第3回 国内女子ツアー開幕直前! プロがプロキャディを使う理由とは?【小田美奈のキャディ目線】
かつては専属キャディとして宮里藍を支え、現在は二児の母として家庭を支え、ハウスキャディとして一般ゴルファーも支える小田美奈さんが、ツアーの裏側やゴルフに役立つ情報をお届け!
配信日時:2022年2月28日 09時00分
いよいよ今週から、国内女子ツアーが沖縄で開幕する。選手にとってもプロキャディにとっても長いシーズンがスタートするわけだが、トーナメントで見られるキャディは、大きく2種類に分類される。選手が連れて来る帯同キャディと、運営側が用意するキャディ。どちらも経験したことがある小田美奈さんが考える、それぞれが求められるものの違いとは。
__________________________
プロキャディのメモが細かすぎる!【写真】
トーナメントにおけるキャディは大きく2つに分けることができます。それは、「帯同キャディ」か「帯同ではないキャディ」かです。
「帯同キャディ」とは、選手自身が連れてくるキャディのことで、帯同キャディがいない選手には運営側が用意したキャディが付くことになります。そうしたキャディとは、開催コース所属のハウスキャディだけでなく、近隣からのヘルプで呼ばれたキャディだったり、アルバイトの学生キャディだったりと、その立場は様々です。
ハウスキャディの持つ知識は、時にはプロにとっても重要な情報になります。慣れないコースであれば、敢えてハウスキャディを雇うこともあるほどです。プロキャディがコースチェックをどんなに細かく行ったとしても、コースに関する知識は、毎日のようにそのコースを回っているハウスキャディには勝てません。
しかし、帯同キャディを選択しなかった場合、必ずハウスキャディがつくというわけではありません。違うコースからヘルプで来たキャディや、学生のアルバイトのように、コースを知らないキャディがつく可能性もあり、キャディバッグを運んでくれるだけのキャディであることも少なくありません。
しかも、運営やコースの方で用意できるキャディが減ってきていることから、トーナメントにおけるキャディフィは年々高額になっています。一昔前まではもう一人分の滞在費がかかることから、贅沢な選択肢であった帯同キャディは、今では節約のためにもなりつつあります。
プロキャディは、選手自身が雇ったキャディということで、帯同キャディに分類されますが、帯同キャディといっても、皆が皆プロキャディというわけではありません。開催コースをよく知る友達を起用したり、家族に頼んだりと、その形は様々。
では、プロキャディは何が違うのか。彼らが持つ知識や技術は、コースに関するものばかりではありません。ツアーを転戦することで得たものは非常に多く、年間を通して戦っていく中での勝負所を知り、選手のメンタルを支えます。それらを武器にトーナメントのキャディを生業としている彼らは、ハウスキャディがそのコースの専門家であるように、トーナメントにおける戦い方の専門家なのです。
■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝に貢献。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。
__________________________
プロキャディのメモが細かすぎる!【写真】
トーナメントにおけるキャディは大きく2つに分けることができます。それは、「帯同キャディ」か「帯同ではないキャディ」かです。
「帯同キャディ」とは、選手自身が連れてくるキャディのことで、帯同キャディがいない選手には運営側が用意したキャディが付くことになります。そうしたキャディとは、開催コース所属のハウスキャディだけでなく、近隣からのヘルプで呼ばれたキャディだったり、アルバイトの学生キャディだったりと、その立場は様々です。
ハウスキャディの持つ知識は、時にはプロにとっても重要な情報になります。慣れないコースであれば、敢えてハウスキャディを雇うこともあるほどです。プロキャディがコースチェックをどんなに細かく行ったとしても、コースに関する知識は、毎日のようにそのコースを回っているハウスキャディには勝てません。
しかし、帯同キャディを選択しなかった場合、必ずハウスキャディがつくというわけではありません。違うコースからヘルプで来たキャディや、学生のアルバイトのように、コースを知らないキャディがつく可能性もあり、キャディバッグを運んでくれるだけのキャディであることも少なくありません。
しかも、運営やコースの方で用意できるキャディが減ってきていることから、トーナメントにおけるキャディフィは年々高額になっています。一昔前まではもう一人分の滞在費がかかることから、贅沢な選択肢であった帯同キャディは、今では節約のためにもなりつつあります。
プロキャディは、選手自身が雇ったキャディということで、帯同キャディに分類されますが、帯同キャディといっても、皆が皆プロキャディというわけではありません。開催コースをよく知る友達を起用したり、家族に頼んだりと、その形は様々。
では、プロキャディは何が違うのか。彼らが持つ知識や技術は、コースに関するものばかりではありません。ツアーを転戦することで得たものは非常に多く、年間を通して戦っていく中での勝負所を知り、選手のメンタルを支えます。それらを武器にトーナメントのキャディを生業としている彼らは、ハウスキャディがそのコースの専門家であるように、トーナメントにおける戦い方の専門家なのです。
■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝に貢献。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。