被害者側は控訴を決断! 被害額約40億円のゴルフスタジアム事件の集団訴訟に初判決が下った
被害者側は控訴を決断! 被害額約40億円のゴルフスタジアム事件の集団訴訟に初判決が下った
配信日時:2022年7月13日 23時00分
5年という歳月をかけて法廷闘争を続けてきたゴルフスタジアム事件の被害者たちにとって、最初の判決は厳しいものとなった。東京地裁で8件の裁判が並行して行われてきた「ゴルフスタジアム事件」に対する初めての判決が7月13日、東京地裁で出された。判決は株式会社ジャックス側の請求を全面的に認める内容。被害者たちの全面敗訴となったが、「ゴルフスタジアム被害者の会」の横田亮代表は控訴の意思を表明している。
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この事件は、ゴルフスタジアムの営業担当者がレッスンプロなどにホームページ(HP)作成を持ちかけ「本当は料金がかかるが、できたホームページに掲載する広告の料金を支払うので実質無料になる」などと説明。「ホームページ作成ではローンが組めないから」などと言いソフトウェア購入という虚偽の申告をさせ、信販会社と契約をさせた。そのあげく、広告料の送金が2017年2月下旬にストップ。被害者たちにはローンの支払いだけが重くのしかかった。
2017年の3月に被害者を守る会が結成され、2カ月後には集団提訴が次々に開始された。まずジャックス、オリエントコーポレーション、ビジネスパートナーを相手取り訴訟を起こし、3日後にクレディセゾン、東京センチュリーを提訴。さらに三井住友トラスト、パナソニックファイナンス(のちに和解)、セディナと、2018年11月13日までに信販・リース7社に対して被害者625名の提訴が完了した。
5年の間に被害者たちは証言台に立ち、信販会社近くで抗議行動を行うなどの活動を行ってきた。各公判では“個人事業主に勝手に屋号をつける”、“年収を水増しする”など、やりたい放題の実態が明らかになっている。昨年の2月には大阪高裁で争われたゴルフスタジアム事件ではリース会社にも責任があるとして、信義則上、リース料請求のうち3割をカットする判決が出た。「これが東京の判決に影響するのでは」との観測も流れていたが、この日の判決はその影響がまったく感じられない内容となった。
全国ゴルフスタジアム被害者集団訴訟弁護団長である西村國彦弁護士は「大阪高等裁判所の判決の第一審では、本件と同様に信販会社の請求を全面的に認める内容の判決でした。本件でも高等裁判所で我々に有利な方向で判断が覆る可能性があります。世の中は確実に金融機関のずさんな管理体制を見逃してはならないと考える方向に動きつつあります。判決を不服として直ちに控訴いたしします」と明言している。
ゴルフスタジアム被害者の会の横田亮代表も「一審判決を真摯に受け止めたうえで、控訴して勝ち切りたいと考えています」ときっぱりと語った。15日には2件目、その後も順次判決が予定されているゴルフスタジアム事件。最初の判決は被害者たちにとって厳しいものになったが、控訴審に向かって被害者の会も弁護団も、徹底抗戦の構えだ。(取材・構成=日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川 朗)
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この事件は、ゴルフスタジアムの営業担当者がレッスンプロなどにホームページ(HP)作成を持ちかけ「本当は料金がかかるが、できたホームページに掲載する広告の料金を支払うので実質無料になる」などと説明。「ホームページ作成ではローンが組めないから」などと言いソフトウェア購入という虚偽の申告をさせ、信販会社と契約をさせた。そのあげく、広告料の送金が2017年2月下旬にストップ。被害者たちにはローンの支払いだけが重くのしかかった。
2017年の3月に被害者を守る会が結成され、2カ月後には集団提訴が次々に開始された。まずジャックス、オリエントコーポレーション、ビジネスパートナーを相手取り訴訟を起こし、3日後にクレディセゾン、東京センチュリーを提訴。さらに三井住友トラスト、パナソニックファイナンス(のちに和解)、セディナと、2018年11月13日までに信販・リース7社に対して被害者625名の提訴が完了した。
5年の間に被害者たちは証言台に立ち、信販会社近くで抗議行動を行うなどの活動を行ってきた。各公判では“個人事業主に勝手に屋号をつける”、“年収を水増しする”など、やりたい放題の実態が明らかになっている。昨年の2月には大阪高裁で争われたゴルフスタジアム事件ではリース会社にも責任があるとして、信義則上、リース料請求のうち3割をカットする判決が出た。「これが東京の判決に影響するのでは」との観測も流れていたが、この日の判決はその影響がまったく感じられない内容となった。
全国ゴルフスタジアム被害者集団訴訟弁護団長である西村國彦弁護士は「大阪高等裁判所の判決の第一審では、本件と同様に信販会社の請求を全面的に認める内容の判決でした。本件でも高等裁判所で我々に有利な方向で判断が覆る可能性があります。世の中は確実に金融機関のずさんな管理体制を見逃してはならないと考える方向に動きつつあります。判決を不服として直ちに控訴いたしします」と明言している。
ゴルフスタジアム被害者の会の横田亮代表も「一審判決を真摯に受け止めたうえで、控訴して勝ち切りたいと考えています」ときっぱりと語った。15日には2件目、その後も順次判決が予定されているゴルフスタジアム事件。最初の判決は被害者たちにとって厳しいものになったが、控訴審に向かって被害者の会も弁護団も、徹底抗戦の構えだ。(取材・構成=日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川 朗)
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