おやじゴルフニュース「夏のゴルフ対策総まとめ」
ゴルフはそこそこそのキャリアを積んでいくと、マンネリや金欠、はたまた体の痛みなどさまざまな問題を抱えながら続けてゆくこととなります。そのとき感じているのは、ゴルフ道を極めようとガムシャラに目指していた目標を失う虚無感。ここらでひと息入れてみませんか。コラムニスト木村和久が、エンジョイゴルフの本質と核心、そしてこれからどうやってゴルフ生活を楽しんでいけばいいのかを提案し、マンガ家・かざま鋭二のイラストと共に旬なゴルフ情報をお届けします。
配信日時:2022年8月1日 03時00分
今年の夏は暑くて長いですなあ。そうなると、熱中症対策をしっかりしてプレーをしないといけません。このまま地球温暖化が進めば、夏のラウンドは休むもありかなと思います。今回は夏ゴルフのまとめと題し、さまざまなアプローチや対策を考えてみます。
あまりに暑いからイライラしたわけじゃないけど 大西葵のキャディ問題でJLPGAが“注意”の処分
1)地球温暖化に拍車
5年ぐらい前は、地球温暖化はどれぐらい進んだかの話をするとき、宮崎と東京の気温を比較したものです。過去20年の平均気温を調べると、20年前の宮崎の気温が、今の東京の平均気温と酷似しているとのこと。
けど今や酷似どころか、南国と関東の立場が逆転しています。埼玉の夏の歴代最高気温(熊谷41.1度)は、沖縄の歴代最高気温(下地島36.1度)を越えてますから。しかも急激な温度変化に、ついて行けないのは関東の人々です。
消防庁のデータによると、今年の梅雨明け6月27日から7月3日までの熱中症による救急搬送人数は、東京が断トツで2030人、2位が埼玉の1383人、3位は愛知で1036人なそうです。人口比率でいったら、埼玉県民が一番搬送されてるんですね。
一方沖縄は周囲が海に囲まれているので、海からの涼しい風が吹き、しかも暑さ慣れしているので救急搬送者は少なく、同時期で52人でした。
過去に猛暑エリアで、気温38度ぐらいの日にゴルフをしたことがあり、熱中症気味になったことがあります。頭がボーッとして、身の危険を感じました。倦怠感や軽い痺れなどが起き、休み休みプレーして、やっとゴールイン。なんとかラウンドは無事終えましたが、その後も体の不調は続きました。いったん熱中症気味になると、体調不良が1週間ぐらい抜けずやっかいでした。
そんな状況なのでゴルフをやるときは、なるべく35度を越える猛暑エリアに近づかないようにしています。しかも過去の体験やデータは、さほど役に立たないと思ったほうがよろしいでしょう。
それは毎年どこかで、夏の最高気温が更新されるからです。つまり比較的安全、最高気温が35度以下といわれている地域でも、いつ暑くなるか分からないのです。今後は日本人が体験したことのない環境で、ゴルフをすることになるでしょう。マジで注意したいものです。
2)夏のゴルフで倒れる人続出
ゴルフ関連のニュースでは、7月に某大手企業の社長さんがラウンド中に急性心不全で倒れて、そのまま帰らぬ人となっています。しかも40歳と聞いて、とてもやるせない気持ちになりました。
これは熱中症ばかりに気を取られてはいけません。心臓発作、心不全、脳溢血、脳梗塞などもラウンド中に起こりますから、そっちも心配しないといけません。つまり暑さ対策は、日頃からの不摂生を改めないといけないのです。一番ダメなのは過労と睡眠不足です。これをなんとかしないと。
夜なかなか寝つけない人は、睡眠不足になりがちです。そういう人は、せめてクルマの運転を誰かに頼むとか、電車で移動するとかの配慮をしないと。ゴルフ場でティを挿すとき、頭を下げますよね。そしたら脳の血管が切れて、そのまま倒れて亡くなった人の話を聞いたことがあります。
それ以来、ティを挿すときはなるべく頭を下げない、足を曲げてしゃがむようにしてティを差しています。
過去、ゴルフ場に救急車がやってくる光景を何度も見てます。大丈夫なのは意識がはっきりしている人で、これは休ませるのが一番。人によって倒れるタイミングの違いがあるので、要注意です。無事ラウンドを終了し、ほっとして倒れる人もいます。
私が遭遇したのでは、お風呂の脱衣場で倒れていた人がいました。友達に介抱されてひと安心でしたが、最初見たときは倒れた直後で、周りから「頭から倒れないでよかった」といわれていましたもの。だからラウンドが終わったからと安心せず、家に帰るまでは無理をしないことです。
3)涼しいコース何処か?
