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    おやじゴルフニュース「ゴルフ場予約サイトの口コミは参考になるのか?」

    ゴルフはそこそこそのキャリアを積んでいくと、マンネリや金欠、はたまた体の痛みなどさまざまな問題を抱えながら続けてゆくこととなります。そのとき感じているのは、ゴルフ道を極めようとガムシャラに目指していた目標を失う虚無感。ここらでひと息入れてみませんか。コラムニスト木村和久が、エンジョイゴルフの本質と核心、そしてこれからどうやってゴルフ生活を楽しんでいけばいいのかを提案し、マンガ家・とがしやすたかのイラストと共に旬なゴルフ情報をお届けします。

    配信日時:2023年1月3日 03時00分

    • ゴルフライフ
    イラスト・とがしやすたか
    イラスト・とがしやすたか
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    みなさんは、ゴルフ予約サイトの評価&口コミ欄を読んだことがありますか? 有名どころで3つほどありますが、どれも5点満点で評価を出しています。さらに点数評価だけでも足りない人は、気になる箇所にコメントを書き加えています。1コースあたりの評価は数千件あり、有名な大衆コースでは評価数が2万を越えています。

    コース選びはこちらも参考に「みんなの名コースガイド」

    いくつかのゴルフ場のコメント欄をのぞくと、多くは好意的な評価を出していますが、中には「やたら渋滞するホールがある」「メシがまずい」「従業員が横柄」などと、好き放題語っていることもあります。

    どこぞのグルメサイトで、店から協賛金を取って評価を操作している噂が流れました。ゴルフの予約サイトは、みなさん伸び伸びと好きなことを書いて、とても自由闊達だなと。まことに喜ばしい限りです。

    実は最近、あるコースのメンバーになりました。入会前にいくつかのコースを視察プレーしましたが、そのとき、予約サイトの口コミ欄を参考にしました。だから実際にラウンドをしてみると、情報の正しさや大袈裟ぶりなどが、手にとるように分かるのです。

    さてこのネットの口コミは、どんな仕組みになっているのでしょうか? さまざまな観点からレポートしたいと思います。

    1)総合評価
    まずは総合評価の見方です。各ゴルフサイトの評価は5点満点で、おおむね4点台を優秀コースにしているようです。3.5点以上が合格ラインで、2点台のコースは見たことがないです。

    しかも、あるサイトでは最高評価なのに、別のサイトでは低評価。そういうコースはないのです。誤差はあれど数値の違いは微々たるものです。あるサイトで総合4.1点なら別なサイトで4.3点、これぐらいの違いです。だから平均4点以上なら、まあ合格じゃないかと思います。

    もちろん、なんであのコースが4.8点なんだみたいなことは往々にあり、そこにはユーザーの主観がだいぶ入ってると思います。

    コメント欄には、手厳しい意見も載っています。もちろんすべてのコメントが掲載されているとは思いません。あまりにもひどい誹謗中傷は削ってるはずです。

    その削除の基準は詳しく分かりませんが、ちゃんとした反対意見になっているならオーケー、単なる悪口ならアウトかな。だから事実や体験を元にした厳しい意見は削除されることなく、載ったままの場合が多いです。

    ちなみに名門クラブが必ずしも評価が高いとは限りません。名門クラブは点数が高い傾向ですが、コメント欄が荒れがちなのも、実は名門クラブのほうです。

    では次に、細かい評価基準はどうなっているのか見てみましょう。

    2)評価のカテゴリー
    ゴルフサイトの部門別評価は、接客&サービス、設備、食事、コース&戦略性、コスパ、距離、広さ、グリーンの速さ、難易度などを5点満点で表し、その平均が総合評価となります。

    名門コースのプレー代は物凄く高いので、コスパは3点止まりが多いです。同様にあまり古すぎる名門コースは、設備で減点になりがちです。風情もいいけど使い勝手が悪いと、ネット世代は厳しい評価を下します。だから名門イコール高得点にはならない。そういう仕組みなんですね。

    同様に有名なチャンピオンコースで距離が長いとされてても、実際にラウンドする距離が短いと、低評価になる場合があります。しかし距離が長いのが高評価という発想は、飛ばし屋の考えです。そこは個人の好き好きなので、点数を鵜呑みにしないで頂きたいです。

    フェアウェイの広さにしても、ただ広ければいいのか? 有名なゴルフ設計家がデザインしたけど、あれ〜? というコースもあります。あくまで一般ユーザーの感想として見ないといけません。

