第17回 ゴルフに大切なのは、スコア? 勝負に勝つこと? 楽しむこと?【小田美奈のキャディ目線】
かつては専属キャディとして宮里藍を支え、現在は二児の母として家庭を支え、ハウスキャディとして一般ゴルファーも支える小田美奈さんが、ツアーの裏側やゴルフに役立つ情報をお届け!
配信日時:2022年4月13日 05時00分
ゴルフについての情報ばかり見ていると、気が付けばトップページがゴルフに関する情報だらけになっている。上手くなるための情報が溢れているが、自分にとって必要な情報であるかどうかの取捨選択は必ずすべきだという元プロキャディに話を聞いた。宮里藍の専属キャディの後、ハウスキャディとして働く小田美奈さんが語るいまどきゴルフの楽しみ方。
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これも楽しみの1つ? 石川遼は“直ドラ”で40ヤード曲げてスーパーセーブ【写真】
ハウスキャディを始めて、かれこれ10年近くになりました。たくさんのお客様のキャディをやらせていただいていますが、やはり緊張するのは月例などの公式戦のキャディです。 公式戦となれば1打でも良いスコアで上がりたいと思うもの。普段とは違った緊張感に、キャディをしていてもドキドキしてしまうものです。
ゴルフの楽しみ方は、人それぞれ。競技に出ることで緊張感のあるゴルフの中に楽しみを見出す人もいれば、ゴルフそのものがただ好きで、ひとりでもラウンドしたい! というお客様もいます。一緒に回る人達との勝負が楽しみに来ているというお客様もいますし、ゴルフよりもお喋りすることを楽しみにされている方もいらっしゃいます。お酒を飲みながらラウンドすることを楽しんでいらっしゃるお客様、健康のためにゴルフをしているというお客様…どこに重点を置いてゴルフをしているのか、それによってゴルフの仕方は全く変わってくると思います。
例えばスコアにこだわる人の場合でも、「100を切りたい!」という人と「安定して90台で回りたい」という人とでは攻め方も考え方も違ってきます。飛ぶ人、飛ばない人で、マネジメントの仕方も変わります。普段、練習場に行っている人と、たまに来るゴルフ場でしかクラブを振らないという人の場合では、それこそ正反対なメンタル論が必要になるでしょう。
ゴルフに関する情報はネット上に溢れていて、書かれていることが全て正しいかのように感じてしまいがちですが、自分がどんなゴルフをしたいかによって、取捨選択した方が良い場合がたくさんあります。そのためには、自分が何を1番と考えているのかを把握することは大切ですね。
スコアも大切だけど、楽しむことの方が大事! というのであれば、どんな状況でもドライバーを持つというのも「あり」です。タイトな状況でも常にドライバー、林からも果敢に狭い所を狙っていく…そんなギャンブルなゴルフも、楽しみ方のひとつです。
実際、様々な状況を経験することも上達には必要だと思います。あるロングホールでいつも左の林だからといって、刻むという選択肢を選ぶのも良いですが、常に左の林から打っていたら、ドローが上手く打てるようになったなんていうパターンもあります。バンカーも逃げてばかりでは上達しないし、刻んで結局入れてしまうがっかりパターンよりは、最初から入れにいく覚悟で打って行く方を選ぶというのも大切なこと。
その選択は、プレーヤーが何を求めてゴルフをしているのか、その考え方次第です。
常にベストスコアを目指すのか、ドキドキを楽しむのか、自分にとってのゴルフがわかれば、自分に合った情報を見つけられるようになります。ちなみに私の場合は、かなり様々なゴルフの情報を見ています。知識を得るためでもありますが、見ているだけで上手くなったような気になるのがちょっと癖になるんですよね…。
■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝をサポート。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。
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これも楽しみの1つ? 石川遼は“直ドラ”で40ヤード曲げてスーパーセーブ【写真】
ハウスキャディを始めて、かれこれ10年近くになりました。たくさんのお客様のキャディをやらせていただいていますが、やはり緊張するのは月例などの公式戦のキャディです。 公式戦となれば1打でも良いスコアで上がりたいと思うもの。普段とは違った緊張感に、キャディをしていてもドキドキしてしまうものです。
ゴルフの楽しみ方は、人それぞれ。競技に出ることで緊張感のあるゴルフの中に楽しみを見出す人もいれば、ゴルフそのものがただ好きで、ひとりでもラウンドしたい! というお客様もいます。一緒に回る人達との勝負が楽しみに来ているというお客様もいますし、ゴルフよりもお喋りすることを楽しみにされている方もいらっしゃいます。お酒を飲みながらラウンドすることを楽しんでいらっしゃるお客様、健康のためにゴルフをしているというお客様…どこに重点を置いてゴルフをしているのか、それによってゴルフの仕方は全く変わってくると思います。
例えばスコアにこだわる人の場合でも、「100を切りたい!」という人と「安定して90台で回りたい」という人とでは攻め方も考え方も違ってきます。飛ぶ人、飛ばない人で、マネジメントの仕方も変わります。普段、練習場に行っている人と、たまに来るゴルフ場でしかクラブを振らないという人の場合では、それこそ正反対なメンタル論が必要になるでしょう。
ゴルフに関する情報はネット上に溢れていて、書かれていることが全て正しいかのように感じてしまいがちですが、自分がどんなゴルフをしたいかによって、取捨選択した方が良い場合がたくさんあります。そのためには、自分が何を1番と考えているのかを把握することは大切ですね。
スコアも大切だけど、楽しむことの方が大事! というのであれば、どんな状況でもドライバーを持つというのも「あり」です。タイトな状況でも常にドライバー、林からも果敢に狭い所を狙っていく…そんなギャンブルなゴルフも、楽しみ方のひとつです。
実際、様々な状況を経験することも上達には必要だと思います。あるロングホールでいつも左の林だからといって、刻むという選択肢を選ぶのも良いですが、常に左の林から打っていたら、ドローが上手く打てるようになったなんていうパターンもあります。バンカーも逃げてばかりでは上達しないし、刻んで結局入れてしまうがっかりパターンよりは、最初から入れにいく覚悟で打って行く方を選ぶというのも大切なこと。
その選択は、プレーヤーが何を求めてゴルフをしているのか、その考え方次第です。
常にベストスコアを目指すのか、ドキドキを楽しむのか、自分にとってのゴルフがわかれば、自分に合った情報を見つけられるようになります。ちなみに私の場合は、かなり様々なゴルフの情報を見ています。知識を得るためでもありますが、見ているだけで上手くなったような気になるのがちょっと癖になるんですよね…。
■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝をサポート。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。