それではどのエリアが夏ゴルフに適しているでしょうか。今は軽井沢でも30度ぐらいにはなります。北軽井沢や中軽井沢あたりなら、結構涼めるかなと。
軽井沢は何度も夏にゴルフをしていますが、そのたんび「言ってるほど涼しくないよね、むしろ暑い」というや、ほかのメンバーに「そういうときは、ほかの地域はもっと暑いんだよ」と諭されます。
気温というものは一般的に100m上がると0.6度下がるといわれています。だから軽井沢は標高900m程度ですから、5.4度ほど平地より気温が低い計算となります。けど最近は40度になる平地があるので、5度低い軽井沢でも35度になるかも知れないのです。
じゃ軽井沢以外で、関東から行ける涼しいコースはどこか? 過去に行ったのは菅平GG(標高約1600m)や八ヶ岳CC(標高約1500m)、河口湖CC(標高約1100m)あたりは、どこも30度以下で涼しかったですね。
理想はそうですが、実際は遠隔地ゆえ遠いです。朝から行っては体力がもちません。だから泊まりで行くのが理想です。しかもトップシーズンは混みますから、なかなか困ったものです。案外穴場といわれているのは千葉の沿岸部です。海風が吹いてくるので、さほど気温が上がらない模様です。
勝浦東急GCや大原・御宿GCなどのコースにはよく行きますが、夏涼しく、冬暖かいのが評判です。ちなみに勝浦東急GCは10年期間限定の会員権を55万円で売り出し、先日予定数分が売れたとのこと。
還暦を過ぎた身としては、引退までにちょうど10年として、メンバーになって通年使えると妄想してたのですが。またチャンスがあれば、考慮したいと思います。
4)ゴルフ場での対策
ゴルフ場で最初にやるのは日焼け止めクリームを塗ること。忘れたら借りるとか買うとかしてでも、やったほうがいいです。しかも通常の倍、白いのがはっきり分かるぐらい塗れば、あとで日焼けして困ることはないです。塗らないとその日の夜は、腕や足が焼けて風呂に入れません。しかも体が焼けると、体全体が火照って寝れませんよ。
熱中症対策として一番よろしいのは、氷嚢の類です。原始的ですが一番効果的です。けど最近のゴルフ場では、氷の無料支給を中止しているコースがちらほら見受けられます。個人的には有料でもいいからレストランや売店に置いて欲しいです。これは人命に関わる問題です。考え直して頂きたいです。
氷嚢がない場合は、カチンカチンに凍ったペットボトルの飲み物を、氷嚢代わりに使うしかありません。通常はペットボトルを2本買って、どちらかを氷にして持ち歩く。それが溶けたら飲めばいい。ハーフ2本が目安でした。
けどこの前、梅雨明けにラウンドしたときは、ハーフでペットボトル4本使いました。これは異常です。それでもおしっこの量は少ない。どんだけ水分蒸発してるのかって感じです。あまりにも水分を取るので、水筒持参もありかなと思います。後は塩分やミネラル分をしっかり取って、ラウンドしましょう。
オヤジのドリンクの定番は、大塚繋がりでオロナミンCとポカリスウェットのチャンポン、「オロポカ」です。これ結構いけます。友人とシェアすれば、ちょうどいい分量です。ポカリを分けて、オロナミンCはひとり1本ですよって、そこはこだわるんだ〜。
あとラウンド途中のバロメーターとしては、昼御飯をしっかり食べれるかでしょう。ざる蕎麦の類でいいから、しっかりお腹に入れないと、後でへたりますよ。
6)インドアの冷房の効いた所で練習もあり
夏の暑い盛りは2カ月ぐらいでしょ。そこは我慢するか、涼しい所でラウンド旅行をするか、いろいろ考えましょう。無理せずにクーラーの効いたビルの、ドライビングレンジで練習するのもありだし、ナイターで練習場に行くとかね。なんかしらのことをやって、夏を乗り切りましょう。
