紹介しますと、ラウンド前日、リゾートに到着しますよね。カートに乗って、ホテルのタワー棟に案内され、窓のカーテンをささ〜っと開ける。彼方に太平洋が見え、眼下には翌日ラウンドするコースが広がっているじゃないですか。いあ〜絶景かな。オレも、とうとうここまで登りつめたか。人生成功したなという錯覚に陥るから面白いです。
ゴルフ場のクラブハウスに併設してある中華レストラン、「広東名采 龍宮」(りゅうきゅう)は、何気ない五目炒飯が絶品です。具も奇をてらった食材が入ってないのに、ばくばくいけちゃう。最初に好きな前菜、黒酢の酢豚や海老のチリソース、熱々の麻婆豆腐などを頂き、ついでに餃子などの点心をつまむ。お酒はビールでもいいが、お腹に溜まるので、個人的にはハイボール派。これが五臓六腑に染み渡って、体内アルコール濃度が増して来て、超いい気分。シメに炒飯だけど、そこでちょっと待った。また何げに美味いのが素朴な葱ラーメン。これも捨てがたいが、でもこれはラウンド時の昼御飯に食べよう。炒飯をみんなで分けて食べてから、最後にマンゴープリンを頂く。龍宮は杏仁豆腐などのデザート類が超絶美味しい。すげえ幸せを感じますなあ。
きむら・かずひさ/1959年生まれ、宮城県出身。世の中のトレンドを追求し、ゴルフや恋愛に関するコラムを多数執筆するほか、マンガ原作も手がける。隔週刊ゴルフ誌「ALBA」ほか、連載多数。
かざま鋭二
かざま・えいじ/1947年生まれ、東京都出身。多くのゴルフマンガを執筆。代表作「風の大地」(原作・坂田信弘)では小学館漫画賞を受賞。現在、エイジシュートに挑戦中。
取材協力/カヌチャリゾート(沖縄県) 撮影/ALBA