第1回 プロキャディに資格はいる? 大会運営バイトが宮里藍のバッグを担ぐまで【小田美奈のキャディ目線】
かつては専属キャディとして宮里藍を支え、現在は二児の母として家庭を支え、ハウスキャディとして一般ゴルファーも支える小田美奈さんが、ツアーの裏側やゴルフに役立つ情報をお届け!
配信日時:2022年2月22日 01時30分
試合中に、唯一選手への助言が許されているキャディ。中でも、それを生業としている「プロキャディ」という存在は、いまのゴルフツアーを支える欠かせない存在となっている。そんなプロキャディになるために、必要な資格や技術とは何か? トーナメント運営のアルバイトから宮里藍の専属キャディになった小田美奈さんが語る。
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プロキャディのメモが細かすぎる!【写真】
現在、プロキャディ協会に所属しているキャディは全部で46名。
松山英樹プロのキャディであり、マスターズを共に制した早藤将太キャディや、その前任である進藤大典キャディ、ツアー勝利数「39」を誇る清水重憲キャディが有名ですが、一概にプロキャディといっても、ひとりの選手を支え続けるキャディもいれば、試合ごとに選手を変えるキャディもいて、雇用形態も様々です。
では、そんなプロキャディになるために必要とされる資格などはあるのでしょうか?
「ゴルフを知っている」ということはまず最低条件ですが、これといった資格は何もありません。はっきり言ってしまえば、距離が測れなくても、風が読めなくても、選手に必要とされていれて、キャディを本職としていれば、プロキャディと言えます。
プロに雇ってもらえるかどうかは、人柄や個々の能力によってもありますが、まずはプロと面識があるかどうか、何らかの繋がりがあるかどうかが非常に大事です。松山プロを支えた早藤キャディも、進藤キャディも、プロと同じ東北福祉大学の出身。
かく言う筆者である私の場合、大学のゴルフサークルにトーナメントのアルバイト要請があり、それに参加する形でトーナメントに関わっていました。その際にキャディをさせていただいた那須美根子プロに声をかけてもらったことがきっかけで、プロのキャディをするように。トーナメント業界は非常に狭く、そのうち他のプロにも憶えてもらえるようになり、紹介を通じて男子ツアーでもキャディをするようになりました。まさに、人との繋がりによって育てていただいた形です。宮里藍プロのキャディをする前も、その兄である宮里聖志プロのキャディをしていたという経緯があります。
大学ゴルフ部の同級生だった、トーナメントのアルバイトでキャディをしていた、元々はゴルフのメーカーに勤めていて、選手のサポートをしていた等々、プロキャディになった経歴も人それぞれですが、共通していることはプロに関わる何かをしていたということ。そこから、実際にプロキャディとしてやっていけるかどうかはその人の実力にもよるでしょう。自分に合った選手に出会えるかどうかも、キャディの実力のうちと言っていいと思います。
■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝に貢献。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。
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プロキャディのメモが細かすぎる!【写真】
現在、プロキャディ協会に所属しているキャディは全部で46名。
松山英樹プロのキャディであり、マスターズを共に制した早藤将太キャディや、その前任である進藤大典キャディ、ツアー勝利数「39」を誇る清水重憲キャディが有名ですが、一概にプロキャディといっても、ひとりの選手を支え続けるキャディもいれば、試合ごとに選手を変えるキャディもいて、雇用形態も様々です。
では、そんなプロキャディになるために必要とされる資格などはあるのでしょうか?
「ゴルフを知っている」ということはまず最低条件ですが、これといった資格は何もありません。はっきり言ってしまえば、距離が測れなくても、風が読めなくても、選手に必要とされていれて、キャディを本職としていれば、プロキャディと言えます。
プロに雇ってもらえるかどうかは、人柄や個々の能力によってもありますが、まずはプロと面識があるかどうか、何らかの繋がりがあるかどうかが非常に大事です。松山プロを支えた早藤キャディも、進藤キャディも、プロと同じ東北福祉大学の出身。
かく言う筆者である私の場合、大学のゴルフサークルにトーナメントのアルバイト要請があり、それに参加する形でトーナメントに関わっていました。その際にキャディをさせていただいた那須美根子プロに声をかけてもらったことがきっかけで、プロのキャディをするように。トーナメント業界は非常に狭く、そのうち他のプロにも憶えてもらえるようになり、紹介を通じて男子ツアーでもキャディをするようになりました。まさに、人との繋がりによって育てていただいた形です。宮里藍プロのキャディをする前も、その兄である宮里聖志プロのキャディをしていたという経緯があります。
大学ゴルフ部の同級生だった、トーナメントのアルバイトでキャディをしていた、元々はゴルフのメーカーに勤めていて、選手のサポートをしていた等々、プロキャディになった経歴も人それぞれですが、共通していることはプロに関わる何かをしていたということ。そこから、実際にプロキャディとしてやっていけるかどうかはその人の実力にもよるでしょう。自分に合った選手に出会えるかどうかも、キャディの実力のうちと言っていいと思います。
■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝に貢献。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。