とにかく無理をしないこと。誘われたからとすぐ返事をせずに場所や天気、気温などを調べ、大丈夫そうなら行ってくださいね。
あまりに暑いからイライラしたわけじゃないけど 大西葵のキャディ問題でJLPGAが“注意”の処分
1)地球温暖化に拍車
5年ぐらい前は、地球温暖化はどれぐらい進んだかの話をするとき、宮崎と東京の気温を比較したものです。過去20年の平均気温を調べると、20年前の宮崎の気温が、今の東京の平均気温と酷似しているとのこと。
けど今や酷似どころか、南国と関東の立場が逆転しています。埼玉の夏の歴代最高気温(熊谷41.1度)は、沖縄の歴代最高気温(下地島36.1度)を越えてますから。しかも急激な温度変化に、ついて行けないのは関東の人々です。
消防庁のデータによると、今年の梅雨明け6月27日から7月3日までの熱中症による救急搬送人数は、東京が断トツで2030人、2位が埼玉の1383人、3位は愛知で1036人なそうです。人口比率でいったら、埼玉県民が一番搬送されてるんですね。
一方沖縄は周囲が海に囲まれているので、海からの涼しい風が吹き、しかも暑さ慣れしているので救急搬送者は少なく、同時期で52人でした。
過去に猛暑エリアで、気温38度ぐらいの日にゴルフをしたことがあり、熱中症気味になったことがあります。頭がボーッとして、身の危険を感じました。倦怠感や軽い痺れなどが起き、休み休みプレーして、やっとゴールイン。なんとかラウンドは無事終えましたが、その後も体の不調は続きました。いったん熱中症気味になると、体調不良が1週間ぐらい抜けずやっかいでした。
そんな状況なのでゴルフをやるときは、なるべく35度を越える猛暑エリアに近づかないようにしています。しかも過去の体験やデータは、さほど役に立たないと思ったほうがよろしいでしょう。
それは毎年どこかで、夏の最高気温が更新されるからです。つまり比較的安全、最高気温が35度以下といわれている地域でも、いつ暑くなるか分からないのです。今後は日本人が体験したことのない環境で、ゴルフをすることになるでしょう。マジで注意したいものです。
2)夏のゴルフで倒れる人続出
ゴルフ関連のニュースでは、7月に某大手企業の社長さんがラウンド中に急性心不全で倒れて、そのまま帰らぬ人となっています。しかも40歳と聞いて、とてもやるせない気持ちになりました。
これは熱中症ばかりに気を取られてはいけません。心臓発作、心不全、脳溢血、脳梗塞などもラウンド中に起こりますから、そっちも心配しないといけません。つまり暑さ対策は、日頃からの不摂生を改めないといけないのです。一番ダメなのは過労と睡眠不足です。これをなんとかしないと。
夜なかなか寝つけない人は、睡眠不足になりがちです。そういう人は、せめてクルマの運転を誰かに頼むとか、電車で移動するとかの配慮をしないと。ゴルフ場でティを挿すとき、頭を下げますよね。そしたら脳の血管が切れて、そのまま倒れて亡くなった人の話を聞いたことがあります。
それ以来、ティを挿すときはなるべく頭を下げない、足を曲げてしゃがむようにしてティを差しています。
過去、ゴルフ場に救急車がやってくる光景を何度も見てます。大丈夫なのは意識がはっきりしている人で、これは休ませるのが一番。人によって倒れるタイミングの違いがあるので、要注意です。無事ラウンドを終了し、ほっとして倒れる人もいます。
私が遭遇したのでは、お風呂の脱衣場で倒れていた人がいました。友達に介抱されてひと安心でしたが、最初見たときは倒れた直後で、周りから「頭から倒れないでよかった」といわれていましたもの。だからラウンドが終わったからと安心せず、家に帰るまでは無理をしないことです。
3)涼しいコース何処か?
