第8回 バンカーが苦手な人のための、絶対入れないコースマネジメント【小田美奈のキャディ目線】
かつては専属キャディとして宮里藍を支え、現在は二児の母として家庭を支え、ハウスキャディとして一般ゴルファーも支える小田美奈さんが、ツアーの裏側やゴルフに役立つ情報をお届け!
配信日時:2022年3月10日 02時00分
入れたくないのに、行ってしまう。狙ってないのに、入ってしまう。バンカーが苦手な人ほど、吸い込まれるように入ってしまうバンカー。絶対に入れたくない!そんなゴルファーがバンカーに入れないためにどうしたらいいか、元宮里藍の専属キャディであり、現在はハウスキャディとして働く小田美奈さんに聞いてみよう。
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勝みなみに聞いたバンカーの距離の打ち分け【写真】
ハウスキャディをしていると、お客様がバンカーからなかなか出てこない、またはバンカーからバンカーへ行ったり来たりなんてことは日常茶飯事です。かく言う私も、バンカーは苦手だし、はっきり言えばとても下手。入れなくないし、見たくないし、埋めてしまいたい。今回は私が考えるバンカーに絶対入れないコースマネジメントをお話ししましょう。
まず真っ先に思いつくのは、手前に刻む方法。つまり、バンカーまで届かない距離の番手で、手前にボールを一度置く方法です。ところがこの方法、刻む場所を間違える方が結構います。無意識にピン方向を向いていたり、届かないからとそのバンカーそのものを狙っていたりしていませんか?
バンカーには入れたくなくて刻んだけれど、次のショットで大ダフリして結局入れる。バンカーが苦手な人なら、おそらく誰もが経験していることでしょう。バンカーが苦手な人は、無意識にその位置を確認して力んでいるように見えます。そういった人に大切なのは、バンカーができる限り視界に入らないような場所を探すことです。
刻むと決めたら、打つ前にその後のショットについて考えましょう。バンカーが視界に入らないような場所、ピンに対して障害物が何もないような場所はどこか。そうすれば、バンカーに届かない番手を持って気持ちよく振った後に、がっかりすることも減ると思います。
女性に多いのが、迂回する方法です。距離が出ないので刻みたくはないけど、少しでもピンに近づけたいという気持ちを抑えて、バンカーを避けて遠回りをする方法です。しかし、バンカーに届くクラブを選択しているので、狙っていないはずのバンカーに入れてしまうというのもよくあることです。
しかし、この迂回する方法、うまくやればかなり使える方法です。問題は、迂回ルートの探し方と番手の選び方。せっかく迂回すると決めたのに、ピンまでの距離でクラブを選んでいませんか? まずは迂回するルートをしっかり決めること。最終的に、ピンに対して最も狙いやすい場所はどこか。それは、もしかしたらグリーン奥かもしれません。持つべきクラブは、その場所までしっかり運べる番手です。
それでもグリーンを狙いたい!という状況ももちろんあるはず。そういうときは、どのバンカーならまだましかを考えます。入ったときにどんなライになるかを想像し、避けるべきは左足下がりになってしまうような場所や目玉になってしまいそうな場所など。あとは入れても仕方なしと、思い切って振ることです。
なんといっても一番の解決策は、「バンカーの練習をする」ということ…なんですけれども。
■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝に貢献。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。
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勝みなみに聞いたバンカーの距離の打ち分け【写真】
ハウスキャディをしていると、お客様がバンカーからなかなか出てこない、またはバンカーからバンカーへ行ったり来たりなんてことは日常茶飯事です。かく言う私も、バンカーは苦手だし、はっきり言えばとても下手。入れなくないし、見たくないし、埋めてしまいたい。今回は私が考えるバンカーに絶対入れないコースマネジメントをお話ししましょう。
まず真っ先に思いつくのは、手前に刻む方法。つまり、バンカーまで届かない距離の番手で、手前にボールを一度置く方法です。ところがこの方法、刻む場所を間違える方が結構います。無意識にピン方向を向いていたり、届かないからとそのバンカーそのものを狙っていたりしていませんか?
バンカーには入れたくなくて刻んだけれど、次のショットで大ダフリして結局入れる。バンカーが苦手な人なら、おそらく誰もが経験していることでしょう。バンカーが苦手な人は、無意識にその位置を確認して力んでいるように見えます。そういった人に大切なのは、バンカーができる限り視界に入らないような場所を探すことです。
刻むと決めたら、打つ前にその後のショットについて考えましょう。バンカーが視界に入らないような場所、ピンに対して障害物が何もないような場所はどこか。そうすれば、バンカーに届かない番手を持って気持ちよく振った後に、がっかりすることも減ると思います。
女性に多いのが、迂回する方法です。距離が出ないので刻みたくはないけど、少しでもピンに近づけたいという気持ちを抑えて、バンカーを避けて遠回りをする方法です。しかし、バンカーに届くクラブを選択しているので、狙っていないはずのバンカーに入れてしまうというのもよくあることです。
しかし、この迂回する方法、うまくやればかなり使える方法です。問題は、迂回ルートの探し方と番手の選び方。せっかく迂回すると決めたのに、ピンまでの距離でクラブを選んでいませんか? まずは迂回するルートをしっかり決めること。最終的に、ピンに対して最も狙いやすい場所はどこか。それは、もしかしたらグリーン奥かもしれません。持つべきクラブは、その場所までしっかり運べる番手です。
それでもグリーンを狙いたい!という状況ももちろんあるはず。そういうときは、どのバンカーならまだましかを考えます。入ったときにどんなライになるかを想像し、避けるべきは左足下がりになってしまうような場所や目玉になってしまいそうな場所など。あとは入れても仕方なしと、思い切って振ることです。
なんといっても一番の解決策は、「バンカーの練習をする」ということ…なんですけれども。
■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝に貢献。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。