    3)忖度はあるのか?
    どのコースも本音をズバズバ書いている感じで、忖度はないように見受けられます。その数あるコメントの中で痛快なのは、超名門コースをラウンドして、メンバーから服装を注意されたことですか。

    私も何度か超名門コースに行って、「ズボンにサイドポケットがついてるぞ、ダメじゃないか」と注意されたことがあります。超名門のメンバーは、初対面のビジターにつかつかと歩み寄り、上から目線で指導を行います。こっちだって3万円ぐらい払ってるお客さんですよ、失礼でしょ。

    でも名門クラブのメンバーは、何故か傍若無人が許されるんですね。これは日頃、電車内でヘッドフォンから音をガンガン鳴らして乗っている若者に、怖くて注意できないでいる。だから自分の縄張りでマナー違反者を見つけ、ここぞとばかりに日頃のうっぷんを晴らしているのかも知れません。

    今の風潮でいえば、メンバーが面識のないビジターに対して頭ごなしに注意するのは人権的に問題があります。これはゴルフ場のスタッフが、やんわりいうべきです。こっちだってお金を払っているのだから、なんで頭ごなしにガミガミいわれなければならないんだ、そう思います。

    4)個人的な観点では
    例えばメシがまずいと頻繁に書かれていても、コース自体が面白いなら、それはアリです。1回だけ訪れるなら、問題ないじゃないですか。まずいながらも、「なんとか食えるカレー」と書いてあるなら、それを頼めばいいのです。

    コース内の乗用カート渋滞も、個人的には気になりません。1回キリなら1日を潰す覚悟で、行くのもありでしょう。問題はメンバーとして、今後何百回も行く予定がある場合です。「グリーンのピッチマークが多過ぎる」「管理に問題あり」なんて書かれると、実際どれぐらいひどいのか検討する必要があります。

    個人的に嫌になったのは、「ロストボールになりがち」という、某コースのコメントでした。山側の草が生えすぎて、ボールを見失いやすい。しかもススキみたいな長い草だから、ボールが埋もれてしまう。かといってワンペナでもない。これじゃ頻繁にボール探しをしなきゃない。それは面倒臭いなと。メンバーとして行くのはストレスが溜まると思い、辞退させて頂きました。

    5)過去の書き込みをさかのぼると
    ゴルフ場の評価の書き込みは1万件を越える場合もあり、何年ぶんもさかのぼって見ることができます。

    だから過去と同じような意見が、今でも出ていることもあります。「管理が悪い」「渋滞が発生する」という意見が続いているなら、それはもう直らないとのです。そのコースのデフォルトとして受け入れるしかありません。

    以前、もぐらの穴を修理せずに、ほとんどフェアウェイを管理してないコースをラウンドしたのですが、料金が恐ろしく安かったです。グリーンはなんとか打てたので、フェアウェイだけ6インチリプレースでラウンドしました。

    もちろんそのコースの評価は低かったですが、来ている人はみんな納得づくでプレーしているようです。それはそれでありの世界です。

    6)評価サイトの今後は?
    今やなんでも口コミサイトがあって、どんな商売をやっても、いろいろ書かれてしまう。運営側はやりづらいと思います。特にゴルフ場は指摘されても、直すにはお金がかかりますから。

    今後、「料金は高いぶん管理がちゃんとしている」か「料金は安く管理はそこそこ」のふたつに別れるんじゃないでしょうか。

    低価格コースでボロクソにいわれるのも可哀相です。だから安いんだってばといういい訳が通用しづらい世の中ですよね。

    最近はコース側も口コミサイトの活況で、聞く耳を持って来ているようです。意見を直接いうのもありなのかと。いっそメンバーになって、フェローシップ委員にでもなりますか?

    ただ一旦メンバーになってしまうと、出来の悪い部分も愛おしく感じるんですよ。不思議なものですね。

    ■プロフィール■
    木村和久
    きむら・かずひさ/1959年生まれ、宮城県出身。世の中のトレンドを追求し、ゴルフや恋愛に関するコラムを多数執筆するほか、マンガ原作も手がける。隔週刊ゴルフ誌「ALBA」ほか、連載多数。

    とがしやすたか
    1959年生まれ。東京都出身。「青春くん」などで知られる4コマ漫画家。ゴルフ好きが高じて雑誌でラウンドレポートなども展開。
    連載

    木村和久のおやじが気になる旬なゴルフ情報

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