それではどのエリアが夏ゴルフに適しているでしょうか。今は軽井沢でも30度ぐらいにはなります。北軽井沢や中軽井沢あたりなら、結構涼めるかなと。
軽井沢は何度も夏にゴルフをしていますが、そのたんび「言ってるほど涼しくないよね、むしろ暑い」というや、ほかのメンバーに「そういうときは、ほかの地域はもっと暑いんだよ」と諭されます。
気温というものは一般的に100m上がると0.6度下がるといわれています。だから軽井沢は標高900m程度ですから、5.4度ほど平地より気温が低い計算となります。けど最近は40度になる平地があるので、5度低い軽井沢でも35度になるかも知れないのです。
じゃ軽井沢以外で、関東から行ける涼しいコースはどこか? 過去に行ったのは菅平GG(標高約1600m)や八ヶ岳CC(標高約1500m)、河口湖CC(標高約1100m)あたりは、どこも30度以下で涼しかったですね。
理想はそうですが、実際は遠隔地ゆえ遠いです。朝から行っては体力がもちません。だから泊まりで行くのが理想です。しかもトップシーズンは混みますから、なかなか困ったものです。案外穴場といわれているのは千葉の沿岸部です。海風が吹いてくるので、さほど気温が上がらない模様です。
勝浦東急GCや大原・御宿GCなどのコースにはよく行きますが、夏涼しく、冬暖かいのが評判です。ちなみに勝浦東急GCは10年期間限定の会員権を55万円で売り出し、先日予定数分が売れたとのこと。
還暦を過ぎた身としては、引退までにちょうど10年として、メンバーになって通年使えると妄想してたのですが。またチャンスがあれば、考慮したいと思います。
4)ゴルフ場での対策
ゴルフ場で最初にやるのは日焼け止めクリームを塗ること。忘れたら借りるとか買うとかしてでも、やったほうがいいです。しかも通常の倍、白いのがはっきり分かるぐらい塗れば、あとで日焼けして困ることはないです。塗らないとその日の夜は、腕や足が焼けて風呂に入れません。しかも体が焼けると、体全体が火照って寝れませんよ。
熱中症対策として一番よろしいのは、氷嚢の類です。原始的ですが一番効果的です。けど最近のゴルフ場では、氷の無料支給を中止しているコースがちらほら見受けられます。個人的には有料でもいいからレストランや売店に置いて欲しいです。これは人命に関わる問題です。考え直して頂きたいです。
氷嚢がない場合は、カチンカチンに凍ったペットボトルの飲み物を、氷嚢代わりに使うしかありません。通常はペットボトルを2本買って、どちらかを氷にして持ち歩く。それが溶けたら飲めばいい。ハーフ2本が目安でした。
けどこの前、梅雨明けにラウンドしたときは、ハーフでペットボトル4本使いました。これは異常です。それでもおしっこの量は少ない。どんだけ水分蒸発してるのかって感じです。あまりにも水分を取るので、水筒持参もありかなと思います。後は塩分やミネラル分をしっかり取って、ラウンドしましょう。
オヤジのドリンクの定番は、大塚繋がりでオロナミンCとポカリスウェットのチャンポン、「オロポカ」です。これ結構いけます。友人とシェアすれば、ちょうどいい分量です。ポカリを分けて、オロナミンCはひとり1本ですよって、そこはこだわるんだ〜。
あとラウンド途中のバロメーターとしては、昼御飯をしっかり食べれるかでしょう。ざる蕎麦の類でいいから、しっかりお腹に入れないと、後でへたりますよ。
6)インドアの冷房の効いた所で練習もあり
夏の暑い盛りは2カ月ぐらいでしょ。そこは我慢するか、涼しい所でラウンド旅行をするか、いろいろ考えましょう。無理せずにクーラーの効いたビルの、ドライビングレンジで練習するのもありだし、ナイターで練習場に行くとかね。なんかしらのことをやって、夏を乗り切りましょう。
とにかく無理をしないこと。誘われたからとすぐ返事をせずに場所や天気、気温などを調べ、大丈夫そうなら行ってくださいね。
木村和久
きむら・かずひさ/1959年生まれ、宮城県出身。世の中のトレンドを追求し、ゴルフや恋愛に関するコラムを多数執筆するほか、マンガ原作も手がける。隔週刊ゴルフ誌「ALBA」ほか、連載多数。
かざま鋭二
かざま・えいじ/1947年生まれ、東京都出身。多くのゴルフマンガを執筆。代表作「風の大地」(原作・坂田信弘)では小学館漫画賞を受賞。現在、エイジシュートに挑戦中。
きむら・かずひさ/1959年生まれ、宮城県出身。世の中のトレンドを追求し、ゴルフや恋愛に関するコラムを多数執筆するほか、マンガ原作も手がける。隔週刊ゴルフ誌「ALBA」ほか、連載多数。
かざま鋭二
かざま・えいじ/1947年生まれ、東京都出身。多くのゴルフマンガを執筆。代表作「風の大地」(原作・坂田信弘)では小学館漫画賞を受賞。現在、エイジシュートに挑戦中。
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